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トヨタ、セダンタイプの新型バッテリEV「TOYOTA bZ3」を中国で発表 BYD、一汽トヨタと共同開発
2022年10月24日 21:45
- 2022年10月24日 発表
トヨタ自動車は10月24日、TOYOTA bZシリーズの第2弾「TOYOTA bZ3」を発表した。TOYOTA bZ3はトヨタと比亜迪股份有限公司(BYD)が合弁で設立したBYD TOYOTA EV TECHNOLOGY カンパニー有限会社(BTET)と一汽トヨタ自動車有限会社(一汽トヨタ)が共同開発した、セダンタイプのBEV(バッテリEV)で、一汽トヨタが生産・販売する予定。
世界最大のBEV市場である中国において、現地のユーザーに最高の製品を提供することを目指し、TOYOTA bZ3はトヨタとBYDが合弁で設立した電動車技術会社「BTET」と一汽トヨタの3社連携で開発されたモデル。トヨタのデザイン、生産、技術、品質管理等の分野から100名以上のエンジニアが参画し、BYDや一汽トヨタのエンジニアと一体になった開発体制の下で作られたBEVになるとのこと。
BYDは1995年に電池事業で発足して以来、電池、eプラットフォーム3.0など電動車のコア技術を保有し、電動車や電池を含む新エネ分野の包括的なソリューションを提供できる企業へと成長を続けている。高効率な開発体制、先進的な電動化技術において業界トップレベルの企業であり、今回パートナーと共にTOYOTA bZ3に先進的かつ安全で信頼性の高い電池技術を提供しているという。
一汽トヨタは2000年の創立以来20年以上、中国のユーザーにより良い製品とサービスを提供していくことに取り組んでいる。豊富な商品ラインアップと充実した生産・販売・サービス体系についてユーザーから好評を博しているとしており、累計販売台数も約1000万台に達した。
トヨタを含め、これらの3社が「開発体制」「クルマづくり」「電池技術」についてそれぞれ学びあい、強みを融合して開発を行なったとしており、こうして誕生したTOYOTA bZ3はユーザーにこれまでにない新しい価値と体験を提供するBEVに仕上がっているとした。
TOYOTA bZ3は「電、動、車」の3つの角度から、斬新な体験を提供するクルマに位置付けられる。
まず「電」について、TOYOTA bZ3に搭載される電動システムは、BYDのリチウムイオンLFP電池(リン酸鉄リチウムを使用)をベースに、トヨタが長年HEV開発を通じて蓄積してきた電動化技術と経験を融合して、電池構造、冷却システム、制御システムと安全監視システムを新たに設計、高品質、高効率、先進的でかつ安心・安全な電動システムとしており、最長航続距離は600kmを超えるという。また、安心・安全のため、電池の耐久性についてはトヨタの電動化技術により、「10年後でも90%の電池容量を維持すること」を開発目標に電池劣化抑制に努めている。
「動」について、TOYOTA bZ3ではe-TNGAによる低重心、優れた操縦安定性で意のままに、そして気持ち良い走りを実現。ドライビングポジションは筋肉への負担が少ない姿勢とし、遠距離運転の疲労軽減に貢献することで、運転をさらに楽しめるという。「走る」「止まる」「曲がる」という走りの特性には、トヨタの80年以上のクルマづくりの経験や、モータースポーツで培ってきたノウハウを活用。アクセル、ブレーキ、ステアリング作動特性を最適にチューニングし、運転者にも同乗者にも、気持ち良い乗り心地を実現したとのこと。
また、「車」についてはクルマは単なる移動手段ではなく、家族や友人と一緒に楽しめる大切な空間だと考え、開発コンセプトに「Family Lounge」を掲げた。「人は全ての原点」という考えの下、快適な室内空間を目指し、ユーザーの好みに合わせて情報化と知能化を推し進め、快適な室内レイアウトを実現しているという。
デザイン面では車両のフロント部にTOYOTA bZシリーズの特徴的なハンマーヘッド形状を採用し、BEV専用パッケージによるロングホイールベースとファストバックのロングキャビンを組み合わせた伸びやかなサイドシルエットを実現。また、ソリッドな力強さと抑揚豊かな断面の変化が一体となった全体の造形により、リニアなスピード感と流麗なエレガントさを表現した。バンパーのコーナー部分には風の流れを考えたエアガイドとエアカーテンを強調し、フラットなドアハンドルを採用したほか、アルミホイール、リアバンパーまわりは空気抵抗を減らす形状とすることで、Cd値0.218という優れた空力性能を実現した。
インテリアでは縦型の大型センターディスプレイを採用。それを取り囲むようにトレイ型のコンソールを一体化させており、これを「デジタルアイランド」と名付けた。ワイヤレス充電のほか、スマートフォンとマルチメディアとの連携機能も持たせている。同時にエアコン、音楽、トランク操作などの操作機能は大型ディスプレイに集約し、音声認識機能の採用も相まって利便性と先進性を大幅に進化させた。