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UDトラックス、新型小型トラック「カゼット」 OEM供給元を三菱ふそうからいすゞに変更

2023年12月20日 発売

新型小型トラック「カゼット」

 UDトラックスは12月20日、新型小型トラック「カゼット(Kazet)」をフルモデルチェンジして発売した。このフルモデルチェンジに伴い、カゼットのOEM供給元は三菱ふそうトラック・バスからいすゞ自動車に変更されている。

 新型カゼットは充実した先進安全・運転支援システムに加え、優れた燃費性能と運転性能を両立したことを特徴として挙げる、新型小型トラック。

 燃費・環境性能においては、新AMTとして9段デュアルクラッチトランスミッション「ISIM(アイシム)」を設定。デュアルクラッチトランスミッションによって変速時のトルク抜けのないスムーズな加速を実現するとともに、ワイドレンジ・クロスレシオ化が燃費性能と動力性能の両立を実現。ギヤ段判定ロジックには「勾配判定」を設定し、平坦路では3速発進、登坂路では2速、1速ギヤを自動で選択。最適なギヤ段選択に寄与し、ドライバーにストレスを感じさせない走行を実現しているという。

 搭載する「4JZ1」型エンジンは150PSと175PSの2モデルを展開。自律噴射精度補償技術「i-ART」を採用し、燃料噴射量を常時フィードバック補正し精密制御する。2025年度燃費基準に対し「+15%達成」から「達成」まで全車「達成」以上を実現した。また、尿素SCRシステムにおいてはサプライモジュールを尿素タンクに一体型とすることで、移設が簡素化されるほか、軽量化にも貢献する。

 エクステリアではキャブと同色のアッパーグリルとブランドロゴを配することで、UDトラックスの製品ラインアップとしての一貫性、小型トラックとしての強さと機敏さを表現。また、夜間走行時の前方視界を良好に保つ可変配光型LEDヘッドランプを設定し、ポップアップ式ヘッドランプウォッシャーもオプションで用意する。

 インテリアでは7インチの大型センターディスプレイを採用。視認性に優れるインストルメンタルパネル・メーターまわりでドライバーの多様化に対応する。また、クラストップの収納容量を誇るという。

メーターまわり

 安全装備については、バックアイカメラ&モニター、電動パーキングブレーキがこれまでオプション装備だったが、今回から標準装備に変更。また、今回から以下のオプション選択が可能になった。

ドライバーステータスモニター(DSM)

ドライバーステータスモニター(DSM)

 インストルメンタルパネルに設置したカメラでドライバーの状態を検知。前方への注意不足を検知すると注意喚起する。中速走行(30km/h~)は不注意運転につながる、ながら運転(視線を検知)を判断し、注意喚起が行なわれる。高速走行時(60km/h~)は漫然運転につながる脇見(顔の向き・位置を検知)や居眠り・眠気(目や瞬きの状態を検知)を判断し、注意喚起を行なう。さらに過度な眠気を検知した場合は、エアコンの冷たい強風が自動的に作動し、より強く注意喚起する。

ドライバー異常時対応システム(EDSS)

 手動作動もしくは自動作動(DSM並びに車線逸脱警報装置[LDWS])によりドライバー異常を検知)で車内に警報した後、車外でストップランプとハザードランプが点滅、ホーンが鳴り周囲に報知し車両が停止する。

標識認識機能

 車両前方にある道路交通標識をカメラで検知。現在走行中の道路の標識情報をメータに表示。制限速度に加え、追い越し禁止標識も表示。ドライバーが標識を見落とすなどで意図せず規制から逸脱した場合に、表示および音による警告を行ない、安全運転に導く。

標識連動型スピードリミッター

 車両前方にある道路交通標識をカメラで認識し、自車速度を制限する。

全車速車間クルーズ(FACC)

 設定した車間距離を維持するように自動的に加速・減速、停止・発進まで含めて全車速域で制御。ドライバーの疲労軽減を図る。

レーンキープアシスト(LKA)

レーンキープアシスト(LKA)

 ダッシュボード上に設置されたステレオカメラで車線を認識し、ステアリング制御で車線逸脱による事故の抑制に貢献。また、車線内の中央走行をステアリング制御で支援し、高速走行時の長時間運転による疲労軽減を図る。レーンキープアシストは、ドライバーの漫然運転時に作動する安全機能である車線逸脱抑制機能と、ドライバーの運転操作をサポートする車線維持支援システム・先行車追従操舵アシスト機能により構成される。