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住友ゴム、暖冬に対応して冬用タイヤ開発拠点に冷却装置を導入 氷上性能テストの開発期間を2倍に延長
2024年12月17日 19:13
- 2024年12月17日 開催
住友ゴム工業は12月17日、冬用タイヤ開発拠点である名寄タイヤテストコース(北海道名寄市)内の屋内氷上試験施設「NICE(Nayoro indoor ICE field)」に、冷却装置を導入したと発表した。
同社では、暖冬の影響で冬用タイヤの開発期間が年々短くなっているとし、気象変化に左右されない安定したタイヤ開発を行なうべく、冷却装置の導入を決定。これによって、従来2か月(1月~2月)だったメインの開発期間を4か月(12月~3月)に延ばすことが可能となるという。
さらに、国連規定で定められた氷上性能の基準をクリアしたタイヤを表す「アイスグリップシンボル」の-5℃~-15℃の路面温度での開発試験にも対応。今後、NICEでは、天候に左右されない高精度な開発試験を可能とすることで、冬用タイヤのさらなる高性能化と開発のスピードアップを図るとしている。
同社は国内に、総合的な機能を有する岡山タイヤテストコースのほかに、冬用タイヤの開発を行なう名寄と旭川タイヤテストコースを有していて、名寄タイヤテストコースでは冬シーズンの凍結路や圧雪路におけるタイヤ性能の試験・解析をしている。
名寄テストコースでは12月15日に関係者を招いた竣工式が開催され、北海道名寄市の加藤剛士市長が出席。加藤市長は「今回の竣工を契機に、さらに素晴らしいタイヤが世界に発信されて、ますます住友ゴムグループさまが発展されることを心からご祈念申し上げる」との祝辞を述べ、同社取締役常務執行役員の村岡清繁氏は「この名寄の地から、社員一丸となり、もっとお客さまに感動していただける世界一のタイヤをお届けしたい」と今後の抱負を述べた。