DS、自動車ブランドとして初めてChatGPTを標準装備 日本への導入は4月中旬を予定

DSオートモビルのインフォテインメント「DS IRISシステム」にChatGPTを標準装備

　DSオートモビル（Stellantis）は2月20日（現地時間）、インフォテインメント「DS IRISシステム」に対するChatGPTサービスの試験導入を2023年10月に開始し、音声認識機能と組み合わせて車内で生成AIを楽しめるようになったと発表した。

　この試験導入により音声認識の利用が50％以上増加したことを受け、DSオートモビルはChatGPTを標準装備することを決定。「DS 3」「DS 4」「DS 7」「DS 9」の全モデルを対象とし、3月から出荷するDS IRISシステムを装備するモデルにおいて、音声認識機能を導入している18か国、13の言語で機能がインストールされる。

　なお、日本への導入は4月中旬の予定となる。

　試験導入は、2023年10月にフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスで開始された。ChatGPTの標準装備は自動車ブランドとして世界で初めての試みとなり、この機能はSoundHoundのAIによるChatGPT APIを介して動作する。

　このChatGPTサービスの導入で、ユーザーはインタラクティブな旅のパートナーとなるDS IRISシステムと音声認識で対話できるようになり、「このエリアにはどんな観光スポットがありますか？」「10歳の息子と一緒にいて2時間滞在可能なのですが、この城では何をするのがお勧めですか？　その場所まで案内してください」「この料理と一緒に何を飲むのがお勧めですか？」「この場所を舞台に、この人物を主人公にして物語を創作してください」といった、あらゆる質問ができるようになるという。

　さらに、道路から視線をそらしたり、ステアリングホイールから手を離したりすることなく、移動中に楽しんだり、さまざまなことを学べるとのこと。

　これらの移動体験を実現するために、ChatGPT機能はDSオートモビルすべてのモデルに3年間標準装備されるConnect Plus Packageの一部として提供される。Connect Plus Packageはモデルに応じて、コネクテッドナビゲーション、リモートコントロールおよびeリモートコントロール、コネクテッドアラーム、Send2Nav、EV Trip Plannerまたはe-Routesが含まれている。

　DSオートモビルCEOのオリヴィエ・フランソワ氏は「ChatGPTを自動車の世界に取り入れたパイオニアとして、私たちは柔軟かつ直感的で、没入あふれるアクセスが可能な生成AIを生み出し、あらゆる移動の機会をユニークな旅に変えていきます。DSオートモビルの使命は、お客さまにユニークな体験を提供することです」とコメント。

　Stellantis最高ソフトウェア責任者のイヴ・ボンヌフォン氏は「試験導入の成功とお客さまからの熱狂的な反響を受けて、私たちはChatGPT機能を標準装備する初めてのブランドになることを誇りに思います。DSすべてのモデルを皮切りに、間もなく他のStellantisブランドも続きます」とコメントしている。

DS 7

DS IRISシステムへのChatGPTサービス導入国・言語

・ドイツ（ドイツ語）
・オーストリア（ドイツ語）
・ベルギー（フランス語、オランダ語、ドイツ語）
・デンマーク（デンマーク語）
・スペイン（スペイン語）
・フランス本土、グアドループ、マルティニーク、レユニオン（フランス語）
・アイルランド（英語）
・イタリア（イタリア語）
・日本（日本語）
・ルクセンブルク（フランス語、ドイツ語）
・ノルウェー（ノルウェー語）
・オランダ（オランダ語）
・ポーランド（ポーランド語）
・ポルトガル（ポルトガル語）
・チェコ共和国（チェコ語）
・イギリス（英語）
・スウェーデン（スウェーデン語）
・スイス（フランス語、ドイツ語、イタリア語）