トヨタのラリー2新型車両を豊田章男社長とラトバラ代表がデモラン ラリー2とラリー1のGRヤリスがそろう

デモランを行なったTOYOTA GAZOO Racing。右から勝田貴元選手、カッレ・ロバンペラ選手、モリゾウ選手こと豊田章男社長、ヤリ-マティ・ラトバラ代表。そして勝田範彦選手

　11月20日、愛知県豊田市では豊田スタジアムをベースにTOYOTA GAZOO Racingのアマチュア向けラリーイベント「TGRラリーチャレンジ豊田」が開催されている。前週に世界的ラリーイベントWRC（世界ラリー選手権）ラリージャパンが開催されただけあり、参加台数は最大の90台に達した。

　このイベントにおいて、最年少世界チャンピオンを獲得したカッレ・ロバンペラ選手、ラリージャパンで3位表彰台を獲得した勝田貴元選手、チームのヤリ-マティ・ラトバラ代表、モリゾウ選手がデモランをすることがアナウンスされていたが、このデモランにラリージャパンで世界初公開されたばかりのWRC2用ラリー2車両「GRヤリス ラリー2 プロトタイプ」が登場。ラトバラ代表とモリゾウ選手によって迫力のデモランが実施された。

ラリーチャレンジでモリゾウ選手が使用しているモリゾウ号も加わってのフォトセッション。3台のGRヤリスがそろった

ラリージャパンで世界初公開されたトヨタのラリー2新型車両をモリゾウ選手ことトヨタ自動車 豊田章男社長とラトバラ代表がデモラン

　ロバンペラ選手と勝田選手は、WRCを戦った「GRヤリス ラリー1 ハイブリッド」（ただし、個体は日本でデモランなどに使われている仕様）でデモラン。ラリー1とラリー2の2台のGRヤリスでのデモランとなった。

　デモランは1台1本の走行のみと思いきや、ドライバー、コドライバーを入れ替えて各車両で2本実施。モリゾウ選手も2本目にGRヤリス ラリー2 プロトタイプをドライブしたが、走りのできに納得がいかなかったらしく続けて2本走行。計5本のデモランが行なわれた。

　デモラン終了後は、勝田範彦選手も加わってデモランを見てもらった観客にあいさつ。モリゾウ選手が2年連続WRCのトリプルチャンピオンを獲得しことなどを報告した。

　豊田章男社長は、「2023年、GRヤリスは、次のチャレンジをはじめます。それが“ラリー2”です。“自分たちが勝つためのクルマ”ではなく、“お客さまが勝つためのクルマ”への挑戦です。その挑戦を、全日本ラリーで、勝田範彦選手にやってもらいます」と語っており、このラリー2車両は全日本を通じて開発が行なわれた後、WRC2レース参戦希望者へ向けて販売が行なわれていくものと思われる。

TOYOTA GAZOO Racing WRCチーム。左からカッレ・ロバンペラ選手、ヤリ-マティ・ラトバラ代表、勝田貴元選手

TGRラリーチャレンジチーム？　左からトヨタ自動車 代表取締役 豊田章男氏、全日本ラリーを9度制覇している勝田範彦選手

デモランを終えての感想交換会。楽しそうに走りを語り合っていた