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TOYOTA GAZOO Racing、WRC最終戦ラリージャパン初日の最上位は5位の勝田貴元 各選手がコメント発表

豊田スタジアムから始まったWRC最終戦ラリージャパン。立体交差ではジャンプする選手も見られた

 WRC(世界ラリー選手権)最終戦ラリージャパンの競技が11月16日に豊田スタジアムで始まった。豊田スタジアムに設定されたSSは、特設コースを2台のラリーカーが同時に競うスーパーSSと呼ばれるもので、勝敗も分かりやすく多くの観客が楽しんだ。

 ラリーカーの入場時や退場時、勝敗がついたさいの照明演出も行なわれ、新しいタイプのラリー競技を体感することができた。

2台が同時に争うタイプのスーパーSS

 ラリージャパンが地元開催となるTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、このスーパーSSで最高位が4位と大きく出遅れ。2年連続で世界チャンピオンを獲得している69号車 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)の5位が最高位だった。

 18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)は、TGR WRCチャレンジプログラムで参戦しており、カッレ・ロバンペラ選手を上回る5位。しかしながら、トップの11号車 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒョンデ i20 N ラリー1ハイブリッド)から3.1秒遅れと、厳しい状況。DAY1のSSは豊田スタジアムだけなので、これが初日の結果となった。

 11月17日からは、DAY2として山岳ステージが始まる。山岳ステージでどれだけ取り返し、DAY2最後のSSとして設定された豊田スタジアムのSS8でどれだけ詰めることができるか、さまざまなカイゼン力が試されることになる。以下に、トヨタ勢トップとなった勝田貴元選手をはじめとしたDAY1の選手、ラトバラチーム代表のコメントを掲載する。

18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)

勝田貴元選手(18号車)

 豊田スタジアムのSS1の1周目は、オイット(・タナック)とほぼ同じぐらいのタイムだったけど、2周目はプッシュしすぎて少しミスしてしまった。もちろんオイットに勝ちたかったけど、彼の方が速かったです。明日から本格的にラリーが始まるので、よい結果になるようにがんばります。

カッレ・ロバンペラ選手(69号車)

 日本に来るといつも特別な気持ちになります。ファンの皆さんはもうすでにかなり盛り上がっていますし、チームにとってはホームラリーなので、ベストな結果を得るためハードにプッシュしていくつもりです。豊田スタジアムのステージは本当に素晴らしく、ドライバーとしては簡単ではありませんが、ファンにとっては良いショーだと思います。ベストを尽くして走りましたが、自分たちにとっては非常にトリッキーだったので、明日以降再びこのステージを走るときのために何か解決策を見つける必要があります。シェイクダウンでは最初の走行でいいフィーリングが得られましたし、明日予想されるウエットコンディションに備えて、セットアップを大きく変えて走ったりもしました。

エルフィン・エバンス選手(33号車)

 チームにとって非常に重要なラリーですし、TGRのドライバーとしてこのような温かい歓迎を受けて日本に来れたことを光栄に思います。もちろん良い結果で応えたいですし、そのために全力を尽くして戦うつもりです。今夜のスタジアムはとても雰囲気が良く、このようなステージはドライビングという点ではあまりエキサイティングではありませんが、ラリーをスタートする上ではいいと思います。ベストな走りはできなかったですが、明日こそが重要な一日です。非常に難しい天候になることが予想され、狭くテクニカルなステージが多くあるので、本当にチャレンジングな一日になるでしょう。

セバスチャン・オジエ選手(17号車)

 このようなスタジアムのステージは素晴らしいと思います。我々ドライバーにとってはラリーで最も楽しいセクションであるとは言えませんが、ファンにとっては最高でしょうし、とても素晴らしい雰囲気でした。すでに数秒を失っているのは喜ばしいことではありませんが、そのようなこともあります。大勢のファンの皆さんの姿や、熱心な応援を目にし、この週末多くの期待が寄せられていることを感じているので、ベストな走りで応えなければなりません。シェイクダウンはいい天気に恵まれましたが、明日の朝は雨が多く降り非常に難しいラリーのスタートになりそうです。ただ、そのための準備はできているはずなので、ベストを尽くして臨みたいと思います。

ヤリ-マティ・ラトバラ チーム代表

 ラリージャパン、そして豊田市に戻ってこれたことを大変光栄に思います。日本のファンは本当に素晴らしく、彼らの献身的なサポートは世界のどこよりも素晴らしいものです。また、豊田スタジアム内に新たに設けられたスーパーSSも素晴らしい雰囲気でした。今年こそこのラリーで勝ちたいと思っていますし、そのために入念な準備を行ってきました。ただ、天気予報によると明日は雨が多く降りそうなので、ステージはかなり難しいコンディションになりそうです。そのような状況ではドライバーは忍耐が求められますし、いろいろなことが起こり得るので、今回もまたチャレンジングなラリーになりそうです。

初日トップに立った11号車 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒョンデ i20 N ラリー1ハイブリッド)