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BMW M、「X5/X6 M コンペティション」大幅改良 48Vマイルドハイブリッドを初採用

2023年2月22日(現地時間) 発表

BMW Mの高性能モデルとして初めて48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジを採用

 BMW Mは2月22日(現地時間)、高級SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)の「X5 Mコンペティション」「X6 Mコンペティション」の性能・存在感・デジタル化の大幅改良を実施したと発表した。

 大幅改良が施されたX5 MコンペティションとX6 Mコンペティションは、8速Mステップトロニック・トランスミッションのハウジングに、最大12HP(9kW)の駆動力と200Nmのトルクを追加供給する電気モーターを搭載。クランクシャフトに取り付けられたスタータージェネレーターとしても機能する、最新世代の48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジを採用。

BMW「X5 Mコンペティション」
BMW「X5 Mコンペティション」
V型8気筒4.4リッターMツインパワーエンジンに48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジが組み合わせられる

 この48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジは、V型8気筒4.4リッターMツインパワーエンジンと組み合わされ、クロスバンクエキゾーストマニホールドに加え、強化されたクランクシャフト、さらに進化したターボチャージャー、新しいエアインテークダクト、最適なオイル供給システムを完備。標準装備の電動フラップ付きMスポーツ・エグゾースト・システムは、爽快なドライブサウンドでパフォーマンスに新たな魅力を加えるほか、新しい触媒コンバーターも装備した。最高出力は625HP(460kW)/6000rpm、最大トルクは750Nm/1800~5800rpmを発生し、0-100km/h加速はどちらのモデルも3.9秒を誇る。

BMW「X6 Mコンペティション」
BMW「X6 Mコンペティション」

 エクステリアは両モデルとも、新しいフロントエンドデザインを採用するなど、スポーティでワイドなデザインが特徴。アダプティブ・コントロールとBMWセレクティブ・ビーム・ノンダズリング・ハイビームを備え、現行モデルよりも35mm狭い新しいマトリクスLEDヘッドライトを装備したほか、オプションでMシャドーラインライトも設定。キドニーグリルはカラーをオールブラックに変更し、水平のキドニーグリルバーと大きなエンブレムがアクセントとなっている。X6 Mコンペティションはオプションでカーボン製のミラーカバーとリアスポイラーを用意したほか、X5 M コンペティションはテールランプにX字型の光ファイバーライトガイドエレメントを採用した。

新しいマトリクスLEDヘッドライトを装備
両モデルとも、ジェット・ブラックのソリッド仕上げのMライトアロイホイールを標準装備。フロントは21インチ、リアは22インチを採用。オプションで同サイズの鍛造ホイールも用意されている
X5 M コンペティションはテールランプにX字型の光ファイバーライトガイドエレメントを採用
キドニーグリルはカラーをオールブラックに変更。大きなエンブレムがアクセントになっている
オプションでカーボン製のミラーカバー(オプション設定)
リアにもコンペティションと入ったエンブレムがあしらわれる

 インテリアは、カーブド・ディスプレイを採用し、コクピットにモダンさと高級感を付与したほか、12.3インチのインフォメーションディスプレイと画面対角14.9インチのコントロールディスプレイを採用。コントロールディスプレイのタッチスクリーンは、多くの機能を操作でき、ボタンや操作系の数を大幅に削減できたという。

「X5 Mコンペティション」のインテリア

 そのほかにも、ファインライン・ブラック・ファインウッドとハイグロス・メタル・エフェクトによる幅広い「インテリア・トリム・ストリップ」、バックライトを備え、グラフィックにMロゴを追加した「アンビエントライトバー」、新しいカーボン製パドルシフトを備えたMレザーステアリングホイールなど新装備を追加。さらに、Mマルチファンクションシート、ニーパッド、ファイングレイン・メリノ・フルレザー・トリム、ハーマン・カードン・サラウンド・サウンドシステムも標準装備とした。

 M専用の表示機能を備えたカーブド・ディスプレイのほか、BMWオペレーティングシステム8をベースにした最新世代の「BMW iDrive」を採用し、ヘッドアップディスプレイとクラウドベースのBMWマップナビゲーションシステム(拡張ビュー機能付き)も搭載。また、エンジン、シャシー、ステアリング、ブレーキ、M xDriveの設定オプションに直接アクセスできる「セットアップボタン」を搭載。さらに、センターコンソールのMモードボタンを押すと、ドライバーは「ROAD」「SPORT」「TRACK」から走行モードを選択できる。

 安全機能も、標準装備のフロント・コリジョン・ウォーニングの機能範囲を拡大し、道路を曲がる際に自転車や歩行者、対向車との衝突の危険性を低減したほか、車線逸脱警報は、ステアリングアシストによる車線復帰機能を追加し、機能を向上。さらに、自動速度制限アシスト、出口警告機能、アクティブナビゲーション、ルートスピードコントロール、交通信号認識(一部の市場では利用不可)、緊急停止アシスタント、レーンチェンジ&マージンアシスタントなどの機能が追加された。

Mの特徴であるダイナミックで俊敏かつ正確なハンドリングを両立

 Driveロジック付き8速きMステップトロニック・トランスミッションには、自動モードとマニュアルモードの両方に3種類のシフト設定が設けられる。また、リアアクスルのアクティブMディファレンシャルと組み合わせたM xDrive全輪駆動システムが新たに採用され、M セットアップメニューで、デフォルトの4WD設定から4WDスポーツモードに切り替えればドリフト走行も可能になるという。

 さらに、M xDrive全輪駆動システムとアクティブMディファレンシャルは、従来のようにDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)と連動するだけでなく、初めてアクチュエーターによるホイールスリップ制限も連動。これにより、走行状況の変化に対してより迅速で正確な反応と、より高いトラクションを確保した。

 ボディとシャシーマウントを高剛性にしたことで、Mの特徴であるダイナミックで俊敏かつ正確なハンドリングを両立。また、サスペンションとダンピングシステムにより、スポーティな走りから長距離走行時の快適性まで、幅広い性能を実現したという。さらに、リアアクスルのトーイン値を変更し、高速走行時の静粛性がさらに高められている。

 なお、標準仕様には電子制御ダンパーとアクティブロールスタビライザーが改良された「アダプティブMサスペンションプロフェッショナル」が装備されるほか、ステアリングギアは「Mサーボトロニックステアリングレシオ」に変更され、シャープなハンドリングダイナミクスを両立。Mコンパウンドブレーキは、最新世代のブレーキシステムと連動し、ドライバーに2種類のペダルフィーリングを提供するM専用仕様となっている。