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ホンダとアウトドアブランドDODが初コラボ ステップワゴンベースのキャンプ仕様「ウサップワゴン」誕生

2023年3月25日 発表

ホンダとアウトドアブランドDODがコラボして製作した「ウサップワゴン」。ボディサイドにはコラボの証として両社のウサギとステップワゴンのアイコンが入る

 本田技研工業とアウトドアブランドのDODは3月25日、「もっと外に行きたくなるクルマ」をテーマに、ステップワゴンをベースにDODが監修したキャンプ仕様「ウサップワゴン」を発表した。

 2022年5月に登場したホンダを代表するミニバン「ステップワゴン」(6代目)は、30~40歳の子育て世代が求める「あらゆる用途に使えて、生活を豊かにしてくれるアイテム」として開発されたモデル。シンプルな「外観デザイン」と多彩な「シートアレンジ」を持ち、グランドコンセプトとして掲げている「#素敵な暮らし」を具現化するべく、家族みんなが安心と自由を感じ、生活が広がるように思わせてくれる内外装を実現している。

DODが監修したウサップワゴンは、前後バンパーをブラックアウトしつつ、ボディはDODのブランドカラーである「DODタン」を採用
ルーフにはDODのキャンピングマットがピッタリ2枚敷けるサイズで特注したキャリアを装着。天気がよければ2人で星空を眺めたりできる想定
前後バンパーやフロントグリルをブラックアウト。エンブレムなどもブラックで揃えている
タイヤはキャンプ場が雨でぬかるんでも走破できるように、横浜ゴムのマッドテレーンタイヤ「ジオランダー」をチョイス
背面にはルーフキャリアに登るためのラダーを装着している。手軽に展開できるスーリーのサイドタープも装備

 そんな家族との時間を楽しむためのステップワゴンと同じく、コンセプトに「ステイ・クレイジー(=狂気ではなく遊び心の意味)」を掲げているアウトドアブランドが、今回初めてホンダとコラボレーションした「DOD」という。

 DODの歴史は古く、2008年に「ドッペルギャンガー・アウト・ドア」として設立。すでに15年の歴史を持つメーカーで、DOD広報の辻未鷹氏は「もっと親しみを持てるようにと、2016年にスピード感があって流行にもぴょんぴょんとついていけることをイメージして“ウサギ”をブランドキャラクターに起用しました。さらにブランド名称ももっと呼びやすいようにと、2018年からはドッペルギャンガー・アウト・ドアの頭文字であるDOD(ディーオーディー)と改めました。今回コラボしたのウサップワゴンにも、サイドとリアにキャラクターアイコンを貼り込んでいます」という。

アウトドア仕様のウサップワゴンとDODのアイテム
カマボコ形状の「カマボコテント」
カマボコテントの内部は仕切れるので寝床と前室など使い勝手がいい
大人4~5人でのんびりとキャンプするイメージの用品

 このDODの特徴の1つは、本格的なテントやタープ、アウトドアグッズを揃えているものの、「カマボコテント」「キノコテント」「クッキングキング」「ソトデチューボー2」など、アウトドア入門者にもとっつきやすい名称や、子供や女性も思わず欲しくなるような可愛らしいデザインの商品ラインアップが挙げられる。さらに、アウトドアの必需品ではないがどこか遊び心をくすぐる「装飾アイテム」も多数取りそろえている点。そういった商品ラインアップが口コミで広がり、気がつけばインスタグラムのフォロワー数が42万人超と、アウトドア業界では上位3本の指に入るほど大勢のファンを獲得しているのだ。

DOD広報の辻未鷹氏の後ろにあるのが「キノコテント」。屋根部分は交換が可能で、赤のほかに緑や青、紫(ハロウィン限定)もあるという

 DOD辻氏によると、キャンプ自体にはまってキャンプグッズを揃え「キャンパー」へと成長したユーザーは、次にキャンプグッズをスマートに収納したり、キャンプ場で便利な仕様のクルマが欲しくなるそうだ。そして最終的にはキャンプグッズの出し入れがしやすいような家を求めるようになるという。そのため2年前からDODは住宅メーカーのユニバーサルハウスと共同で「キャンパーの住みか」という商品を実際に展開している。

 しかし、「キャンパーの家はできたけれど、キャンプ場まで乗っていくクルマがなかったので、いつかやりたいと思っていたら、今回ホンダさんとコラボすることになり願いが叶いました」と辻氏は語る。

真空断熱仕様のマグカップ「マグ・ウサーモ」
「放浪フタリザラ(2枚セット)」と、鍋料理ができる「シカクッカーM」
魔法呪文のような名前のクーラーボックス「マヒャドイナフスキー」

 実は今回の発表は「ホンダ×DOD」の“コラボしますよ宣言”のようなもので、本当のコラボはこれから。辻氏によると、「DODはSNSでの相互方向コミニケションを大事にしていて、これまでも商品開発の際にユーザーさんの声を反映してきた経験が数多くあります。今回コラボしたウサップワゴンについても、カラーリングやクルマ用アイテムなども、ユーザーさんの意見を参考に具現化していこうと考えています」とのこと。

 直近では、4月1日~2日の「OUTDOORDAY JAPAN 東京 2023」、4月15日~16日の「OUTDOORDAY JAPAN 福岡 2023」、5月13日~14日の「OUTDOORDAY JAPAN 名古屋」などにウサップワゴンを展示する予定だという。詳細はDODのホームページやSNSをご確認いただきたい。また、ウサップワゴンやキャンプグッズでアイデアを思いついたら、ぜひDODのSNSに書き込んでみてほしい。

鳥獣戯画のようなイラストと融合したふわふわの毛布「ギガモフモフM」

ステップワゴンならアウトドアに必要な荷物がたっぷり積める

 ここからはステップワゴンを使ったキャンプ実用例を紹介する。ステップワゴンの最大のポイントは何といっても3列目が床下に収納できる点。2列目までのシートスペースをまったく減らすことなく、テントやチェア、クーラーボックスまで満載しても上半分以上が余るほどの大容量が魅力だ。

 大人4人がしっかりとしたテーブルと木の椅子でBBQを楽しみながらくつろぎ、さらに夜はテント泊まで可能にする。このアウトドアグッズをラゲッジスペースに積んでも半分程度。このほかに宿泊するのであれば、着替えが必要になるので、各自がリュックを持ち込むことになるけれど、リュックを4つ積んでもまだスペースは全然余るだろう。

大人4人がBBQキャンプをするイメージ
焚火、グリル、テーブル、イス、それぞれかなりしっかりした装備品
テントの中は寝袋が4つ並ぶ
すべてのアウトドアグッズを積み込んでもラゲッジスペースの下半分しか使わない

 キャンプ歴10年というホンダ広報 野々村氏の私物で仕上げた大人2名、子供1名でのキャンプスタイル。家族や同僚とキャンプを楽しみながら、コツコツと入れ替え集めた1軍アイテムだという。テントやタープは今回コラボを発表したDODの「カマボコテント」「ビートルタープ」を愛用。実はこれがコラボのきっかけにもなっているそうだ。

大人2名、子供1名のゆったりキャンプスタイル
野々村氏お気に入りの「カマボコテント」。頑張れば1人でも組み立てられるけれど、2人のほうが早いし安定するとのこと。また、ワンタッチテントよりも、きれいに組み上げられたときの達成感があるという
クーラーボックスは直接地面には置かず、低めの台に載せておけば広い面積の底面が汚れないので、クルマに積むときも楽だという
ポータブルバッテリだけは私物ではないが、あれば便利とのこと
ラゲッジスペースにはホームセンターなどで売っている伸縮棒を使用。雨で濡れた上着なども吊り下げておける

 ステップワゴンなら、広い室内空間もまとめて活用したキャンプスタイルも可能。2列目と3列目を寝かし、厚手のクッションを敷けばダブルベッドに早変わり。純正アクセサリーの「プライバーシェード」で各窓を塞ぎ、同じく「セパンレートカーテン」も利用すれば前の席とも完全に隔てることが可能。さらに純正アクセサリーの「15.6インチリアモニター」も装着すればプチシアターを作れる。天気がよければ展開が手軽なサイドタープを使用して、日差しを避けながらタープの下でキャンプ飯を楽しめる。

大掛かりなテントは使用せず、サイドタープで空間を確保
天候がわるくなったときの収納も手早くできる
2人でのんびりとプチシアターを楽しめる
厚手のクッションマットを使えば快適なベッドに
テーブルやチェアもすぐに畳めるコンパクトものをチョイス
DODはアウトドアを楽しく盛り上げるための装飾アイテムも豊富にラインアップしている
DOD×ステップワゴンのこれからの展開に期待したい