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大阪初開催の「アウトドアデイジャパン大阪2022」 車中泊やキャンプ仕様の車両や気になるアイテムが一同に集結!
2022年9月27日 14:19
- 2022年9月24日~25日 開催
日本オートキャンプ協会は9月24日~25日の2日間、大阪にある花博記念公園にて、キャンプやアウトドアに関連したさまざまなコンテンツを体感できる屋外イベント「アウトドアデイジャパン大阪2022」を開催。会場には最新のキャンプ用品やアウトドアギア、テクニカルウエアをはじめ、車中泊やキャンプ仕様のクルマも多数展示されていたので、会場の様子を紹介する。
ホンダ&ホンダアクセスは新車と車中泊アイテムを出展
本田技研工業は新型SUV「ZR-V」を2台展示。ひと足先に実車を見られるということもあり、来場者はラゲッジスペースの大きさや、新しいデザインを真剣にチェックしていた。アウトドアデイジャパン大阪に展示されるのをWebサイトで知って会場にやってきたという人は、「意外とコンパクトに見えるけど、車室内は広いし、街中での取りまわしもよさそう。買うならe:HEVかな」と語っていた。
また、ホンダ車の純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスは、新型「ステップワゴン」のAIR(エアー)とSPADA(スパーダ)の2台を車中泊仕様に仕上げて展示。前席と2列目シートを分ける「セパレートカーテン」と、後方の窓を遮光できる「プライバシーシェード」を装着し、さらに大型画面のリア席モニターも装着することで、車中泊する際も映像を見ながらくつろげる空間を創出できる点に来場者も興味津々のようだった。実際にラゲッジスペースで横になっていた人は「エアマットを敷くだけで寝心地は自宅のベッドと同じくらい快適。確かにこれなら車中泊してみたいですね」と感想を語っていた。
また、2019年に東京オートサロンに出展したコンセプトモデル「TRIP VAN」を展示。「サーフィンが趣味でビーチクリーン活動も始めた大学生が、日本中をサーフトリップする!」という設定で、遊び心のある展示内容が来場者の目を引いていた。
さらに、純正アクセサリーやホワイトハウスと共同企画したクイックエアマットを装着し、2名で寝られる「N-VAN 車中泊仕様」も展示。開いたテールゲートにかぶせるだけの簡単装着でプライベートルームが作れる「テールゲートカーテン」や、100V電源を車内に引き込める「外部電源入力キット」なども注目を集めていた。
また、ホンダアクセスでは、「誰でもできる! ズボラなキャンプの方法」と題して特設Webページ「めちゃ楽キャンプ」を展開している。また、「Hondaキャンプ」でも、キャンプ道具やキャンプ飯、キャンプ場など、キャンプにまつわるヒントを多数掲載しているのでチェックしてみてほしい。
市販のままで車中泊もできる新型「アトレー」
ダイハツ工業は、2021年12月にフルモデルチェンジを実施したアトレーのデッキバンをキャンピング仕様に仕上げた「アトレー デッキバン キャンパーver.」を展示。2022年の東京オートサロンや大阪オートメッセなどで注目を集めていた車両で、特別なカラーリングと大きなポップアップテントが目を引き、来場者も思わず足を止めて見入っていた。
合わせて、市販車の「アトレー」も展示。荷室空間を効率的に使えるスリット付きのデッキサイドトリムを採用しているのが最大のポイントで、ディーラーオプションのラゲッジボード(2枚セット)を組み合わせて、車中泊などで利用できるテーブルや小物置きを演出。また、ダイブダウン方式によってラゲッジスペースの床面と同じ高さに畳めるリアシートもポイントで、リアシートを収納した荷室長は1820mmと大人でも寝転がれるスペースとなり、マットと寝袋があれば大人2名でも車中泊が手軽にできる。
なお、ダイハツのYouTube公式チャンネルでは、さまざまなアトレー使いこなし術の動画が公開されている。
また、8月に発売したばかりの新型「ムーヴ キャンバス」も展示。こちらはキャンプ仕様などではなく、ノーマルのままの展示だったが、かわいらしいフロントマスクとシルエットで女性来場者の注目度が高かった。
「日常キャンピングカー」と「自動車リノベーション」というフレックスの提案
自動車販売のフレックスは、東京、福岡、名古屋、札幌、大阪と2022年度のアウトドアデイジャパン全会場に出展。「平日は子供の送り迎えやスーパーの買い物に行けて、休日は家族みんなでキャンプや車中泊旅ができる」をコンセプトに、不要なものは省いて、必要なものだけを搭載したキャンピングカー「MOBY DICK」を展示。
シートを倒すと大きなベッドが現われ、食事を作るシンクや冷蔵庫が付いたキッチンも搭載する。広報担当の荒行浩氏は「クルマ単体だけではなく、実際にキャンプ場などで必要となる道具も一緒に並べることで、より自分が使ったときのイメージが湧くような展示を心掛けています。また、実際にこのキャンピングカーで家族とキャンプへ行き、もっとこうしたほうがいいなという改良ポイントを見つけ、常に進化させています」と話していた。
また、いつまでも乗りたくなるスタイルにデザインしつつ、さらに自分らしさを加えていき、自分だけの1台にクルマをリノベーションする「Renoca(リノカ)」ブランドからは、ハイエースをベースにした「コーストライン・ナロー」を展示。ナローは標準サイズのボディを意味していて、最小回転半径5.0mと取りまわしのよさが特徴。四角4灯式ヘッドライトによって斬新なスタイルに仕上げられている。ハイエースのほかにも「ランドクルーザー」「プロボックス」「タウンエース」などをラインアップしている。
詳細は「キャンピングカー MOBY DICK」「Renoca」を参照していただきたい。
誰もが目を見張る45度の登坂体験試乗
三菱自動車工業は、さまざまなイベントで実施している「45度登坂体験」を用意。アンケートに回答すると無料で参加できることもあり、長蛇の列ができていた。実際に体験した人は「本当に落ちるかと思った。自動車がこんな壁みたいな坂を上れるなんて信じられない」と興奮した様子で語っていた。周囲のギャラリーも「デリカD:5」が登坂を登るたびに「おぉー!」と歓声をあげていたのが印象的だった。
さらに、「アウトランダー PHEV」や軽EV(電気自動車)の「eK クロス EV」を展示したほか、バッテリEVならではの給電機能を活用し、平日は移動式オフィスとして、休日はソロキャンプを楽しむことのできる、プライベートからビジネスまで快適に楽しめる仕様として提案するモデル「ミニキャブ・ミーブ B-Leisure Style」も出展。カーサイドタープやキャンプ用テーブル、ソファなどのキャンプ用品を装備することで、アウトドアスタイルに仕上げている。
なお、三菱自動車のWebサイト内にある「4WD登坂体験イベント」にて今後のスケジュールなどが確認できるので、ぜひチェックしてみてほしい。
運転支援システム「アイサイト」を体験できたスバルブース
スバルも車両の性能を体感できるイベントを実施。「フォレスター」に乗って前方ステレオカメラを使用した運転支援システム「アイサイト」による衝突回避体験に加え、「レガシィ アウトバック」に乗って左右凸凹のある道でもいかに安定して走行できるかを実施。参加した来場者は「どうしてもぶつかると思って、目をつぶってしまいました。衝突を自動で回避できるのは助かりますね」と語っていた。
アイサイトの体験はディーラーでも可能(一部店舗を除く)。アイサイトをより分かりやすく紹介する「EyeSightWorld」もぜひチェックしてみてほしい。
2030年までに全モデルEV化を宣言しているボルボ
2030年までに販売するすべてのモデルをEVのみにすると宣言しているボルボは、今後はサスティナブルやアウトドアなど、自然に関わるイベントに積極的に出展していくとしていて、今回は「XC90 Recharge Plug-in hybrid」を展示。出展担当者は「気軽にボルボに触れていただける機会を作れればと思い出展しました。街中のディーラーやショールームには入りにくいなと思っている方もいるかもしれませんが、気にせず立ち寄ってください。また、ボルボの生まれた北欧はスノーピークなどキャンプメーカーも多く、親和性が高いんですよ」と教えてくれた。
ハイゼットトラックをベースにした軽キャンピングカー
愛知県でキャンピングカーの製造を手掛けるMoon Star Exportは、ハイゼット トラックをベースに後方を完全なキャンピングカーに改造した「JP STAR Happy1」を展示。新車をベースに架装していて、価格は車両込みで364万8000円。ここから約40種類以上のオプションも用意されていて、付けた分の費用は加算されるが、自分の目的に合わせて細かくチョイスできるのが特徴。そのためか、人気殺到といい現在の納期は約半年という。
なお、公式Webサイト内にある「OWNER'S VIOCE」では、実際にJP STAR Happy1を購入したオーナーの声を確認できる。
5分で設営できる本格ルーフテント
フランスのスポーツ用品会社デカトロンは、QUECHUA(ケシュア)ブランドのルーフトップテントを展示。ルーフキャリアに簡単に装着でき、いつでも好きな場所へクルマを走らせるだけでキャンプが可能になる。設営は約5分で、ベッドルームのサイズは139×237×106cm(縦×横×高さ)、閉じてカバーをした状態だと146×123×35cm(縦×横×高さ)で、重量は45kg+はしご7kgの計52㎏。耐荷重は約200kgまで想定しているとのことで、イメージは大人2人と幼児1人程度、ベースとなるルーフキャリアがあれば、特に取り付け車種は問わないという。
製品の価格は29万9000円。詳細は「ルーフトップテント」のページを参照いただきたい。
木材家具メーカーがトレーラーやアイテムを考案
木材を利用して主に商業空間のプロデュースを手掛けている古崎は、同じ福井県出身のデザイナー山田敏博氏とコラボした木造キャンピングトレーラー「Wood Vehicle(ウッドビークル)」を展示。ウッドデッキの屋上テラス、茶室のような内装、着脱式の木製バスレフスピーカー、壁に格納できるテレワーク用テーブルなど、木材の柔らかさや雰囲気をトレーラーに融合させたデザインは、2021年のグッドデザイン賞を受賞した実績を持つ。
また、木造のラゲッジスペースも展示。大きな木造テーブルを真ん中に配置しつつ、椅子や棚、天井も木造を生かしたデザインと作り込みとなっていた。代表取締役社長の橋口浩一氏は「家具と違って自動車はそのクルマ用にピッタリ合わせる作業が必要なので手間がかかりますが、家具製作で培ったノウハウできっちり仕上げているのでフィッティングは完璧です。細かいオーダーにも応えられるのでお気軽に問い合わせてください」と語っていた。
木を使ったアイテムは自動車用アイテムだけでなく、スピーカーや子供用のおもちゃなど、幅広く展開している。詳細は「古崎の施工実績」を参照していただきたい。
すべて職人による手作りアイテムというこだわりのビーンズ
岐阜に工場を構え、職人によるハンドクラフト製品を手掛けるビーンズは、サーフボード販売からはじまり、ライフスタイル製品「7th E-Life」と、独自の自動車用パーツ「クラフトプラス」を提案するメーカー。今回は「7th E-Life」と「クラフトプラス」を表現した2台のハイエースを展示していた。
後方企画開発部の羽賀貴大氏は「シートカバーやセンターコンソールボックス、セカンドキャビネットなどは、ハイエース専用設計なので、ちょっとした知識と工具があれば、自分で取り付けることもできます。シートカバーはカスタムオーダーも可能です。また78プラドの製品も用意しているほか、すべて手作りなのでそれ以外の車種でもカスタムオーダーとして対応できます。手作りの質感とフィッティングを味わっていただきたいです」と語った。
詳細はビーンズ公式Webサイトをご確認いただきたい。
テントメーカーの老舗から自動車向けテントの新製品が登場
テントメーカーのOGAWAは、オートキャンプの新スタイルを提案する新製品「カーサイドロッジ」を出展。車高170~200cm程度の車両用で、スチールフレームを採用していて、車両との連結はもちろん単体でシェルターとしても利用可能。また、フルメッシュ装備のため、4方向から出入りができる。価格は8万5800円。
総重量は15.6kg(付属品は別途約2.44kg)、フライが約6.3kg、ポールが約9.3kg。収納サイズは82×40×28cm(縦×横×高さ)となる。詳細は「OGAWA公式Webサイト」をご参照いただきたい。
イベントでしか味わえない魅力を発信するアウトドアデイジャパン
このアウトドアデイジャパンは、アウトドアへの理解を深めてもらおうと2011年にスタートしたイベント。これまでに東京11回、福岡7回、札幌6回、名古屋2回と各地で開催を重ねているが、今回の大阪は初開催ということもあり、会場は多くの来場者でにぎわっていた。
実行委員長の沖田雅生氏によると、「ランタンやテントなど、実際に製品やサービスに触れることで、アウトドアへの理解や親しみを増やしたり、アトラクションやワークショップをとおして環境や自然との付き合い方を見直すきっかけにしてほしい。また、会場内にはいろいろなアクティビティも用意しているので体で感じてほしい。今回の大阪会場は3年前から計画していたけれど、コロナ禍で開催を見送ってきたので、やっと開催できてよかったです」と関西初開催への想いを語ってくれた。
2023年の日程はまだ発表されていないが、入場無料、スタンプラリーで景品がもらえるなど、いろいろなお楽しみコンテンツも充実していて、家族で楽しめるイベントとなっていた。近くで開催される際は足を運んでみてはいかがだろうか。