WEC富士6時間予選後、小林可夢偉選手と平川亮選手が会見 「しっかりといつもどおりやれば結果は出ると思う」と平川選手

WEC富士6時間耐久レースの予選で1位と2位を獲得したTOYOTA GAZOO Racingの7号車 TOYOTA GR010 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス）と8号車 TOYOTA GR010 HYBRID（セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮）

　9月10日、WEC富士6時間耐久レースの予選が富士スピードウェイ（静岡県駿東郡小山町）で行なわれた。予選は7号車 TOYOTA GR010 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス）が1分29秒234でポールポジション。2位には0.02秒差で8号車 TOYOTA GR010 HYBRID（セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮）が入り、TOYOTA GAZOO Racingが1-2でフロントローを占めた。

　練習走行から速さを見せていたトヨタがホームレースで結果を出した形になったが、驚きだったのは3位にAlpine ELF Teamの36号車 Alpine A480（アンドレ・ネグラフォン/ニコラ・ラピエール/マシュー・バキシピエール）がトップから0.212秒差の1分29秒446に入ったこと。練習走行では1秒程度差があったが、予選ではトヨタとの差をぐっと縮めてきた。

予選終了後オンライン会見で答える7号車 小林可夢偉選手

8号車 平川亮選手

　予選終了後、7号車 小林可夢偉選手、8号車 平川亮選手のオンライン会見が行なわれ、両選手ともに11日の決勝レースへ向けての意気込みを語った。

　小林可夢偉選手は、「今日はポールが取れて、チームとしてワンツーで予選を終えることができて、予選までの流れはうまくいったなと思っています。ただ、この耐久レース、何といっても明日（決勝）が勝負ですので、ワンツーでゴールできるように明日のレースに向けていきたいなと思っています」と予選を総括。ポールポジションのタイムは小林可夢偉選手自身が刻んだものだが、選手としてもチーム代表としても決勝のワンツーを狙いに行く。

　平川亮選手は、「そうですね、今日の予選に関しては自分は担当しなかったのですけど、予選前の練習走行などで明日のレースに向けてしっかりと、（富士をGR010で）初めて走ったりでセッティングをしっかり詰めていく作業をしてきました。今日の予選に関してはトヨタでワンツーを取れてまずは一安心なのですが、決勝が大事なので。明日は6時間ありますけど、しっかりといつもどおりやれば結果は出ると思うので。ホームレースですけど、いつもどおりしっかりと力を発揮したいと思います」と、いつもどおりしっかり走って行くという。

　この2台のトヨタのライバル候補となるのが、予選で0.2秒差につけているアルピーヌの36号車 Alpine A480。このライバルについて、「予想以上に速いですよね、まったく気が抜けない状態なので、しっかりと準備して明日に向けていかないといけない」と可夢偉選手は語り、決勝へ向けての準備が大切と語る。

　一方、平川選手は「同じ意見ですが、練習ではそこまで速くないのかなと思ったら、やはり予選で上げてきて。ちょっと、ル・マンとかと雰囲気が似ていて。油断ができないのは間違いなくて、明日のレースが簡単なものではないのは間違いないですし、その中でしっかりといつもどおりやって自分でその力を発揮できればいいのかなと思います」と、まずはいつもどおりにやることで力を出し切ることを心がけるという。

　WEC（世界耐久選手権）のシリーズポイントでは、富士開催前の時点においてアルピーヌの36号車が106ポイントでトップに立っており、トヨタの8号車が96ポイント、7号車が76ポイントで追いかける展開。7号車は富士のポールポジションでポールポイントを1ポイント加えているが、シリーズを考えると決勝レースの結果が大切になる。

　富士は6時間レースのため、決勝の1位は25ポイント、2位は18ポイント、3位は15ポイントの獲得となる。結果次第ではシリーズランキング逆転も可能なため、11日の決勝レースでの戦いに注目してほしい。

WEC富士6時間　予選結果