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JAF、EVの電欠に対応する「EV充電サービス」試験運用開始 現場での処置と応急的な急速充電が可能

2023年8月1日 開始

EV充電対応サービスカー

 JAF(日本自動車連盟)は8月1日、EV(電気自動車)を運転中に電池切れ(電欠)してしまったドライバーからの救援要請に際し、その場で充電する「EV充電サービス」の試験運用を東京都、神奈川県、愛知県、大阪府で開始した。サービスは今後、順次全国に拡大していく。

 EVユーザーや購入を検討している方のなかには走行中の電欠による路上停止の不安を訴える人が多いと言われており、JAFではこれまで電欠の救援要請があった場合、最寄りの充電スポットへ搬送していた。今回、JAFのバン型サービスカーに充電可能な機材を新たに搭載し、電欠したEVを救援するEV充電サービスの試験運用を開始。電欠現場で安全処置をしたうえで応急的な急速充電を行なえるようにした。

 なお、雨天時など、現場充電を断る場合があるほか、状況によっては搬送することもあるとしている。

応急的な急速充電が可能なサービスカーに貼られるステッカー

 昨今、2035年までにガソリン車の新車販売禁止を実現すると政府が発表し、国内メーカーから急速充電10分・航続距離1200kmを可能にする「全固体電池」を搭載したEVの実用化を目指すと発表されるなど、今後市場に占めるEVの割合は増加していくと考えられている。

 2020年度、JAFが実施したEVのロードサービス件数は5804件で、そのうち573件が「EVの駆動用電池切れ(電欠)」となり、全体の約10%を占めた。また、2022年の電欠件数は700件を超え、年々増加しているため、この電欠の件数は今後もEVの普及と比例して増加すると想定され、電欠に対応できるサービスの展開は急務であるとしている。