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トヨタ、新型「シエンタ」のラインオフ式開催 豊田章男社長は「ダイハツに負けない会社に」と激励
2022年9月7日 15:56
- 2022年9月7日 開催
トヨタ自動車東日本発足から10年、震災からの持続的な復興へ貢献
トヨタ自動車東日本は9月7日、新型「シエンタ」のライオンオフ式を生産工場である宮城県大衡村のトヨタ自動車東日本 本社・宮城大衡工場で開催した。
オンラインで配信されたラインオフ式は、トヨタ自動車東日本の本社・宮城大衡工場の結(YUI)ギャラリーにて開催され、トヨタ自動車の豊田章男社長から工場の従業員に向けてのビデオメッセージも流されたほか、トヨタ自動車東日本のスタッフによる新型シエンタの紹介も行なわれた。
トヨタ自動車東日本 取締役社長の宮内一公氏は、納車まで時間がかかっていることについて「納車をお待ちいだいており、たいへん申し訳ございません。少しでも早くお届けできるよう、努力してまいります」述べた上で、新型シエンタの生産にかける意気込みを説明した。
トヨタ自動車東日本は、2012年7月にトヨタグループの製造会社3社を統合して誕生、今年は誕生から10年。これまで従来型の「シエンタ」「ヤリス」「ヤリスクロス」「アクア」などの生産を手掛け、新型シエンタの生産も担当する。
宮内氏は「震災で多くのモノを失った東北でクルマを作り続け、自動車産業の基盤を構築することがトヨタグループとしての復興への貢献、このような豊田章男社長の強い想いでトヨタ自動車東日本を設立した」と経緯を説明。続けて「震災復興はいまだ道半ばと言われており、持続的な復興支援をめざす私たちにとっても現状は通過点。コンパクト車のモノ作りを通じて、東北の皆さまと一緒に東北の未来を作りたい」と希望を語った。
豊田章男氏はダイハツに負けない会社にと激励
続いて、トヨタの豊田章男社長が寄せたビデオメッセージを披露、シエンタのラインオフを祝うとともに、シエンタ生産現場でのリードタイム短縮の話を紹介した。ダイハツのリードタイムの早さに驚いた従業員が生産現場のリードタイム短縮にチャレンジし、試作から量産までの準備の1つである「号先」への挑戦があったとした。
豊田氏は「号先に関わった人は大変だった」という感想を紹介するが、同時に「設備確認を1回増やすいい取り組み」「確認できるフェーズができてよかった」と前向きに捉えていることも紹介した。
さらに豊田氏は、2年前のシエンタの商品化を決める会議での自身の発言に触れ、「ダイハツには負けているが、負けを認めるだけで満足してはダメ。ダイハツが“ドキッ”とするような会社にならなければならない」と言ったことが、生産現場に届いたことを感じたとした。
また、豊田氏のビデオメッセージでは、閉鎖した東富士工場から宮城大衡工場に異動した従業員に対してもメッセージがあり「東富士魂を大事にしながら、東北での仕事をがんばってください」と呼びかけた。
新型シエンタを実際に使ってみたスタッフによる紹介を実施
最後はスタッフ3名による新型シエンタの紹介。実際にシエンタを使い、家族や友人と乗った上での感想を紹介した。
2歳の子供がいるスタッフは、チャイルドシート利用時に子供を乗せやすいことや、子育て世代に便利な小物収納スペースの多さを紹介。足先によるドアオープンやシートアレンジの豊富さなど、シエンタに乗ってよかった点を紹介した。
続いて、同期入社の友人とドライブしたスタッフは、クルマがコンパクトで運転しやすいことを紹介。5ナンバーミニバンのノア/ヴォクシーとのサイズの差も図で示し、「コンパクトではあるというのがありがたかった」と感想を語った。
最後は駐車支援のアドバンストパークを体験したスタッフから、アドバンストパークを実際に体験して驚いたことと、お店の駐車場で後ろから来たクルマを待たせてあせることから解放され「シエンタが駐車をサポートしてくれるので安心です」と述べていた。