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TOYOTA GAZOO Racing、SUPER GT参戦中の立川祐路選手が今季限りで引退 「しっかり最後の走りを見ていただきたい」
2023年7月28日 14:37
- 2023年7月28日 発表
SUPER GT各会場でトークショーなど開催
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、SUPER GT GT500クラスのドライバーとして、TGR TEAM ZENT CERUMOで活躍している立川祐路選手が今季限りで引退すると発表した。
立川選手は国内のトップドライバーとして長年参戦を続けており、「これもファンの皆さまの応援があったからこそ」と実感しているといい、引退する前にできるだけ多くの方に直接感謝の意を伝えたいと切望していることから、あえてシーズン中盤のこの時期に引退表明の実施を決定。参戦中のSUPER GTの第4戦富士(8月5日~6日開催)で、本件に関する記者会見が実施される。
また、第4戦を含む今季の残り5戦のSUPER GTの各会場においてトークショーを開催。各地のファンへ感謝を直接伝えるとともに、過去の参戦車両、レーシングギアやトロフィーの展示などを行ない、これまでの功績をファンとともに振り返る場が用意される。
立川選手は1991年にレーシングカートを本格的に始めると、フォーミュラカーレースでステップアップを重ね、1994年にはフランスに渡り、フォーミュラ・ルノー・キャンパス・カップに参戦してシリーズ4位(2勝)となった。帰国後、1995年にはフォーミュラ・トヨタ西日本シリーズに参戦して1位(3勝)を獲得。また同年から全日本F3選手権にも参戦し、1997年にはシリーズ2位の成績を収めた。1997年~2009年(2005年を除く)には、現在のSUPER FORMULAの前身であるフォーミュラ・ニッポンに参戦した。
一方で、ツーリングカーやGTカーレース活動も始め、現在のSUPER GTの前身である全日本GT選手権(JGTC)には1996年に日産フェアレディZで初参戦。1999年にはTOYOTA TEAM CERUMOのドライバーとして同シリーズに参戦を開始し、現在まで25年間にわたり、一貫してTEAM CERUMOのドライバーとして参戦を続けてきた。
この間、2001年にはau CERUMO SUPRA(竹内宏典/立川祐路組)、2005年にはZENT CERUMO SUPRA(立川祐路/高木虎之介組)、2013年にはZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)で3度のドライバーチャンピオンに輝いており、GT500クラスの優勝回数も19回を数え、国内のトップドライバーとして輝かしい戦績を収めてきた。また、GT500クラスのポールポジション獲得数24回は、現在も歴代最多記録となっている。
さらに、トヨタのGT500車両の開発にも携わり、開発ドライバーとして歴代のSupra、LEXUS SC430、LEXUS RC F、LEXUS LC500、GR SupraのGT500車両開発に貢献。フォーミュラカーのレーシングドライバーとしての活動は2009年を最後に終了したが、現在はSUPER FORMULAに参戦しているP.MU/CERUMO・INGINGのチーム監督として活動している。
TGRは「今シーズンの最終戦まで立川とともに全力で戦ってまいります。来年以降の活動については未定ですが、引き続き立川祐路の応援をよろしくお願いいたします」としている。
立川祐路選手のコメント
今シーズン限りでSUPER GTのドライバーを引退することをご報告させていただきます。まずは応援してくれている多くの方々に感謝します。どんなときも応援、そして力になっていただきありがとうございました。ここまでトヨタ、TCD(TRD)、セルモ、ZENT、ブリヂストンをはじめとする多くの仲間、家族に支えられてやってくることができました。そして最後まで自分の気持ちを尊重していただきありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです。そしてSUPER GTという素晴らしい舞台をいつも提供してくれているGTA、この舞台で戦ってこられたことが自分にとっての財産です。シーズン中に発表というかたちをとらせていただきましたが、応援してくれる方々にしっかり最後の走りを見ていただきたいとの思いでこのタイミングにさせていただきました。残りのレースを全力で戦いますので、最後まで応援よろしくお願いします。
GAZOO Racing Company プレジデント 高橋智也氏のコメント
トヨタは1994年に開始された前身の全日本GT選手権含め、国内のモータースポーツ活動の主力レースの1つとして、SUPER GTに参戦してきました。立川選手は1999年から現在までセルモチームのGT500ドライバーとして、3度のシリーズチャンピオンを獲得するなど、素晴らしい成績を残してくれました。また、長きにわたり、スープラや、SC430、LC500など、歴代のGT500車両開発にも携わっていただき、常に優勝争いができる速さを持ったクルマづくりに貢献いただきました。トヨタを代表するドライバーとして参戦を続け、トヨタのモータースポーツ活動を支え、育て続けてくださったことは、本当に大変だったと思いますし、その功績には感謝しかありません。立川選手を支え、一緒に頑張ってくださったご家族の皆さまにも心から感謝の意を表します。長い間、GT500での活躍、本当にありがとうございました。とはいえ、まだシーズンは続きますので、最後まで一緒に頑張りましょう。