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日産、「アトラス」フルモデルチェンジ 全車速車間クルーズ(FACC)の設定など運転支援技術を充実
2023年9月25日 15:13
- 2023年10月27日 発売
交差点での右左折時にブレーキ操作を行なう「プリクラッシュブレーキ(PCB)」を全車標準装備
日産自動車は9月25日、「アトラス」をフルモデルチェンジし、2.0tクラス(最大積載量 2t~4.6t)の2WD車を10月27日より発売すると発表した。その他のラインアップについては順次導入を予定する。価格は一例として、標準キャブ DXグレードの5速MT車が601万7000円、9速DCT仕様が623万1500円。
アトラスはいすゞ自動車「エルフ」をベースに、日産の車種としていすゞより生産供給されているモデル。今回のフルモデルチェンジでは、エクステリアを躍動感あるフロントデザインへと一新し、先進技術、運転支援技術の充実を図った。
エクステリアではキャビンの外観と構造を一新し、居住性や乗降性を向上。ヘッドライトには可変配光型LEDヘッドランプを標準装備し、特徴的なシグネチャーランプの形状を採用。また、ウインカーや灯火器類もあわせてLED化し、夜間の視認性を向上させた。ボディカラーにはカスタムグレード専用色として、上級感のあるダークカーキメタリックを新たに設定し、合計5色をラインアップする。
インテリアでは新設計のキャビンに合わせたインストルメントパネルを採用し、目的別にスイッチの配置をまとめるなど、これまで以上に分かりやすく使いやすいレイアウトを実現。新たに搭載された運転支援機能の操作スイッチや操作頻度の高いスイッチ類はステアリングに配置するとともに、インストルメントパネルのスイッチ類は、操作性向上のため配置を最適化。また、シートやペダル位置、ステアリングホイールの径・角度・調整幅を見直すことにより、ドライビングポジションを最適化し、さまざまな体格のドライバーに対応したという。また、車両前面の視界を向上させるとともに、室内空間の前方・側方の圧迫感を軽減。さらにオートエアコンを採用し、快適性の向上とともに省電力化も実現している。
先進技術、運転支援技術については、日産車として初めて交差点での右左折時、衝突が避けられないと判断した際にブレーキ操作を行なう「プリクラッシュブレーキ(PCB)」を全車標準装備するとともに、「全車速車間クルーズ(FACC)」「レーンキープアシスト(LKA)」を日産商用車として初めてオプション設定した。また、専用カメラでドライバーの状態を検知する「ドライバーステータスモニター(DSM)」と、異常時に車両の制御から停止まで行なう「ドライバー異常時対応システム(EDSS)」のオプション選択を可能にした。
トランスミッションには9段デュアルクラッチトランスミッションを新規に設定。ドライバーの操作に対してトルク抜けがなく適切な駆動力が得られるため、スムーズな変速と高い燃費性能を実現した。ATモードでは、勾配判定と走行低減演算が加わり、より最適なギヤを自動判定するという。
そのほか平ボディ完成車の荷台は、品質向上と軽量化のため、床・アオリの合板材質を、ゴムノキ合板から竹合板に変更。雨水の吸水乾燥による劣化や、雨水浸透による接着剤の劣化を抑えることができるなど、高い劣化耐久性を維持する。また、市場での二次架装性を考慮し、ダンプ完成車のアオリ高を変更し、二次架装を行なっても土砂ダンプとして成立しやすくなったとのこと。
商用特装車「ワークユースビークル」シリーズもフルモデルチェンジ
また、日産自動車の関連会社である日産モータースポーツ&カスタマイズも、「アトラス」の商用特装車「ワークユースビークル」シリーズをフルモデルチェンジし、2.0tクラス2WD車を10月27日より発売する。他のラインアップについても順次導入を予定する。
アトラス「ワークユースビークル」シリーズでは、積荷や業種に合わせて最適な仕様が選べるよう、豊富なバリエーションをラインアップ。今回のフルモデルチェンジではベース車と同様に、エクステリアを躍動感あるフロントデザインへと一新し、先進技術、運転支援技術の充実を図った。
ドライバン
箱型の荷室を備える車両。幌がけやロープがけの手間を省略できるうえ、密閉構造により積荷を雨や風、ほこり、直射日光から保護することができる。
アルミウイング
箱型の荷室の側面が、簡単なボタン操作で大きく開閉する車両。フォークリフトでの一括大量荷役が可能になる。
冷蔵車/冷凍車
荷室に断熱材と冷凍装置を装備し、温度管理が行なえる車両。積荷の輸送適温に合わせて選べるよう、冷蔵・冷凍の2タイプを設定した。
車載車
クルマを運搬するための車両。さまざまな積載車両に合わせて選べるラインアップとした。1台積みと2台積みの2タイプを設定している。
セフテーローダダンプ
ダンプ機構と荷台スライド機構を備えた車両。土砂や小型建機などの運搬、積み降ろしを効率よく行なうことができる。
クレーン付きトラック
重量物の荷役をサポートするクレーンを備えた車両。つり上げ能力とブーム段数使い方に合わせて選べるラインアップとした。
リアゲートリフター付きトラック
荷台の後部にリフターを備えた車両。重量物の荷役を、安全かつ迅速に行なうことができる。横揺れが少なく安定感のある垂直式と、より幅の広い積荷もスムーズに昇降できるアーム式の2タイプを設定した。