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アウディ、上海モーターショーでF1マシン公開 マルクス ドゥスマンCEOが現在のプロジェクト進捗状況を説明
2023年4月27日 15:30
- 2023年4月18日（現地時間） 発表
アウディは4月18日（現地時間）、中国で「Formula 1 プロジェクト」を発表。上海モーターショー（4月18日～27日開催）のアウディブースのセンターステージに、ローンチカラーを纏ったF1マシンを展示した。
アウディは2026年から、FIA Formula 1世界選手権（F1）にファクトリーチームとして参戦すると発表していて、参戦にあたっては「F1 Power made in Germany」をスローガンに掲げ、ドイツで開発したパワーユニットを搭載したマシンの開発を進めている。
Audi AG CEO（最高経営責任者）マルクス・ドゥスマン氏は、「モータースポーツは、私たちのDNAの不可欠な部分です。私たちのF1への取り組みにより、アウディのモータースポーツへのフォーカスが強化されると確信しています。F1の人気は世界的に高まっており、特に若いターゲット層と、最も重要な市場である中国において顕著です」と述べている。
Audi AG技術開発担当取締役オリバー・ホフマン氏は、「Formula 1プロジェクトは、ここ数か月で本格的に始動しました。現在パワーユニットのコンセプト策定を進めており、2026年に投入するドライブトレーンの基礎を築いています。また、素材や製造技術などの詳細な作業を重視し、ハイブリッド ドライブトレーンのエネルギーマネージメントなどのトピックにも焦点をあてています。最終的に効率はF1と未来のモビリティにとって重要な成功要素であり、これらのアプローチは、サーキットと公道の両方の世界における開発を前進させることになるでしょう」とコメントしている。
アウディがF1に参戦するために設立した「Audi Formula Racing GmbH」の傘下にあるノイブルク・アン・デア・ドナウの拠点では、すでに260人以上のスペシャリストが参加。開発チームの中核は、EV（電気自動車）によるモータースポーツ参戦で長年にわたる多様な専門知識を持つ経験豊富なスタッフによって構成されているほか、社外からもF1の専門知識を持つスペシャリストが参加しているという。2023年末までにすべてのスタッフの採用を終え、最終的にチームは300人以上のスタッフで構成されるとしている。
また、内燃エンジン、電気モーター、バッテリ、電子制御ユニットで構成される最初のフルハイブリッド・ドライブトレーンユニットは、2022年末から単気筒エンジンによるテストが開始され、2023年末までにベンチテストが実施される予定という。さらにノイブルクのダイナミック開発シミュレータは、F1を基準にレベルアップが進められ、アウディ製パワーユニットの開発がさらに加速するとしている。同時に2023年後半から、パワーユニット開発用の試験装置を増設し、延床面積約3000m 2 の新社屋を建設する計画もあり、新社屋ではモジュラー設計により、2024年初めに建物が完全に完成する前であっても、最先端の試験装置を稼働させることができるという。
ノイブルクの施設には、産業廃熱からの地域暖房と水力発電所からのグリーン電力が供給されていて、すでにカーボンニュートラルを達成済み。FIA（国際自動車連盟）から3つ星の環境の認証をもらっている。最終的にはFormula 1プロジェクトにカーボンニュートラルなエネルギーを投入できるように、施設での再生可能エネルギー供給システムの確立を目指すとしている。
