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GM、自動運転戦略を再編 ロボタクシー開発事業を中止へ

2024年12月10日(現地時間) 発表

ホンダ、GM、クルーズの3社が計画していたタクシーサービスで使用される自動運転車両「クルーズ・オリジン」

 米GM(ゼネラルモーターズ)は12月10日(現地時間)、自動運転戦略の再編を発表。GM傘下の「Cruise(クルーズ)」が展開するロボタクシー開発事業に今後資金提供しないことを明らかにするとともに、GM車に搭載する先進運転支援システムの開発を優先する計画とした。

 GMでは、クルーズの株式の約90%を所有しており、他の株主と合意してその所有権を97%以上に引き上げる予定。GMはクルーズとGMの技術チームを統合して、ハンズオフ・アイズオン運転機能である「スーパークルーズ」の進歩を基盤とする、自動運転と運転支援の発展に向けた取り組みに統合する。

 GMは残りの株式の買収を進めるとともに、これらの株式の買い戻しとクルーズ取締役会の承認を条件に、GMはクルーズの経営陣と協力してクルーズの事業を再編する。GMでは、提案された計画が完了すれば、2025年上半期に予定されている再編により、年間10億ドル以上の支出が削減されると見込んでいる。

 今回の事業再編は、GMの資本配分の優先事項に従ったもの。事業拡大には相当の時間とリソースが必要で、ロボタクシー市場も競争が激化していることからの判断という。

 GMの会長兼CEOのメアリー・バーラ氏は「GMは、正しい資本効率の高い方法で、お客さまに最高の運転体験を提供することに尽力しています」と述べるとともに「クルーズは自動運転の初期のイノベーターであり、両社のチームのより深い統合とGMの強力なブランド、規模、製造力を組み合わせることで、輸送の未来に対する私たちのビジョンを前進させることができます」とコメントしている。