ニュース

日産、全固体電池&e-4ORCE搭載のEVミニバンコンセプト「ニッサン ハイパーツアラー」 ジャパンモビリティショー2023で公開

2023年10月17日 発表

EVコンセプトカーの第3弾として発表されたミニバンタイプの「ニッサン ハイパーツアラー」

 日産自動車は10月17日、「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開日:10月28日~11月5日、場所:東京ビッグサイト)に出展するEV(電気自動車)コンセプトカーの第3弾としてミニバンタイプの「ニッサン ハイパーツアラー」を発表した。同モデルは会場で実車展示が行なわれる。

 ハイパーツアラーは日本ならではのおもてなしの精神や上質さ、自動運転をはじめとするさまざまな先進技術を融合したプレミアムEVミニバン。

 エクステリアでは、日本の伝統美を表現する滑らかなボディパネルとシャープなキャラクターラインで構成され、フロントからリアフェンダーにかけてななめに流れるようなボディサイドは空力性能を高めるとともに、EVと自動運転が融合した滑らかな走りを予感させるものとした。

 また、車体を囲むように施した白いウエストラインはヘッドライトやシグネチャーランプとしても機能するほか、組子をモチーフに緻密さを表現したホイールなどのディティールデザインと、シンプルで大きな面構成のボディの掛け合わせによって未来的な印象を与え、クラスを超えた本物感を与えているという。

エクステリアは日本の伝統美を表現する滑らかなボディパネルとシャープなキャラクターラインで構成

 フルフラットなインテリアでは小型化した各コンポーネントを統合し、高いエネルギー密度の全固体電池を組み合わせることでクルマのパッケージングを革新する「ニッサン EV テクノロジービジョン」により実現。同技術による超低重心化と進化した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」による滑らかな加速感が、これまでにないフラットで安定感のある走りを実現し、快適な乗り心地を提供するという。また、V2X(Vehicle-to-Everything)機能の搭載によって大容量のバッテリに蓄えた電力を自宅やオフィスなどに給電するだけでなく、旅先やさまざまなビジネスシーンで活用できるとした。

 加えてオーバヘッドコンソールやライティングには組子や格子をモチーフにしたデザインをあしらったほか、フロアに搭載したLEDパネルに川床や空の風景を映し出すなど、デジタルと自然をテクノロジーで融合することで日本らしいラグジュアリー感とリラックス空間を演出したとのこと。

 そのほかハイパーツアラーでは完全自動運転技術を搭載し、運転席と助手席は360度回転させることができる。完全自動運転モードで走行中は運転席と助手席を後部座席と向かい合わせにでき、後席の乗員がウェアラブルディスプレイを装着することで前席のセンターディスプレイに表示されるナビやオーディオなどの情報を見たり操作したりすることが可能。さらにヘッドレストに搭載されたバイオセンシング付きのAI機能がドライバーや乗員の脳波や心拍数などから気分を判断し、空調や照明を自動調整するといったことも可能にしている。

これまでにないフラットで安定感のある走りを実現するというハイパーツアラーのインテリア