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WRC第9戦ラリーフィンランド デイ3、勝田貴元選手が総合3位をキープ 4位に6.4秒差をつけ表彰台を目指す

WRC第9戦ラリーフィンランド デイ3で総合3位を守った勝田貴元選手。出迎える豊田章男代表代行に「モリゾウさんからエクストラエナジーをもらいました」と伝える

ラリーフィンランド デイ3、勝田貴元選手が総合3位をキープ

 8月3日~6日(現地時間)の4日間にわたってWRC第9戦ラリーフィンランドがフィンランド ユバスキュラ市を中心に行なわれている。5日にはデイ3が行なわれ、TGR-WRT(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)の33号車 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)がトップを維持、3位でスタートした18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は、4位になるなどしたがデイ3の最終SSとなるSS18 VEKKULA 2でステージトップタイムを記録。総合3位のポジションを守った。

 勝田貴元選手はデイ3のゴール後、出迎えたTGR-WRT代表代行 豊田章男氏に「モリゾウさんからエクストラエナジーをもらいました」と伝え、デイ3でのパフォーマンスの高さに自身も手応えがあったことを示した。

勝田選手とペアを組む、コドライバーのアーロン・ジョンストン選手

 勝田貴元選手は、「午前中のミスで、3番手から4番手に落ちてしまって、そこからタイムをバックするのが難しかったのですけど、コンマ何秒ずつ詰めて、最後のステージでコンディションはかなり荒れていたのですけど、泥だったり難しいコンディションの中でなんとかプッシュして、明日に向けていいポジションをキープしようと思ってプッシュしたんです。そこで、いい形でタイムを出せたので、貯金が明日に生きると思って。とにかく明日継続してプッシュしていきます」と語り、全力の走りで序盤のミスを取り返したいう。

 リスクを取りにいったのかという質問に対しては、「かなり取りました。その分、先ほども言いましたがプッシュしすぎてミスもあったので、もっとうまくまとめたらもっといいタイムが出たのですが。そういったところは、今後もっと活かしていけるように。ただ、プッシュした分そういったところでかなり原意的な、今までだったらああいうポジションでプッシュしないのですけど、新しい、なにかこう、いろいろなものが見えた」と、自身が新しい走りの境地に入っているという。

WRCの公式映像取材に答える勝田選手。注目度は非常に高い

 実際、最終ステージとなるSS18 VEKKULA 2の走りは圧倒的で10:32.8のステージトップタイムを記録。2位の11号車 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ組(ヒョンデ i20 N ラリー1 ハイブリッド)に1.6秒の差をつけ、3位の座を争う3号車 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ組(ヒョンデ i20 N ラリー1 ハイブリッド)に4.2秒という大差をつけた。

 SS18のゴール直後には、カッレ・ロバンペラ選手からのアドバイスが役に立ったとコメントするなど、走りの変化についても言及。勝田選手のGRヤリス ラリー1 ハイブリッドのセッティングは、エルフィン・エバンス選手よりもロバンペラ選手のほうに近いらしく、走りの共通点があったのかもしれない。

 代表代行である豊田章男氏から送られたという「モリゾウさんのエクストラエナジー」については、「もう、いていただけるだけで、僕からしたらやっぱりプレッシャーにもなりますけど、いいプレッシャーなのです。やはり、モリゾウさんが来てくださっているので、その前でいい結果を出さなきゃいけない。僕の中でそれが本当にいいプレッシャーとして働いてるんです。ああやって来てくださって話してくれるの、すごく、本当に自分にとってもいい刺激にもなってますし、ありがたいです」と勝田選手は語ってくれた。

 最終日前のデイ3を終えてTGR-WRTは1位と3位につけ、ヒョンデと激しくポジション争いをしている。最終日である8月6日はSS19 MOKSI-SAHLOINEN 1、SS20 HIMOS-JÄMSÄ 1、SS21 MOKSI-SAHLOINEN 2、SS22 HIMOS-JÄMSÄ 2(WOLF POWER STAGE)の4つのSSで戦いが行なわれる。

デイ3終了後、総合結果

1位 33号車 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)2h08m07.0s
2位 11号車 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒョンデ i20 N ラリー1 ハイブリッド) +32.1s
3位 18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)+1m27.8s
4位 3号車 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ(ヒョンデ i20 N ラリー1 ハイブリッド) +1m34.2s
5位 97号車 ヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン(トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド) +3m39.5s

18号車 トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド