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THK、世界初展示のEVプロトタイプを「ジャパンモビリティショー2023」で公開 中村史郎氏のSNDPがデザイン開発、インホイールモーターなど採用

2023年10月11日 発表

THKのEVプロトタイプ「LSR-05」

 THKは10月11日、同社が独自開発したEV(電気自動車)プロトタイプ「LSR-05」の世界初展示など「ジャパンモビリティショー2023」(東京ビッグサイト:10月25日から開催)へ初出展すると発表した。

 THKブースでは、「LSR-05」実車のほか、THKが独自開発したステルスシートスライドシステム「SLES」、可変磁束型インホイールモーター「enemo」、アクティブサスペンション「ALCS」、MR流体減衰力可変ダンパー「MRDT」、非接触給電システム「CLPS」、電動ブレーキ「ESB」といったEV向け先進技術を搭載したシャシーモデルを展示する。

THKが独自開発したEV向け先進技術

 なお、ジャパンモビリティショー2023のプレスデー2日目にあたる10月26日10時から、中村史郎氏を招いてのプレスブリーフィングが行なわれる。

クロスオーバー4シータークーペ「LSR-05」

THKのEVプロトタイプ「LSR-05」

 LSR-05は、実走行可能なEVプロトタイプとし、THKが独自開発したEV向け先進技術を搭載、デザインは、元日産自動車のデザイナー中村史郎氏が代表取締役CEOを務めるSNDP(SN DESIGN PLATFORM)が担当、両社が一体となって未来に向けた新しいモビリティの姿を具現化した。

「LSR-05」は「ラグジュアリーでスポーティなデザイン、革新的な技術」をキーワードに開発したクロスオーバー4シータークーペで、ボディサイズは4995×1965×1530mm(全長×全幅×全高)。

 プラットフォームには、THKが独自開発した93kW(800V仕様)の可変磁束型インホイールモーターをリアに2基、フロントには220kW(800V仕様)のモーターを1基搭載。4輪ステア機構やアクティブサスペンション、MR流体減衰力可変ダンパー、電動ブレーキなどを搭載し、上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現させたという。

 また、独自開発のステルスシートスライドシステム「SLES」を室内に採用しフロアの完全なフラット化を可能とした。そのほか、DWPT(Dynamic Wireless Power Transfer)方式による非接触給電システムも採用することなど、「LSR-05」ではTHKが目指す未来に向けた新しいモビリティの姿を表現した。

THKのEVプロトタイプ「LSR-05」

 なお、車名の「LSR-05」は、Luxury、Sport、Revolutionそれぞれの頭文字を表し、THKが1972年に世界で初めて開発した「直線運動案内」である初代LMガイド「LSR」にも由来。さらに、創業50周年の節目という思いと、クルマの開発をスタートしてから5世代目という意味が「05」に込められた。