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WRCドライバー 勝田貴元選手、ラリージャパン前のヒョンデN共催イベント参加について「初めての韓国、とても楽しみ」

世界トップクラスのラリードライバーが集うWRCで戦い続ける勝田貴元選手。日本が誇る世界的ラリードライバー

マニュファク選手権を、15ポイント差で戦う最終戦ラリージャパン

 10月17日~20日の4日間にわたってWRC(FIA世界ラリー選手権)第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーが開催された。TOYOTA GAZOO Racingは、3号車のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合2位を獲得、18号車の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が総合4位を獲得した。

 勝田/ジョンストン組は日曜日にフルポイントを獲得。マニュファクチャラー選手権で首位を走るヒョンデとの差を2ポイント縮め、15ポイント差に。11月21日〜24日に開催される最終戦ラリージャパンにおいて逆転できるだけの位置に付けた。

第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーを走る18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストン組

 日本人として唯一トップクラスのラリーカテゴリーに参戦する勝田選手は、リモート会見を実施。今週末、最終戦ラリージャパン前の10月27日に韓国で行なわれるヒョンデとトヨタの共催で行なわれる「ヒョンデN×TOYOTA GAZOO Racingフェスティバル」への期待を述べた。

 このイベントには、勝田選手のほか、ヤリ-マティ・ラトバラ(Jari-Matti Latvala)代表、全日本ラリーチャンピオンを9度獲得した勝田範彦選手が参加。ヒョンデ側からはティエリー・ヌービル(Thierry Neuville)選手、WRC参戦中のダニ・ソルド(Dani Sordo)選手、アンドレアス・ミケルセン(Andreas Mikkelsen)選手らが参加する。

日曜日にフルポイントを獲得した勝田貴元選手

 さらに、モリゾウ選手として知られるトヨタ自動車 代表取締役会長 豊田章男氏、ヒョンデ チョン・ウィソン会長も参加。WRCで激しく争う2つのチームのトップドライバーと、両社の会長が参加するなど、世界的にも珍しいイベントとなる。

 リモート会見において勝田選手はこのイベントについて、「初めて韓国に行きます」と初の韓国訪問であることを明かしつつ、「妹とかは、もう韓国のK-POPの大ファンなんで、1人で韓国に結構行ったりしていました。意外と近いところに(楽曲の)ハングル語は耳に入ってきていたりしていたのですが……」と家族にK-POPファンがいることから、本当に韓国に行くのが楽しみであるという。

 ヒョンデについては、「ライバルチームではあるものの、やっぱりラリーに、WRCに力で取り組んでるマニュファクチャラーでもある」とし、このイベントに関してはヒョンデとトヨタの「(WRCを)一緒にさらに盛り上げていこう、アジア圏内から盛り上げていこう」という意図があるのではないかという。

 その背景としては、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのチームオーナーでもあるモリゾウさんの思いがあり、ドライバーとして参加できることは「ものずごくうれしく、楽しみです」と語り、「ヒョンデもドライバーを連れてくると言っているので、どんなイベントになるのかって、そういう楽しみです」と、イベントへの期待感を述べた。

 TOYOTA GAZOO Racingは、韓国でもラリージャパンへの期待を高めつつ、最終決戦であるラリージャパンへ向かうことになる。