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国交省、バス・トラックの大型車にイベント・データ・レコーダー導入へ

2023年11月20日 発表

 国土交通省は11月20日、国連第191回自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)において、バス・トラックを対象にした大型車EDR(イベント・データ・レコーダー)の国連基準に合意したと発表した。同省では、2024年6月ごろの国連基準発効時期に合わせて、道路運送車両の保安基準を改正予定としている。

 EDRは、事故前後最大30秒程度のアクセル、ブレーキ、衝突被害軽減ブレーキ作動状況などのデータを記録する装置で、当該データを分析することで大型車の安全装置の開発につなげるもの。

 今回合意された国連基準では、バス・トラック(乗車定員10人以上の乗用車および車両総重量3.5tを超える貨物車)を対象車両に、事故時の車両の制御等に関する情報(加速度、安全装置の作動状態等)を記録情報とし、急減速、車両停止、衝突被害軽減ブレーキ等の安全装置作動を、記録の作動トリガーとすることで合意した。

 国連基準の発効時期は、2024年6月ごろ、道路運送車両の保安基準も発効時期に合わせて改正予定としている。

 国連基準の策定については、乗用車に対するEDRの国連基準が2021年に発効されていたが、まだ導入されていなかった大型車に対するEDRについても、事故時の車両情報を分析し、安全装置の開発を促進すべく、日本が米国およびオランダとともにWP.29傘下の専門家会議の共同議長を務め議論を主導。日本が議論を主導した「大型車EDR(イベント・データ・レコーダー)の国連基準」が今般、国連基準として合意された。