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アウディ、IT分野の雇用を強化 2025年までに最大2000人の新規雇用を計画

2023年2月1日(現地時間)発表

IT分野で約400人を新規雇用し、ソフトウェアの専門知識を強化していくと発表

 独アウディは2月1日(現地時間)、IT分野で約400人を新規雇用してソフトウェアの専門知識を強化し、未来に関連する分野の変革を推進していくと発表した。

 フォルクスワーゲングループのソフトウェア子会社「CARIAD(キャリアド)」は、統合されたテクノロジーのプラットフォーム開発に現在取り組んでおり、アウディはブランド独自のデジタル機能を自社開発しながら、将来的にはCARIADが開発したソフトウェアをアウディのモデルラインアップに導入する予定。今回の発表はこうした動きに伴うもので、2025年までに最大で合計2000人の新規雇用を計画していることも明らかにした。

 現代のクルマはあらゆる領域にソフトウェアが組み込まれており、その一例が「Q4 e-tron」「Q4 スポーツバック e-tron」の拡張現実ヘッドアップディスプレイ。このディスプレイはナビゲーションシステムのガイダンスなど、バーチャルコンテンツに加えて一部の動的コンテンツをフロントウィンドウのドライバーの視野内に表示する。ヘッドアップディスプレイは革新的なソフトウェア開発によって実現しているとしており、同じことはアウディブランドの運転支援システムにも該当するという。

 また、電気自動車の音を作ることやクルマの安全性、効率、走行特性、環境バランスに大きな影響を与える電気駆動システム用のパワーエレクトロニクスの制御もソフトウェア開発者の仕事となっており、IT分野の人材強化は待ったなしの状況だ。

 今回の発表について、アウディ AG最高経営責任者(CEO)のマルクス・ドゥスマン氏は「アウディは、他の自動車メーカーに先駆けて、eモビリティとデジタル化に向けた明確な戦略を打ち出しました。これにより、将来の重要な分野における雇用を強化することが可能になりました。IT分野では、フォルクスワーゲン グループ全体の力を結集しています。アウディが提供するソフトウェアとクルマの世界を融合させる多面的な作業は、ITスペシャリストにとって非常にやりがいのある仕事です。自動運転からデジタルエコシステムまで、ソフトウェアの能力を高めることで、イノベーションを路上で実現することができます」とコメント。

アウディ AG最高経営責任者(CEO)のマルクス・ドゥスマン氏

 また、アウディ AG人事および組織担当取締役のハビエル・ロス氏は、「私たちの目標は、持続可能なプレミアムモビリティの先駆けとなることです。そのため、パイオニア精神を備え、新しい道を開拓する勇気を持ち、継続的なアウディブランドの成功に貢献する逸材を求めています。アウディでは、非常に魅力的なテクノロジー環境で、独立して多種多様な仕事に取り組む自由を楽しむことができます」と述べている。

 なお、新しい人材はフォルクスワーゲンおよびCARIADの共同キャリアサイトなどで募集しているとのこと。