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アストンマーティン、新型「ヴァンテージ」発表会 価格は2690万円で日本でのデリバリーは2024年第2四半期以降予定

2024年2月13日 発表

2690万円

新型ヴァンテージと、発表会であいさつを行なったアストンマーティン APAC リージョナルプレジデント グレゴリー・アダムス氏

新型ヴァンテージは真のドライバーのために設計されたスポーツカー

 アストンマーティンは2月13日、新型「ヴァンテージ」の発表会を開催。会場には2月12日(現地時間)にイギリスで公開されたばかりの新型ヴァンテージが展示された。

 新型ヴァンテージは、最高出力489kW(665PS)/6000rpm、最大トルク800Nm/2750-6000rpmを発生するV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンを搭載。トランスミッションにはZF製の8速ATを組み合わせ、最高速は325km/h、0-100km/h加速は3.5秒のパフォーマンスを発揮する。

 ボディサイズは4495×2045×1275mm(全長×全幅×全高、全幅はミラー折りたたみ時)、ホイールベースは2705mm、車両乾燥重量は1605kg。前後重量配分は50:50と理想的なバランスになっているとのこと。

 エンジン性能をさらに向上させたことにより熱負荷が増大したため、エンジン冷却システムを再設計。あらゆる条件下で安定した吸気温度が確実に達成されるように追加の低温ラジエータをインタークーラーの冷却水路に取り付け、既存の中温メイン・ラジエータには補助クーラーを2機追加することで、熱容量のさらなる増加への対策が図られている。

 新型のローンチ・コントロール・システムの導入により、パワートレーン、トランスミッション、ESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)と、ドライバーが任意に作動できるローンチ・コントロールにより発進時のホイールスピンを抑制し、最大限のトルクを車両にかけられるようになっている。

 ドライブモードはこれまでの「SPORT」「SPORT+」「TRACK」に加え、新たに「INDIVIDUAL」「WET」を追加。INDIVIDUALでは、シャシーコントロール、ステアリング、エンジン、エキゾーストを好みの組み合わせで設定可能とした。

 足下の21インチ鍛造アロイホイールは、強度や美観に妥協することなく、過剰な質量を1g単位でそぎ落とすためのシミュレーションツールを使用して設計。タイヤはフロント275/35R21(103Y)、リア325/30R21(108Y)サイズのヴァンテージ専用開発となる「AML」コードが記されたミシュラン「パイロット・スポーツ S5」を装着する。

 ブレーキには、温度管理と耐フェード性を改善するため、ドリルド(穴開け)加工を施した鋳鉄製400mmフロントディスクと、360mmリアディスクを標準装備。オプションでカーボンセラミックブレーキも選択できる。ブレーキブースターも従来のモードと比較してチューニングが見直され、瞬時の制動力と段階的なレスポンスを両立している。

 エクステリアデザインは、ボディを30mm拡張したことで力強いワイドスタンスとなり、フロントグリル開口部が横方向に38%広がり、デザインを変更したフロントエンドがアクセントとなっている。フロントグリル両側には冷却用インテークを追加することでフロントエンドの顔つきをさらにシャープなものとした。また、新しい一体型スプリッターとワイドローのスタンスにより、スタイリング効果とエアロダイナミクス機能が追加されるとともに、ダウンフォースの増加によって高速走行時の安定性が向上している。

 インテリアでは最先端のコネクテッドテクノロジーと、オーディオパートナーであるBowers&Wilkinsが開発したサラウンド・サウンド・システムを採用。インパネに組み込まれているマルチスクリーン・システムは、10.25インチ・ピュア・ブラック・タッチスクリーン・テクノロジーが採用され、ネットワーク接続機能も備えている。

 新型ヴァンテージのナビゲーションシステムと新しいアストンマーティン・コネクテッド・アプリには、世界中のあらゆる場所を正確に示せる「WHAT3WORD」による目的地入力に対応。ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Autoもサポートしている。

 シート表皮には、くつろぎの心地よい空間を演出し、しなやかで香りのよいBridge of Weir製レザーが用いられ、ドライビングポジション、サポート性の高いシート、ドライバー中心のエルゴノミクスが豊かさを感じさせる快適な機能性を付加するとした。

新型ヴァンテージ。ボディサイズは4495×2045×1275mm(全長×全幅×全高、全幅はミラー折りたたみ時)で、ホイールベースは2705mm、車両乾燥重量は1605kg。50:50の理想的な前後重量配分となっている
軽量化されたフロント9.5J、リア11.5Jの21インチ鍛造アロイホイールを標準装備。デザインは標準の5スポーク、オプションのマルチスポークとYスポークの計3種類から選択可能
タイヤはヴァンテージ専用開発の「AML」コードが記されたミシュラン「パイロット・スポーツ S5」を装着。サイズはフロント275/35R21(103Y)、リア325/30R21(108Y)
サイドミラーはDB12でも採用されている小型で軽量、フレームレスでエアロダイナミクスを向上させる小型の新型ウイングミラーを採用
搭載されるV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンは、最高出力489kW(665PS)/6000rpm、最大トルク800Nm/2750-6000rpmを発生。トランスミッションにはZF製の8速ATを組み合わせ、最高速は325km/h、0-100km/h加速は3.5秒のパフォーマンスを発揮する
新型ヴァンテージのインテリア。トランク容量は235L~436Lを確保している

 発表会では、アストンマーティン APAC リージョナルプレジデントのグレゴリー・アダムス氏が登場。「皆さまの前にあるクルマは、限界まで走りを楽しみたい真のドライバーのために設計されているスポーツカーです。このニューヴァンテージは、アストンマーティンの次世代スポーツカーをさらに強化するモデルとして、ウルトララグジュアリーのパフォーマンススポーツカー市場におけるアストンマーティンブランドの地位を確固たるものとしています。アストンマーティンのスポーツカーの神髄で、ブランドの歴史の中でも最高のドライバーオリエンテッドとなっています」と新型ヴァンテージを紹介した。

アストンマーティン APAC リージョナルプレジデント グレゴリー・アダムス氏
アダムス氏のあいさつのあと、2月12日(現地時間)に発表されたばかりの新型ヴァンテージがアンベールされた

 続けて、MCとしてケリー隆介氏が登場し、ゲストにドライバーの坂本祐也氏、安岡秀徒氏を迎えて、新型ヴァンテージを紹介するトークセッションを実施。新型ヴァンテージを見て坂本氏は「アンベールされる前まではアストングリーンで登場するんじゃないかと勝手な予想をしていたのですが、まさかのレッドということで(笑)。でもこのレッドがまた似合う美しいデザインで、よりアグレッシブになった顔つきが非常にカッコイイと思いました」とコメント。安岡氏は「締まったボディと、大きく張ったフェンダー、迫力のあるフェイスということで、本当にカッコイイです」と話した。

パワートレーンやデザイン、機能といったヴァンテージの特徴をMCのケリー隆介氏が紹介し、ゲストとして登場したドライバーの坂本祐也氏と安岡秀徒氏がコメントを話すトークセッションが行なわれた
MCを務めたケリー隆介氏
ゲストとして迎えられたドライバーの坂本祐也氏(左)と安岡秀徒氏(右)