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トヨタ紡織、テイラードスペースシステムを活用した医療サービス車両を開発 愛知県内で実証実験開始

2023年8月28日 発表

トヨタ紡織が開発した医療サービス車両

 トヨタ紡織は8月28日、シートなど車内レイアウトを自在にアレンジできる医療サービス車両を開発し、医療のDX化を推進しているM-aidが実施する愛知県内の健康診断会場でオンライン保健指導サービスに活用するなど、共同で実証実験を行なうと発表した。

 これまでトヨタ紡織は、MaaS(Mobility as a Service=移動のサービス化)に対応する車室空間の提案を進めていて、テイラードスペースシステム(シートや内装アイテムの脱着交換機能)などの開発を実施している。

 今回その技術を活用し、医療分野のさまざまな課題の解決策の1つとして、名古屋を拠点とする医療系IT企業のM-aidと医療現場でのサービス空間を検討。医療現場で使用されている車両は、移送用、検診用など、車両ごとに用途が限定されていることから、大型ワンボックスカーを使用し、シートなどをアレンジすることで、ニーズに合わせたさまざまな医療サービスが提供できる車室空間に仕上げた。

シートレイアウトを変更して多様なサービスに対応させた

 これによりサービス提供者は、どんな場所でも1台でさまざまななニーズに対応した医療サービスの提供が可能となり、医療アクセスの向上にもつながることが期待される。

 また、今後は医療サービス空間の提供だけでなく、行政サービスや移動販売サービス、エンターテイメント空間など、自在にアレンジできる車室空間の活用の場を広げていくとしている。