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Kids com Team KCMG小林可夢偉、スーパーフォーミュラ第6戦富士で3位表彰台を獲得

2019年もてぎ戦以来の表彰台を獲得した小林可夢偉選手

 スーパーフォーミュラ第6戦・第7戦富士が10月12日~13日の2日間にわたって開催されている。今週末のスーパーフォーミュラは、土曜日、日曜日にそれぞれ予選と決勝が行なわれる1DAY開催を2戦連続で実施。シリーズランキングに大きく影響を与える富士大会となっている。

 この第6戦で調子を上げていたのが、Kids com Team KCMGの6号車 福住仁嶺選手と、7号車 小林可夢偉選手。2台とも決勝の上位グリッドを決めるQ2(予選2回目)に進出し、福住仁嶺選手がポールポジション。福住選手は第4戦富士大会もポールポジションを獲得しており、富士では2連続。富士スピードウェイでのセッティングによいものを見つけているようだ。

小林可夢偉選手

 決勝レースでは、レース序盤に福住選手は他車との接触でフロントウィングの翼端板を破損。いったんは順位を下げるも、追い上げで4位でフィニッシュ。小林可夢偉選手はタイヤ交換が可能となる10周目以降の11周目にピットイン。タイヤ交換義務を早めにすませることでポジションを上げ3位表彰台を獲得。可夢偉選手自身、決勝後会見で「ペースがよかった。ピットストップを早くしてクリーンエアで走れた」と語り、2019年のもてぎ戦以来の表彰台獲得については「スポンサー並びにチーム、そしてファンの人に感謝したい」と、応援してくれる人たちへのお礼を述べた。

 第6戦を優勝したのはVANTELIN TEAM TOMʻS 36号車の坪井翔選手。この坪井選手の優勝にも可夢偉選手の走りは影響しており、「可夢偉さんがめちゃくちゃいい仕事をしてくれて、(野尻選手を)すごい抑えてくれた。本当に可夢偉さんに感謝です」と、可夢偉選手のピットインタイミング、そしてその後のベテランならではのライン取りによる走りが、坪井選手のライバルに影響したことを勝利の要因の一つに挙げた。

決勝後記者会見。坪井翔選手(中央)、岩佐歩夢選手(左)、小林可夢偉選手(右)

 決勝結果は、優勝が坪井選手、2位がTEAM MUGEN岩佐歩夢選手、3位が小林可夢偉選手となり、トヨタエンジン搭載車が1-3フィニッシュ。この結果に、スーパーフォーミュラを訪れていたトヨタ自動車 豊田章男会長、中島裕樹副社長は予定を変更して急遽表彰台下へ。豊田章男会長は、「坪井は勝ったし、可夢偉はひさびさの表彰台だし、行かなくちゃ」と表彰台下へ駆けつけ、高橋智也 GAZOO Racingカンパニープレジデントとともに、「ツボイー」「カムイー」と大きな声で2人の表彰式をたたえていた。

 スーパーフォーミュラ第7戦富士は本日開催。第6戦でペースのよかったチームは好調を維持していると考えることができ、ほかのチームがどれだけ巻き返えることができるかに注目が集まる。

 第6戦終了時でチャンピオン争いは、野尻智紀選手64点、坪井選手63.5点となり、差はわずか0.5点。第7戦の結果が大きく影響するのは間違いない。

表彰台を獲得した坪井選手、小林可夢偉選手に手を上げてたたえる豊田章男会長。左は中島裕樹副社長、右は高橋智也GRカンパニープレジデント