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スーパー耐久「富士24時間レース」、ハンコックの大規模工場火災を受けブリヂストンが緊急でタイヤ供給

2023年4月24日 発表

 スーパー耐久シリーズを運営するスーパー耐久機構(STO) は4月24日、ハンコックタイヤ工場の大規模火災を受けて、2023年シーズン第2戦「富士24時間大会」よりブリヂストンがタイヤを供給すると発表した。

 STOによると、2023年3月12日に韓国のハンコックタイヤ大田工場で大規模火災が発生し、その直後、タイヤ供給まで最低でも1年半以上を要するとの連絡を受けたとしている。スーパー耐久のハンコックタイヤは、従来、数戦分の在庫を日本に確保している状況にあったが、今シーズン初めから性能向上のために、DRY/WET共に多くのスペックを変更したこともあり、フル生産をして在庫を積み上げている最中にあった。

 この時期、スーパー耐久では2024年からの公式タイヤサプライヤー決定時期を迎えていたが、ハンコックよりタイヤ供給は不可能との連絡を受けた後、2024年からの公式タイヤサプライヤーをブリヂストンに決定。2023年シーズンのシリーズ継続のため、ブリヂストンが調整を重ね、緊急で対応することが正式に決定した。

 第2戦「富士24時間大会」については、多くのタイヤを使用することになり、DRYタイヤはブリヂストンの供給、WETタイヤはハンコックの供給となる。また「ST-4」「ST-5」クラスにおいては、スリックタイヤの供給が可能となるまで、市販ラジアルタイヤ「POTENZA」が供給される。4月28日の公式テストデーは、一部の時間を短縮し開催(夜間走行も実施予定)。「ST-X」~「ST-3」クラスは、ハンコックのDRYタイヤを使用、「ST-4」「ST-5」クラスにおいては、「POTENZA」による走行が開始される。

 ブリヂストンが2024年からの公式タイヤサプライヤーに決定したことはすでに発表済みで、2024年を待たずに、第3戦(2023年7月8日~9日宮城県スポーツランドSUGOにて開催)より、ブリヂストンが公式タイヤサプライヤーとしてシリーズを支えていくこととなる。

 スーパー耐久機構 事務局長 桑山晴美氏は、「第2戦『富士24時間大会』も含む耐久レースの使用タイヤを、ご予定のない中で急にご供給いただくことは常識的に考えても非常に困難な状況にありました。一時は『富士24時間大会』、2023年シーズン中止等を覚悟せねばならない状況にありましたが、そのような状況下で多くの方々のお力をいただき、株式会社ブリヂストンさまが検討に検討を重ねてくださり、奇跡的に2023年シーズンを引き続き開催させていただけることとなりました。またこの間、チームの皆さま、パートナー企業さまのご理解にも励まされてまいりました。感謝の念に堪えません。これまで約2年間、シリーズを支えてくださったハンコックさまにも心よりお礼を申し上げると共に、1日も早い復旧をお祈り申し上げます」とコメントしている。