TOYOTA GAZOO Racing、ダカールラリーに挑むマシン「GRダカールハイラックスEVO T1U」公開 参戦体制も発表

5台のマシンで3連覇に挑む

　TOYOTA GAZOO Racing（TGR）は12月13日、2024年1月に開催されるダカールラリー2024と、2024年シーズンのFIA世界ラリーレイド選手権（W2RC）に「GRダカールハイラックスEVO T1U」の5台体制で参戦すると発表。2022年のダカールラリーおよびW2RCを制した車両を改良・強化した2024年仕様の車両で3連覇を目指す。

　今大会でTGRは、2組のルーキーコンビを含む5組のクルーで、世界で最もタフな自動車レース「ダカールラリー2024」へ挑戦。5台体制はTGRとしては過去最大規模で、ベテランのジニエル・ド・ヴィリエール選手のダカールでの豊富な経験と、ルーカス・モラエス選手とセス・キンテロ選手の速さを組み合わせた。

　モラエス選手はコ・ドライバーとしてアルマンド・モンレオン選手と、キンテロ選手はコ・ドライバーとしてデニス・センツ選手と組み、この2組はTGRワークスとして2024年シーズンのW2RCにもフル参戦することが決定している。また、ダカールラリーは2024年シーズンW2RCの初戦でもあり、W2RCシリーズに参戦する2組のクルーにとって重要なレースになるとしている。

TOYOTA GAZOO Racing ダカールラリー2024 チーム体制

　この2組のクルーがフル参戦するダカールラリー2024シリーズの開幕戦ダカールラリーは、1月5日にサウジアラビア北西部アルウラ市街地近郊の短いプロローグランでスタートし、東へ向かいながら6つのステージの前半戦、サウジアラビア北部を舞台にした6つのステージの後半戦で競われ、1月19日にサウジアラビア西部の港町ヤンブーでゴールを迎える。その後4ラウンド全5戦が行なわれる。

・第2戦：アブダビ・デザートチャレンジ（アラブ首長国連邦：2024年2月25日～3月2日）
・第3戦：BPアルティメイト・ラリーレイド（ポルトガル：2024年4月2日～7日）
・第4戦：デサフロ・ルータ40（アルゼンチン：2024年6月2日～8日）
・第5戦：ラリー・モロッコ（モロッコ：2024年10月5日～11日）

　また、開幕戦ダカールラリーのあと、この2組のクルーがW2RCチャンピオンを目指して戦いを続ける一方、残る3人の南アフリカ人ドライバー、サオード・ヴァリアワ選手、ガイ・ボッテリル選手、ブレット・カミングス選手は、南アフリカラリーレイドシリーズ（SARRC）に参戦し、GRダカールハイラックスEVO T1Uの開発を継続する。

新型GRダカールハイラックスEVO T1U

新型GRダカールハイラックスEVO T1U

　2024年シーズン向けの新型車両GRダカールハイラックスEVO T1Uの開発は、シーズンを通してコンスタントに続けられていて、TGRのクルーは2023年シーズンのW2RCおよびSARRCレース参戦やテストで総計3万kmにおよぶ走行をこなしつつ、アフリカ南部のカラハリ砂漠での追加テストや、ナミブ砂漠での最終テストも実施。

　新型車両は従来モデルに対して100mmワイドになり、サスペンションなど各所に改良が施されたほか、エアコンユニットもさらなる効率を求め、搭載位置を変更。加えて新たな冷却パッケージを採用したことで、さらなる冗長性を確保している。

　また、ダカールラリーおよびW2RCでは、スペイン・マドリードのレプソル技術研究所で、使用済みの食用油など廃棄物から製造された、再生可能原料70％を含み、一般的なガソリン燃料に比べてCO2排出量を少なくとも70％削減できる革新的なバイオ燃料を使用するという。

GRダカールハイラックスEVO T1U

トヨタ車体と日野自動車もダカールラリーに参戦

　ダカールラリー2024へは、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー（TLC）が「ランドクルーザー300 GR SPORT」の2台体制、日野チームスガワラが「HINO 600シリーズ」をベースにした車両の1台体制でトラック部門に挑む。

ダカールラリー2024 TLCチーム体制

チームランドクルーザー・トヨタオートボデートヨタ車体

ダカールラリー2024 日野チームスガワラチーム体制

日野チームスガワラ