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フォルクスワーゲン、SUVモデル「トゥアレグ」大幅アップデート デザインや足まわりを刷新したほか快適性も向上

2023年5月24日(現地時間) 発表

フォルクスワーゲンはSUVモデル「トゥアレグ」の大幅アップデートを実施した

 独フォルクスワーゲンは5月24日(現地時間)、第3世代「トゥアレグ」の大幅アップデートを実施し、ドイツで先行販売を開始した。価格は、ベーシックバージョンが6万9200ユーロから、「エレガンス」が7万5070ユーロから、「Rライン」が7万9660ユーロから、「R eハイブリッド」が9万3870ユーロからで、Rシリーズは6月22日(現地時間)発売予定。

 トゥアレグは、2002年にフォルクスワーゲン初のSUVモデルとして誕生し、これまでに累計113万台以上を販売してきた人気モデル。現行モデルでは、ガソリンターボ、2種類のディーゼルターボ、2種類のプラグインハイブリッドと、計5つのパワートレーンを用意。8速ATと4MOTIONフルタイム四輪駆動を設定する。

Rライン
Rライン

 今回の大幅アップデートでは、ラジエターグリル、ヘッドライト、フロントバンパーなどを一新し、リアエンドのデザインもよりシャープに変更。また、対向車や先行車に対して自動的に防眩する新型「IQ.LIGHT HD マトリックス ヘッドライト」をオプションに設定したほか、テールランプには連続した水平方向のLEDストリップを備え、赤色に点灯するフォルクスワーゲンロゴも初採用している。

サスペンションも見直された

 サスペンションも見直され、新たに「ルーフ荷重センサー」を標準装備。ルーフ荷重を検知すると、ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)などの制御システムが早期に介入して走行安定性を向上させるが、逆にルーフに荷重がかからない状態では、よりスポーティなパフォーマンスを発揮するという。また、グレードに応じて、「アダプティブ・ランニング・ギア」「全輪ステアリング」などのサスペンションテクノロジも搭載され、プレミアムSUVのドライビングダイナミクスをさらに向上させている。

Rラインのインテリア
後席
前席
シフトまわり

 室内もアップデートが施され、デジタルコクピットとハイエンドインフォテインメントシステムDiscover Pro Maxで構成される「Innovision Cockpit」が標準装備となり、ナビゲーションや高解像度HD地図データなど、Innovision Cockpitのさまざまな機能も最適化が図られている。また、充電用のUSB(タイプC)ポートも、従来の15Wから45Wとなり、スマホ、タブレット、ラップトップなど、電子デバイスの充電時間を短縮させ、利便性が高められている。

 また、インテリアの質感もセンターコンソールトリムを以前よりも柔らかくするなど、ユーザーの声を反映して快適を向上させた。さらに運転支援システムも数多く備え、同一車線内全車速運転支援システムの「トラベルアシスト」、専用アプリを使用すれば車外からの操作も可能になる自動駐車機能「パークアシスト・プラス(リモコン付き)」、トレーラー牽引の操縦支援機能「トレーラーアシスト」、夜間のドライブを支援する「ナイトビジョン」なども用意されている。

エレガンス
エレガンスのラゲッジスペース

パフォーマンスモデル「トゥアレグ R eハイブリッド」

 トゥアレグ R eハイブリッドは、最も強力な駆動システムを備えた最上位モデル。V型6気筒ガソリンエンジンとシステム出力340kW(462PS)の電気モーターを搭載するほか、ブルー塗装のブレーキキャリパー(シルバーのRロゴ入り)や、サイドミラーハウジングからの「Rロゴ」の投影(ウエルカムライト)、20インチアルミホイール「ブラガ」、パノラマサンルーフなどを標準装備。

トゥアレグ R eハイブリッド
トゥアレグ R eハイブリッド
20インチアルミホイール「ブラガ」とブルーのブレーキキャリパーを装備

 また、インテリアにはブルーのアクセントを施し、「Vienna」デザインの本革シート(一部オプション設定)を採用。4ゾーン自動エアーコントロール、レザーカバー付きRロゴ入り車両キーなども備える。

 ボディカラーは、従来のRカラー「ラピスブルーメタリック」に加え、マット塗装仕上げの新色「シリコングレーマット」をトゥアレグ R eハイブリッドおよびトゥアレグ R ライン専用に設定する。

内装はブルーがあしらわれる
車両キーには専用レザーカバーが付く

 フォルクスワーゲンの営業、マーケティング、アフターセールス担当経営委員会メンバーのImelda Labbé氏は「新型トゥアレグは、最高の品質と卓越した快適性が印象的です。今回のモデルでもお客さまのご要望を体系的に反映させ、デザインをシャープにし、背面のイルミネーションロゴを統合し、操作をより直感的にしました。走行特性も強化し、プレミアムフォルクスワーゲンをさらに優れたものにしました。その結果、オンロードでもオフロードでも、もちろんファーストクラスの牽引車としても活躍する、真のオールラウンダーが誕生しました」とコメントしている。

トゥアレグ R eハイブリッド

 また、フォルクスワーゲン開発担当取締役会のメンバーである Kai Grünitz氏は、「トゥアレグは常に当社にとって技術の先駆者であり、トップダウン戦略の一環として新しい開発を他のブランドモデルに移すことを可能にしてくれました。新型トゥアレグでも同じアプローチを採用しています。これは、世界最高の照明システムの1つである新開発のHDマトリックス・ヘッドライトを搭載して発売された初のフォルクスワーゲンモデルです。3万8000個を超えるインタラクティブLEDが走行車線に光のカーペットを正確に投影し、これまでよりも正確に道路を照らします。私たちは間もなく、このHDマトリックス照明システムを、次の小型SUVクラスのモデルに移行する予定です」と述べている。