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ジェイテクト、乗り心地向上に貢献する「低振動ドライブシャフト」 レクサス「RX」に採用

2022年12月12日 発表

低振動ドライブシャフト

 ジェイテクトは12月12日、自動車の乗り心地向上に貢献する「低振動ドライブシャフト」を開発したことを発表した。この低振動ドライブシャフトは、レクサス(トヨタ自動車)の新型「RX」に採用されている。

 ドライブシャフトとは、デファレンシャルギヤからタイヤへの駆動力伝達、タイヤの操舵・上下運動に対応し、あらゆる角度で回転を等速に伝達する装置。ジェイテクトでは1980年からドライブシャフトを量産しており、優れたトルク伝達効率の高さから、これまで多くの自動車メーカーに採用されている。

ドライブシャフト搭載位置(低振動ドライブシャフトはフロントに採用)

 今回、自動車の乗り心地向上といった市場ニーズに応えるべく、アイドル振動低減に貢献するタイヤ側ジョイントの折り曲げ抵抗低減をコンセプトに開発。

 具体的には、タイヤ側ジョイントにおいて、6個あるボールのうち対向する3つのボールの押し出し荷重を互いに打ち消し合うように、荷重方向を逆向きにさせる「対向溝構造」を採用したことで、内部摩擦力を半減。これにより、トルク負荷時にジョイントの微少な角度変動にともなって発生する折り曲げ抵抗を低減でき、アイドリング時のエンジン振動が車体に伝わりにくくなることで、快適な乗り心地に貢献するとした。さらに、内部摩擦力を低減したことで、燃費向上にも貢献するとしている。

従来品と開発品のタイヤ側ジョイント構造比較
アイドリング時のエンジン振動の伝達経路