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自工会 豊田章男会長、G7広島サミットに合わせて開催する展示を紹介 「私たちはこれからも未来のため地球のために行動を続けてまいります」
2023年5月18日 12:28
5月18日、自工会(日本自動車工業会)は定例会見を開催した。会見には、豊田章男会長はじめ、内田誠副会長、三部敏宏副会長、鈴木俊宏副会長、日髙祥博副会長、片山正則副会長、佐藤恒治副会長、永塚誠一副会長、丸本明理事が出席した。
豊田章男会長は会見冒頭あいさつを行ない、19日から始まるG7広島サミットに合わせて開催する展示に触れたほか、未来への思いを語った。
豊田章男会長 あいさつ
明日からG7首脳会合が広島で始まります。ウクライナ情勢による先行きの不透明感や核リスクへの懸念が高まる被爆地、広島において、G7の各国が世界の平和と持続的な発展に向け議論することは、大きな意義があると考えております。
この地球に生きるすべての人の平和な暮らしを支えたい、それは唯一の被爆国である日本の自動車産業の根底にある思いです。78年前の惨劇からわずか4か月後、マツダはオート三輪の生産を再開し、地元広島の復興に大きく貢献しました。
スバルは自転車や農業機械、トヨタも鍋を生産するなど戦災からの復興を目指し、みんなが1つになって必死に働いてまいりました。あれから78年、クルマは社会と地球とより密接につながって存在をしております。誰1人取り残すことなく世界のあらゆる人たちの暮らしを支えたい、豊かな地球を守りたい、その思いはカーボンニュートラルの取り組みにもつながっております。
日本の自動車産業は、乗用車から軽自動車、 大型車、二輪車までフルラインアップの商品をグローバルに展開をしております。世界を見てもこれだけ多様な自動車会社が揃っている国はありません。そして、バッテリEV、水素、ハイブリッド。技術の多様性こそがこれまでつちかってきた日本の自動車産業の強みだと思っております。
お客さまを笑顔にしたい、すべての技術の根底にはその思いがあります。国や地域が違えば文化も人々の暮らしも違います。道も違えばクルマの使い方も違います。置かれている現実は違っても、みんな私たちのお客さまです。
それぞれの国や地域の現実に寄り添い、その違いをリスペクトし、多様性とともに生きていく。そのためには多様な技術が必要です。
日本の各社が独自の強みである技術を磨き、競争力を高めていくこと。そして、その技術を必要とされる地域で活かしていくこと、それが日本の自動車産業のマルチパスウェイだと思っております。
こうした私たちの取り組みはG7首脳会合の現地、広島でもご紹介してまいります。
さまざまな業界のみなさまのご協力を踏まえて、多様なコミュニティを展示し、日本らしいカーボニュートラルへの山の登り方を提案したいと思っております。また、明日は副会長全員が広島に行き、さまざまな技術に込めた日本の自動車産業の思いを世界中に発信してまいります。
最後になりますが、昨年8月6日に広島で行なわれました平和記念式典で2人の小学6年生が子供代表としてメッセージを伝えてくれました、その一部をご紹介したいと思います。
自分が有利に立ち自分の考えを押し通すこと、それは強さとは言えません。本当の強さとは、違いを認め相手を受け入れること、思いやりの心を持ち相手を理解しようとすることです。本当の強さを持てば戦争は起こらないはずです。過去に起こったことを変えることはできません。しかし未来は作ることができます。カーボンニュートラルもまったく同じだと思います。違いを認め、相手を理解する、その上で一刻も早く共通の敵である炭素を減らすために、みんなで協力して今すぐできることからやっていくことが大切だと思います。そうすることで誰1人取り残すことなく、確実な成果につなげることができると信じております。
私たちはこれからも未来のため地球のために行動を続けてまいりますので、変わらずご支援をお願いいたします、ありがとうございました。