横浜ゴム、再生・リサイクル原料の比率を約46％に高めた「ADVAN」レーシングタイヤをスーパーフォーミュラに供給

再生可能原料・リサイクル原料を使用したドライ用の「ADVAN」レーシングタイヤ

　横浜ゴムは2月10日、2024年シーズンに引き続き、2025年も「全日本スーパーフォーミュラ選手権」に再生可能原料・リサイクル原料を活用した「ADVAN（アドバン）」レーシングタイヤをコントロールタイヤとして供給すると発表した。

　2025年シーズンのタイヤは再生・リサイクル原料比率をさらに高め、ドライ用・ウェット用の両タイヤの平均値で約46％を達成。2月18日～19日に開催される公式テストから供給していく。レースは3月7日に開幕戦を迎え、11月まで全12ラウンドが予定されている。

　横浜ゴムはカーボンニュートラルの達成とモータースポーツの持続可能な発展を目指す活動の一環として、スーパーフォーミュラを統括する日本レースプロモーションが進めるプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50」に賛同し、再生・リサイクル原料を活用したレーシングタイヤ（ドライ用で約33％の再生・リサイクル原料を使用）を2023年からスーパーフォーミュラに供給。以来、その使用比率をさらに高めるべくタイヤ開発を加速しており、今回、当初の2025年目標である35％を大きく上まわる約46％を実現した。

　また、再生・リサイクル原料比率の向上を目指しながら、走行性能のさらなるレベルアップも追求。特にウェット用タイヤではウォームアップ性能をはじめとしたグリップ性能を高めた。

再生可能原料・リサイクル原料を使用したウェット用の「ADVAN」レーシングタイヤ。ウェット用タイヤはドライ用と識別しやすくするため、OUT側に白ステッカーを、オンボードカメラから視認できるようIN側に緑ステッカーを使用している

　2025年供給タイヤはドライ用・ウェット用ともに新たな植物由来オイルを採用。今回からウェット用はドライ用と同じく、原料から商品への加工・流通工程で使用したバイオマス由来の原料と同じ重量だけ商品にバイオマス由来という特性を割り当てられるマスバランス方式の合成ゴムを活用するとともに、籾殻由来のシリカを新規採用した。加えて、これまでから用いられている植物由来の配合剤や再生ワイヤ、再生ゴムは、ドライ用・ウェット用ともに継続して採用されている。なお、供給タイヤは三島工場のモータースポーツ用タイヤの生産ラインで、再生可能エネルギー電力により生産されている。

　横浜ゴムは今後も再生・リサイクル原料比率と走行性能の向上を実現する技術開発を目指し、持続可能なモータースポーツの実現に貢献していくとしている。