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いすゞとUDトラックス、新型トラクタヘッド「ギガ」「クオン」発表会 共同開発商品の第1弾

2023年3月29日 発表

新型トラクタヘッドのいすゞ「ギガ」(左)とUDトラックス「クオン」(右)

 いすゞ自動車とUDトラックスは3月29日、両社共同開発による新型トラクタヘッド「ギガ」と「クオン」を発表した。新型トラクタヘッドは、UDトラックスの「クオン」をベースにいすゞとUDトラックスが共同開発したもので、UDトラックスの上尾工場で生産が行なわれ、4月4日より発売される。

 発表会場となったUDトラックス本社では、いすゞの「GIGA 4×2 トラクタ」とUDトラックスの「Quon GK 4×2 トラクタ」と、2台の新型トラクタヘッドが公開された。

 いすゞの「GIGA 4×2 トラクタ」は、車両型式が「2RG-EK5DAB」、車両寸法が5620×2490×3362mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースが3200mm。車両重量6820kg(標準仕様時)、最大積載量 (第5輪荷重)11500kg。、最高出力339kW(460PS)/1700rpm、最大トルク2250Nm(229kgm)/1200rpmを発生する直列6気筒 10.836リッター「GH11TD」エンジンを搭載。トランスミッションは「ESCOT-VI」。

いすゞ自動車株式会社 専務執行役員 技術本部 開発部門統括 大平隆氏(左)、いすゞ自動車株式会社 取締役専務執行役員 グループCCO、企画・財務部門統括、CV協業推進担当 南真介氏(右)
いすゞの「GIGA 4×2 トラクタ」

 UDトラックスの「Quon GK 4×2 トラクタ」は、車両型式が「2PG-GK6DAB」、車両寸法が5620×2490×3362mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースが3200mm、車両重量6850kg、最大積載量(第5輪荷重)11500kg。エンジン型式は最高出力390kW(530PS)/1431-1700rpm、最大トルク2601Nm(265kgm)/990-1431rpmを発生する直列6気筒 12.777リッター「GH13TC」エンジンを搭載。トランスミッションは「ESCOT-VII」。

UDトラックス株式会社 開発部門シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者 ダグラス・ナカノ氏
UDトラックスの「Quon GK 4×2 トラクタ」

 UDトラックス本社で開催された発表会には、いすゞ自動車 取締役専務執行役員 グループCCO、企画・財務部門統括、CV協業推進担当 南真介氏、いすゞ自動車 専務執行役員 技術本部 開発部門統括 大平隆氏と、UDトラックス 開発部門シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者 ダグラス・ナカノ氏が登壇。新型トラクタヘッドは、2021年4月にUDトラックスがいすゞグループ入りしてから初めて共同開発した商品となることが紹介された。

いすゞ自動車株式会社 専務執行役員 技術本部 開発部門統括 大平隆氏、いすゞ自動車株式会社 取締役専務執行役員 グループCCO、企画・財務部門統括、CV協業推進担当 南真介氏、UDトラックス株式会社 開発部門シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者 ダグラス・ナカノ氏

 また、いすゞとUDトラックスは、現在両社合わせて国内400拠点を超える商用車サービス網を展開しており、今後も顧客の稼働をサポート。また、国内外部品倉庫の相互活用、補給部品の共同配送・購買、海外事業の強化を目的に共同オフィスをシンガポールに開所するなど、協業の深化を続けていることなどが紹介された。

新型トラクタヘッドの搭載技術について説明

 これまでの「いすゞ」「UDトラックス」それぞれのブランドの特徴について、いすゞの南氏は「いすゞ自動車もUDトラックスも、日本の普通トラックにエントリーしているわけですけれども、いすゞ自動車の場合は、小型トラックから中型トラック、大型トラックと幅広くラインアップを揃えて売っているということが特徴です。一方、UDトラックスについては、大型トラックを中心に売ってきて、特に大型に特化してきたということで、その専門性さらにお客さまに対する強い提案ができるという流れがあるのが特徴としてあると思ってます」と説明。

 また、南氏は「もちろん、いすゞもお客さまと強いつながりがあるわけですけれども、よりUDトラックスは大型車にスペシャリティがあると思っており、そういうことで、これからもいすゞブランド、UDトラックスブランドというのは、それぞれ住み分けて日本の市場において、よりお客さまに必要な形を作り上げていくことができると思っております。現実にはそういう形で、この1年、2年を積んできて、大きな結果が出ていると思っております」と、今後の「いすゞ」「UDトラックス」ブランドについて考えを示した。