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BMW、フルモデルチェンジした新型「1シリーズ」発表会 長谷川社長「『駆けぬける歓び』をまさに感じられるモデル」

2024年10月30日 開催

新型「M135 xDrive」とビー・エム・ダブリュー株式会社 代表取締役社長 長谷川正敏氏

新型1シリーズからモデル名の「i」を廃止

 ビー・エム・ダブリューは10月30日、フルモデルチェンジした新型「1シリーズ」を発表した。販売・納車は11月1日から開始される。価格は478万円~698万円。

 今回のフルモデルチェンジにより第4世代モデルへと進化した新型1シリーズは、BMWとして初めて象徴的なキドニーグリルに斜めのデザインを取り入れるとともに立体的なプレスラインを採用。また、48Vマイルドハイブリッドシステム搭載モデルを投入するなど、最新テクノロジーの採用によって、走行性能はより力強く、スモールコンパクトモデルならではの軽快なきびきびした走りとともに、「駆けぬける歓び」のさらなる高みに挑戦しているというモデルとなる。

 なお、これまでBMWのモデル名にはフューエルインジェクションを意味し、高効率ガソリンエンジンを搭載していることを表わす「i」の文字が50年近く付与されていたが、新型1シリーズからは廃止となった。今後、「i」の文字は、EV(電気自動車)を意味する文字として、EVモデルのみに採用される。

ブランドストア『FREUDE by BMW』の前に新型「M135 xDrive」(左)と新型「120」(右)が展示された
新型120
キドニーグリルには斜めのデザインが初採用された
オプションの18インチアルミホイールを装着
Cピラー部分に「1」を刻み、1シリーズであることをアピール
リアエンブレムは「1」が大きくなっている
120と120 M Sportは最高出力115kW(170PS)/5000rpm、最大トルク240Nm/1500-4400rpmを発生する直列3気筒1.5リッターBMWツインパワーターボエンジンを搭載。48Vマイルドハイブリッドシステムを採用することで、システムトータルで最高出力125kW、最大トルク280Nmを発生する。トランスミッションは7速DCT。WLTCモード燃費は16.8km/L
120のインパネ
120のシフトまわり。シフトレバーが廃止され、センターアームレストに操作系を集約した
120のステアリング
120のシート。オプションのヴェガンザ ブラック
ラゲッジは380Lを確保。40:20:40分割可倒リアシートを倒すことで1200Lまで拡大可能
電動リアゲートを採用
新型M135 xDrive
新型M135 xDriveのキドニーグリルは、ブラックのフレームに新世代のBMW Mを象徴する水平方向のバーを採用
BMW Mのバッジが装着される
オプションの19インチホイール
新型M135 xDrive専用装備としてエアロダイナミクスを最適化した専用のミラーキャップを採用
リアスポイラー形状も新型M135 xDrive専用
新型M135 xDriveは4本のエキゾーストテールパイプを採用する
アダプティブLEDヘッドライトのデザインは、よりシャープかつスポーティなデザインとなった
立体的で力強いイメージのLEDリアコンビネーションライト
新型M135 xDriveは最高出力221kW(300PS)/5750rpm、最大トルク400Nm/2000-4500rpmを発生する直列4気筒2.0リッターBMWツインパワーターボエンジンを搭載。WLTCモード燃費は12.5km/L
新型M135 xDriveのインパネ
インパネには3色のステッチが施される
新型M135 xDriveのステアリング。パドルシフトやレッドマーク、Mのロゴを採用
新型M135 xDriveはM Sportシートを標準装備。アルカンターラとヴェガンザのコンビネーション表皮を採用する。シートベルトにもステッチが入る

新型1シリーズは「テクノロジーが結集された魅力満載な1台」

 同日に麻布台ヒルズ(東京都港区)にあるブランドストア『FREUDE by BMW』で開催された発表会では、ビー・エム・ダブリュー 代表取締役社長 長谷川正敏氏によるあいさつと、ビー・エム・ダブリュー BMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクトマネジャー ケビン・プリュボ氏による商品説明が行なわれたほか、新型1シリーズの「120」「M135 xDrive」が展示された。

 長谷川氏は新型1シリーズについて、「非常にモダンでスタイリッシュなデザインとなっております。BMWのすべてのテクノロジーを集結して作った1台でございます。このモデルはいわばBMWのエントリーモデル、BMWワールドへの入口ということで位置付けております」と紹介。

ビー・エム・ダブリュー株式会社 代表取締役社長 長谷川正敏氏

 また、「昨今、テクノロジーの進化が非常に早くなっております。それとともにさまざまなブランドがエントリーモデルに関して、多種多様な機能を採用している現状がございます。そういった中で、お客さまがご要望されているレベルが高くなってきております。われわれもレベルの高いエントリーモデルをきちんと提供していかなければいけないと痛感していまして、BMWブランドとはどのようなブランドであるのかより深く理解していただく、感じていただくという意味合いにおいても、いろいろなテクノロジーが結集された魅力満載な1台というのが、この新型1シリーズであるとわれわれは確信しております」と、新型1シリーズへの自信を語った。

 加えて、「フルモデルチェンジということで、新しいエクステリアデザインに変わっておりますし、新しいテクノロジーとしてマイルドハイブリッドシステムがシリーズで初めてガソリンエンジン搭載車に採用され、より力強い走行性能を得ています。われわれがモットーとしています『駆けぬける歓び』を、まさに感じられるモデルとして仕上がっており、この新型1シリーズがBMWオーナーはもちろん、今日現在まだBMWに触れていただけていない方々にも、非常に気に入っていただける1台ではないかと確信しています」と、幅広い層に向けたモデルであると述べた。

「駆けぬける歓び」はますます高いレベルへ

 続けて新型1シリーズについてプリュボ氏は、第4世代となった新型1シリーズは、エクステリア、インテリア、ユーザーインターフェースに至るまですべてを一新し、多様化する顧客ニーズに加え、サステナビリティにも配慮したエントリーモデルであると説明。

ビー・エム・ダブリュー株式会社 BMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクトマネジャー ケビン・プリュボ氏

 ラインアップは48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載する「120」「120 M Sport」、BMW Mの遺伝子が色濃いMパフォーマンスモデル「M135 xDrive」の3グレードが用意される。

新型1シリーズのラインアップ

 ボディサイズは、120 M Sportの場合は4370×1800×1450mm(全長×全幅×全高)となり、先代から全長は+15mm、全高は-15mm変更となった。

新型120 M Sportのボディサイズ

 パワートレーンは120、120 M Sportでは最高出力115kW、最大トルク240Nmの直列3気筒1.5リッターBMWツインパワーターボエンジンを搭載し、発進と停止を繰り返す市街地走行に最適な48Vマイルドハイブリッドシステムを採用することで、システムトータル最高出力125kW、システムトータル最大トルク280Nmを発生。先代の相当グレードである「118i」に比べて最高出力が30PS、最大トルクが60Nmアップするとともに、燃費はWLTCモードで16.8km/Lと、航続距離をリッターあたり3km伸長。「CO2排出量を低減しながら、電動モーターのアシストによる発進時の力強いリニアな加速で、よりいっそう『駆けぬける歓び』を感じていただける」とした。

 また、直列4気筒2.0リッターBMWツインパワーターボエンジンを搭載するM135 xDriveは最高出力300PS、最大トルク400Nmとなり、0-100km/h加速4.9秒を達成している。

新型1シリーズのパワートレーンについて

 フロントデザインは、丸目4灯のヘッドライトを再定義し、より低く配置されたフラットなキドニーグリルを採用。ワイドなエアインテークを装備することでクルマ全体を低く、アグレッシブでユニークに見せつつ、洗練された上品さを演出した。M135 xDriveは、ブラックのフレームに新世代のBMW Mを象徴する水平方向のバーと、BMW Mのバッジを備え、ダイナミックさと路上での存在感を際立たせている。

 キドニーグリルのデザインはグレードによって異なり、120、120 M Sportは垂直方向に加え、コンセプトカーの「ビジョン・ノイエ・クラッセ X」を思わせる斜めのデザインを初採用し、セグメントを超えた上品さを演出した。

キドニーグリルのデザインはグレードによって異なる
ホイールは計5種類を用意。120では17インチを標準装備とし、オプションで18インチを選択可能。120 M SportとM135 xDriveは18インチを標準装備し、オプションで19インチを選択可能。M135 xDriveでは、専用デザインのホイールも選択可能としている
インテリアカラーは、120、120 M Sportではクロスシート、リサイクル材を使用したエコニア、アルカンターラ、ビーガンレザーのヴェガンザから選択可能。M135 xDriveでは、よりダイナミックでスポーティな運転ができるM Sportシートを標準装備し、アルカンターラとヴェガンザ コーラル・レッドから選択できる
ボディカラーは12色をカタログカラーとして用意。BMW Individual Special Paintプログラムを利用することで、130色以上から選ぶこともできる

 リアは、立体的な造形のLEDテールランプ、水平方向のプレスライン、バンパー下部にあしらわれたブラックのアクセントで、ワイドなボディとスポーティなキャラクターを強調。M135 xDriveは、専用キドニーグリルのほかに、エアロダイナミクスを最適化した専用のミラーキャップ、アグレッシブなリアスポイラー、4本のエキゾーストテールパイプなどが追加される。

 運転支援機能も充実しており、オプションのテクノロジーパッケージを選択することで、一定条件下で高速道路上でステアリングから手を離してアクセル、ブレーキ、ハンドル操作をクルマに任せられる「ハンズアシスト」を利用可能。さらに、これまで「7シリーズ」「iX」などの上位モデルのみに採用されていた「パーキングアシストプロフェッショナル」もオプションとして用意され、納車後にオンラインストアから購入可能とした。

 さらに、BMW初のサブスクリプションサービス「BMWデジタルプレミアム」を契約することで、オンラインマップで常に最新の地図データを利用可能。加えて、動画や音楽、ゲームなどのさまざまなコンテンツを通信量無料で楽しめるサードパーティーアプリストアも利用可能とした。

 最後にプリュボ氏は「先進的でスポーティなエクステリア、多彩なシートやボディカラーを用意し、お客さまの好みに合わせたスタイリングを実現しました。さらに、48Vマイルドハイブリッドシステムの採用により、『駆けぬける歓び』はますます高いレベルへとあなたを招待いたします。数多くの魅力が詰まった新型BMW 1シリーズ。ぜひ多くの方にお試しいただければ幸いです」と語り、プレゼンテーションを締めくくった。

ブランドストア『FREUDE by BMW』の1階にある「CAFÉ&BAR B」では、東京・日本橋兜町で人気のチョコレート&アイスクリームショップ「teal」のシェフパティシエであるショコラティエの眞砂翔平氏とコラボレーションしたスペシャルデザート「カカオ『1』(ワン)」を10月31日~11月12日の期間限定で販売する