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デンソー、2025年3月期通期予想を売上収益7兆900億円に上方修正 過去最高の営業利益5500億円も維持

2025年1月31日 発表

株式会社デンソー 代表取締役副社長の松井靖氏

 デンソーは1月31日、2025年3月期第3四半期決算を発表。2025年3月期第3四半期累計連結決算は、売上収益は5兆2884億円(前年同期比1.2%減)、営業利益は4016億円(前年同期比68.3%増)、税引前利益は4479億円(前年同期比55.1%増)、当期利益は3127億円(前年同期比78.1%増)となった。

 2025年3月期の通期業績予想については、売上収益は前回予想から700億円増の7兆900億円に上方修正、営業利益5500億円、税引前利益6090億円、当期利益4370億円は前回予想を据え置いた。

 同日、同社代表取締役副社長の松井靖氏が決算発表会見に出席、当期の売上収益については、円安進行があるもアジアでの販売不振や日本顧客の稼働停止影響に伴う車両減産により、前年比で減収担ったと説明。営業利益については、操業度差損や部材費高騰の影響があるも、為替差益や合理化努力により、前年比で増益となったことを報告。

 年間の業績予想に関しては、売上収益を7兆900億円に上方修正したのは、円安進行による売上増等を反映したものとした。また、過去最高益となる営業利益5500億円については、部材費高騰や品質・構造改革費用の影響はあるも、為替差益と合理化努力で打ち消し、前回公表値を維持したことを強調した。

 合理化努力に関して、松井氏は「今、会社としては固定費の削減に取り組んでいて、具体的には需要の地に従って、例えば直接人員の方の採用を控えるだとか、それから拠点の統廃合を行なっています。それらの成果は着実に出てきているので、中国ではまだ利益率という点で言うとそんなに落とさずに済んでいる形になっています。やはり、先を見て先手の経営ができるかどうかが勝負だと思いますので、任意に固定費管理をしていきたいなと思ってます」との感想を話した。

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