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メルセデス・ベンツ、新型「GLE」「GLEクーペ」発表 マイルドハイブリッドの「450d 4MATIC Sports」導入で全車電動化

2023年9月28日 発表

撮影車はGLE 300d 4MATIC

 メルセデス・ベンツ日本は9月28日、メルセデスSUVの中核モデルである「GLE」「GLEクーペ」をマイナーチェンジし、都内で発表した。

 同日から販売を開始し、価格は「GLE 300d 4MATIC」が1376万円、「GLE 450d 4MATIC Sports」が1466万円、「メルセデスAMG GLE 53 4MATIC+」が1728万円、「GLE 450d 4MATIC Sports クーペ」が1480万円、「メルセデスAMG GLE 53 4MATIC+ クーペ」が1805万円。

 デビューから4年でマイナーチェンジのタイミングとなった改良新型GLE/GLEクーペ。その特徴は、従来型の「GLE 400d 4MATIC」(クーペも)グレードに搭載していた直列6気筒 3.0リッターターボディーゼルエンジンに、48VのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたMHV(マイルドハイブリッド)システムとすることで、全グレードが電動化されたこと。名称は「GLE 450d 4MATIC Sports」となり、すでにISGを搭載していた「GLE 300d 4MATC」「メルセデスAMG GLE 53 4MATIC+」とあわせて内外装もリフレッシュされている。

全車電化したパワートレイン

「GLE 450d 4MATIC Sports」が搭載するパワートレインは、最高出力367PS(270kW)/4000rpm、最大トルク750Nm/1350〜2800rpmを発生する656M型の直列6気筒 3.0リッターターボディーゼルエンジンと、エンジンとトランスミッションの間に配置した20PS(15kW)/200Nmを発生する電気モーター(ISG)の組み合わせ。モーターはオルタネーターとスターターの機能も兼ねており、この電気モーターと48V電気システムにより回生ブレーキによる発電を行うことで、約1kWh容量のリチウムイオンバッテリーを充電する。また高出力なモーターがスターターとなることでエンジン始動時の振動が抑えられるほか、アイドリングストップからの再スタート時の快適性が向上。アイドリング時にエンジンを低回転で安定的に保つことで効率性や快適性がアップし、さらにシフトチェンジがスムーズでタイムラグがないようアシストも行なうという。

GLE 300d 4MATICのエンジン

 また、すでにISGを搭載する「GLE 300d 4MATIC」は269PS(198kW)/550Nmを発生する654M型 直列4気筒 2.0リッターディーゼルと20PS(15kW)/200NmのISGの組み合わせ。高性能版の「メルセデスAMG GLE 53 4MATIC +」は435PS(320kW)/560Nmを発生する256型 直列6気筒 3.0リッターガソリンと20PS(15kW)/200NmのISGの組み合わせとなる。トランスミッションは電子制御9速ATで4輪を駆動する。

撮影車はGLE 300d 4MATIC

より豪華になった内外装

 全長4925mm(クーペは4940mm)、全幅2020mm、全高1780mm(300dは1795mm、クーペは1715mm)、ホイールベース2995mmの大きなボディを誇るGLEのエクステリアでは、クロームの小さなスリーポインテッドスターを無数に散りばめたスターパターンのフロントグリルと、2本のフィンを備えたバンパー左右の大きな開口部が新しい。標準装備のマルチビームLEDヘッドライトは上下に4つの楕円形デイタイムランニングライトを装備しており、リアではテールライトのデザインが刷新されている。

 インテリアでは、上下2本の水平スポークを左右に配した最新世代のステアリングホイールが装着されている。ハンズオフ認識としてリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用したほか、スポーク部はタッチ式センサーを採用しているので、ドライバーはステアリングから手を離すことなくディスプレイを操作できる。また従来型ではブラックだったセンターとサイドのエアベントは豪華なクローム仕上げに変更され、さらにスラット部分はメルセデス・マイバッハGLSと同様の亜鉛メッキした金属を採用したという。

トランスペアレントボンネット機能などを追加

 走行面ではスイッチ操作一つでエンジンやトランスミッションの特性を切り替える「DINAMIC SELECT」の中に「offroad」モードを追加し、雪道や悪路の走破性がアップ。急な下り坂で安定した走行をサポートする「DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)」も備わった。また新開発のオフロードスクリーンは、コックピットディスプレイとメディアディプレイに車両の傾き、路面の勾配、標高、緯度経度、コンパス、車速、エンジン回転数を表示でき、さらにメディアディスプレイには周辺地形でのGLEの現在の姿勢やフロントホイールの操舵角を表示することもできる。

 offroadモード時に360°カメラを使用してメディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面映像(フロントタイヤとその操舵方向も)を仮想的に映し出す「トランスペアレントボンネット」もユニークな機能で、進路上にある大きな石や深い窪みなど、クルマにダメージを与えるような障害を車外に出ることなく確認することができるようになった。車両前面の映像に進むべき方向などを表示するMBUX AR(拡張現実)ナビゲーションも、全車標準装備されている。

 なお、GLEの顧客プロファイルとしては、平均年齢が50〜55歳で会社経営者や役員が多くを占めており、性別では男性が約85%、女性が約15%という。