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BMW、「X5」「X6」一部改良 Mモデル初の48Vマイルドハイブリッドシステム搭載モデルも追加

2023年4月3日 発表

X5:1260万円~1972万円

X6:1622万円~2012万円

BMWが一部改良を実施した新型X5/X6を発売した。写真はX5

 ビー・エム・ダブリューは4月3日、プレミアムミドルセグメントにおけるSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)モデル「X5(エックスファイブ)」と、SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)モデル「X6(エックスシックス)」の新型モデル(一部改良)を発売した。価格はX5が1260万円~1972万円。X6が1622万円~2012万円で、納車はともに7月からの予定。

 X5は優れたオフロード性能と、路面での高いパフォーマンスを融合した「スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)」の先駆的モデルとして、1999年に初代モデルが誕生。今回発表した新型X5は、2019年に登場した第4世代モデルをベースに、エクステリアおよびインテリアデザインを、よりモダンなデザインとし、BMWらしい走行性へのこだわりと、高い実用性を兼ね備えたモデル。

 PHEV(プラグイン・ハイブリッド・モデル)の「X5 xDrive50e」と、BMW Mがサーキットでの本格走行を可能とすべく開発したMハイパフォーマンスモデル「X5 M Competition」、サーキットで培われた技術を余すことなく取り入れ走行性能を高めたMパフォーマンスモデル「X5 M60i xDrive」の3グレードを設定。

BMWのプレミアムミドルSAVのX5。画像はX5 xDrive50e
ボディサイズは4930×2005×1755mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2975mm、車両総重量は2775kg
新型X5価格一覧

 X6はクーペ特有の優美で個性的な外観デザインと、卓越したオフロード走行性能を備えた「スポーツ・アクティビティ・クーペ(SAC)」として2008年に初代モデルが誕生。今回の一部改良では、2019年に登場の第3世代モデルをベースに、X5同様にエクステリアやインテリアのデザインを、よりモダンなデザインとし、BMWらしい走行性へのこだわりと、高い実用性を両立させた。

 ラインアップは、Mハイパフォーマンスモデルの「X6 M Competition(エム・コンペティション)」と、Mパフォーマンスモデルの「X6 M60i xDrive(エムロクマルアイ・エックスドライブ)」の2つ。

クーペスタイルが特徴のX6
ボディサイズは4955×2005×1700mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2975mm、車両総重量は2615kg
新型X6価格一覧

よりモダンなデザインを採用

 エクステリアデザインは、BMWのラグジュアリーモデルに相応しい圧倒的な存在感、ダイナミズム、威風堂々たる佇まいに加え、スポーティさを強調。

新型X5
矢印型デイライト機能を有したLEDヘッドライト
X字型LEDコンビネーションライト
暗闇で光を放つ「アイコニック・グロー・キドニー・グリル」

 フロントデザインの象徴の1つであるヘッドライトは、BMWモデルとして初めて採用となる矢印型デイライト機能を有したLEDヘッドライトを採用。フロントバンパーは大型化し、PHEVモデルは暗闇で光を放つ「アイコニック・グロー・キドニー・グリル」とすることで、夜間における存在感を増している。リアデザインは、横方向に伸びるスリムかつ大胆にデザインされたX字型LEDコンビネーションライトにより、力強さとXモデルであることを表現した。

新型X6

 インテリアは、12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させ、運転席側に湾曲させた最新のカーブドディスプレイの採用により、優れた視認性と高い操作性を実現し、BMW特有のiDriveコントローラー回りをすっきりとさせることで、運転席まわりの空間を広くし、モダンな印象に仕上げている。

新型X5のインテリア
新型X5のインテリア
新型X5のラゲッジスペース
新型X6のインテリア

Mモデル初の48Vマイルドハイブリッドシステム搭載モデルも登場

 X5 xDrive50eは、最高出力313PS(230kW)/5000rpm、最大トルク450Nm/1750-4700rpmを発揮する直列6気筒3.0リッターガソリンエンジンと、最高出力197PS(145kW)、最大トルク280Nmを発揮するモーターを搭載し、システムトータルで最高出力489PS(360kW)、最大トルク700Nmを達成。容量29.5kWhのリチウムイオンバッテリを搭載していて、電気モーターのみでも最高速度140km/hまで走行可能で、一充電あたりの航続距離は約100kmを実現する。

X5 xDrive50eには最高出力313PS(230kW)/5000rpm、最大トルク450Nm/1750-4700rpmを発揮する直列6気筒3.0リッターガソリンエンジンと、最高出力197PS(145kW)、最大トルク280Nmを発揮するモーターを搭載し、システムトータルで最高出力489PS(360kW)、最大トルク700Nmを発生する。※数値はヨーロッパ仕様の値

 高効率ガソリンエンジンを搭載するMパフォーマンスモデルのX5 M60i xDriveおよびX6 M60i xDriveは、V型8気筒4.4リッターBMWツインパワーターボガソリンエンジンに、ダイナミックな走りを実現する8速ステップトロニックスポーツトランスミッション、さらに、48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わされ、システムトータル最高出力530PS(390kW)、最大トルク750Nmを発揮する。

Mパフォーマンスモデル、Mハイパフォーマンスモデルに搭載されるV型8気筒4.4リッターBMWツインパワーターボガソリンエンジン

 MハイパフォーマンスモデルのX5 M Competition、X6 M Competitionも、Mパフォーマンスモデルと同型エンジンを搭載していて、システムトータル最大トルクは750Nmで同じだが、最高出力は625PS(460kW)に高められている。

新しい次元の走行快適性と長距離ドライブの快適性を両立

 新型X5とX6は、ダイナミックな走行性能、あらゆる運転状況における抜群の安定性、高精度なハンドリング性能、優れた乗り心地、世界最高のドライビングダイナミクスの実現を目指し、さまざまな最先端シャシーテクノロジが採用された。

 X5 xDrive50eおよびX5 M60i xDriveには「オートマチック・セルフレベリング・コントロール付きアダプティブ2アクスル・エア・サスペンション」が標準装備となり、 X6 M60i xDriveには「アダプティブMサスペンション」、X5 M CompetitionとX6 M Competitionには「アダプティブMサスペンション・プロフェッショナル」が装備され、それぞれのモデルの特性に応じた、快適で安全なハンドリングを実現したという。

また、X5 M60i xDriveとX6 M60i xDriveには、卓越性とハンドリング快適性を高める電動パワーステアリング「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」を標準装備とすることで、まったく新しい次元の走行快適性と長距離ドライブの快適性を両立している。

 さらに、X5 M CompetitionとX6 M Competitionには、電子制御ダンパーとアクティブ・ロール・スタビライザーを備えた「アダプティブMサスペンション・プロフェッショナル」を採用することで、長距離走行において優れた快適性を実現するComfort(コンフォート)モード、スポーツ走行に適合するボディ剛性を高めるSport(スポーツ)、さらに、ダイナミックな走行を可能にする、Sport Plus(スポーツ・プラス)モードと、3種類のモードをMセットアップメニューから選択可能。

 そのほかにも、アクティブ・ロール・コンフォートを備えた直進走行時の快適性向上に寄与する「アクティブ・ロール・スタビライザー」「Mスポーツ・ブレーキ」、優れたトラクション性能を実現するMモデル専用4輪駆動システム「M xDrive(エム・エックスドライブ)」、リアアクスルには「アクティブMディファレンシャル」などを採用し、あらゆる状況において、Mハイパフォーマンスモデルに相応しい、優れた駆けぬける歓びを実現したという。

最先端の運転支援システムと最新世代のコネクティビティを搭載

 日本ではBMWが初めて国土交通省からの認可を取得した、一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能なドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システム「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」の搭載など、最先端の運転支援システムに加え、最新世代のコネクティビティも有し、「OK、BMW」と話し掛けることで、車両の操作、目的地の設定などを可能としている。

 また、Apple CarPlayへの対応、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信するなど、利便性が大幅に高められたほか、BMWデジタル・キー・プラスの標準装備によって、車両のキーを持たずとも、対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除が可能となり、さらに車室内にロック解除に使用したデバイスがあるだけで、エンジンの始動も可能となった。