ニュース

ヒョンデ、新型「KONA」をワールドプレミア 3つのパワートレーンを持つBセグメントSUV

2023年3月7日(現地時間) 発表

ヒョンデの新型SUVモデル「KONA」

 ヒョンデは3月7日(現地時間)、Bセグメントの新型SUVモデル「KONA」をワールドプレミアした。EV(スタンダード&ロングレンジ)、HEV(ハイブリッド)、ICE(内燃機関)に加え、スポーティなNラインを設定する。

 新型KONAのボディサイズは4355×1825×1575mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2660mmで、2017年の先代(EVモデル)と比較すると、全長+175mm、全幅+25mm、全高+20mm、ホイールベース+60mmと、ディメンションを拡大した独特のプロポーションを実現。

新型KONAサイドビュー

新たにEV-to-ICEのプロセスでデザイン

 頑丈でダイナミックな印象を与えるEV先行型のエクステリアデザインは、従来のICE-to-EVの開発プロセスから脱却し、EV-to-ICEのプロセスを踏んだ結果、SUVの純粋なボリューム感を強調し、頑丈でダイナミックな印象を与える未来的エクステリアを実現。

 Cd値(空気抵抗係数)は0.27と、スタイルを犠牲にすることなく優れた空力性能を獲得。空力特性に優れたノーズとテールゲートの間には、ホイールアーチアーマーとパラメトリックサーフェスが彫り込まれ、純粋なボリュームに個性を付与し、ベルトラインとハイマウントストップランプ内蔵のリアスポイラーをつなぐダイナミックなクロームラインを採用。EVモデルでは、ピクセル化されたシームレスホライゾンランプとピクセルグラフィックが、ユニークな印象を与えている。ボディカラーは、幅広い層のライフスタイルをイメージし、KONAのアイコニックなデザインをより際立たせる鮮やかな色調を採用している。

 スポーティな仕様のNラインは、ブラックミラー、ウイング型スポイラー、ブラックルーフを採用し、フロントとリアのデザインをより力強くして、低めの姿勢を強調するウイング型バンパー、ツインエグゾースト、シルバーサイドスカートを装備する(仕様は市場によって異なる)。

新型KONAリアビュー

幅広いライフスタイルに対応する広いインテリアを実現

 内装は「リビングスペース」と呼ばれるより広いインテリアを設計し、幅広いライフスタイルに対応。ドライバー中心の前列は、12.3インチのデュアルパノラミックディスプレイを内蔵したフローティングホリゾンタルCパッドを搭載。また、シフトバイワイヤ式ギヤセレクターをセンターコンソールからステアリングホイール後方に移設し、オープンコンソールに収納スペースを確保した。

 ステアリングホイール周辺にすべての操作系を配置し、回転式カップホルダーを備えたオープンコンソール収納を実現。前列の「リラクゼーションコンフォートシート(オプション)」は、無重力のように感じる体圧分散効果で運転後の疲労を軽減。2列目の「カーブレスベンチシート」は、居住性を最大限に高め、メンテナンスも容易で、2段階のリクライニングも可能。ラゲッジスペースは最大466L(VDA方式)を確保したほか、トランクへのアクセスを向上させる「スマートパワーテールゲート」も採用した。

 12インチのHUD(ヘッドアップディスプレイ)を搭載し、ドライバーは前方に注意を向けながら、素早い情報処理が可能。また、走行速度、トルク、モーターの状態、加速度などの変数を考慮しつつ、ドライバーに最適なバーチャルサウンドを作り出す「e-ASD」を採用。ドライバーは音量を調節し、車室内のサウンドをカスタマイズできる。

 また、双方向の充電が可能なV2L(Vehicle-to-Load)機能では、あらゆる機器への給電が可能で、車内ではEVの電源が入っている状態なら、リアセンターコンソールの標準コンセントに機器をつなげられるほか、屋外ではV2Lアダプターを使用して機器や家電製品をつなげられ、駐車時にバッテリの電力を使用できる。

 さらに、新しい「i-PEDAL」も搭載していて、アクセルペダルのみでの加減速や停止が可能なほか、「スマート回生システム」は、前方の交通状況に応じて回生ブレーキの量を自動的に調整する。

 ソフトウェアはOTA(Over-the-Air)で継続的にアップデートされ、常に最新のソフトウェアで車両を使えるほか、スマートフォンやスマートウォッチの近距離無線通信(NFC)を利用した Digital Key 2 Touch でドアロック、ロック解除、始動が可能。また、車内では、12.3インチのデュアルパノラマディスプレイスクリーンがオーディオ・ビデオ・ナビゲーション(AVN)システムに統合され、ドライバーに臨場感あふれるデジタル体験を提供するという。

 また、ヒョンデのモデルとしては初めて、新しいConnected Car Navigation Cockpit(ccNC)を採用し、高度なグラフィックで車両ディスプレイ間の完全な調和を実現。駐車時には、サラウンドビューモニター(SVM)がさまざまな視点から車両を表示し、安全で簡単な駐車を実現するとともに、効率的なワイドプロジェクションLEDヘッドランプで道を照らすことが可能。さらに、8スピーカーの「Boseプレミアムサウンドシステム」も設定される。

ADAS機能「Hyundai SmartSense」を搭載

 EVモデルは交差点通過や車線変更時に、ステアリング操作をサポートして衝突を回避する「前方衝突回避アシスト2.0(FCA2.0)」を新たに搭載。また、先行車との車間距離を保ち、遅い先行車を追い越す際にアシストする「ハイウェイドライビングアシスト2(HDA 2)」も完備する。

 そのほかにも、ドライバーステータスモニター(DSM)、ブラインドスポットビューモニター(BVM)、レーンキーピングアシスト(LKA)、ブラインドスポット衝突回避アシスト(BCA)、インテリジェントスピードリミットアシスト(ISLA)、ドライバーアテンションウォーニング(DAW)、ハイビームアシスト(HBA)、スマートクルーズコントロール(SCC)、ナビゲーションベーススマートクルーズコントロール(NSCC)、レーンフォローアシスト(LFA)、ハイウェイドライビングアシスト(HDA)なども装備している。

 Hyundai Motor Companyの社長兼最高経営責任者である張在勲(チャン・ジェフン)氏は、「KONA Electricは、当社のIONIQモデルとともに、HyundaiのEVにおけるリーダーシップを強化する上で大きな役割を果たすと期待しています。この新しいモデルは、初代KONA Electricに対する素晴らしい評価をもとに、数多くの優れた機能で競合をリードするように設計されています。Hyundaiは、EV革命を単なる最新のトレンドとみなしていません。EV革命は、業界だけでなく、社会にとっても重要な役割を果たすと信じています。私たちのEVのような環境に優しいモビリティソリューションの実現を通じて、クリーンモビリティへの移行を加速し、人類のための進歩をもたらすことができればと思います」と述べている。

The all-new KONA | Digital World Premiere(10分53秒)