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ボルボ、新型フラグシップSUV「XC90」 内外装を刷新するともにB5 AWDに新ダンパーを標準装備して乗り心地を向上

2025年2月13日 発売

1019万円~1294万円

新型「XC90 T8 AWD plug-in hybrid」

マイルドハイブリッド&プラグインハイブリッドをラインアップ

 ボルボ・カー・ジャパンは2月13日、新たな進化を遂げたフラグシップ7シーターSUV「XC90」を発売した。プラグインハイブリッドのUltra T8 AWD plug-in hybrid、新たにミラーサイクルエンジンを採用して燃費効率が約5.3%向上したマイルドハイブリッドのPlus B5 AWD、Ultra B5 AWDの3種類をラインアップ。価格はUltra T8 AWD plug-in hybridが1294万円、Ultra B5 AWDが1099万円、Plus B5 AWDが1019万円。

 XC90はボルボを代表するモデルで、2016年に日本導入された。今回の新型XC90のボディサイズは4955×1960×1775mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2985mm。プラグインハイブリッドモデルとマイルドハイブリッドモデルで出力の異なる直列4気筒DOHC 2.0リッターターボエンジンと電気モーターを搭載する。

新型XC90 T8 AWD plug-in hybrid
新型XC90 T8 AWD plug-in hybrid

 今回、マイルドハイブリッドモデルのXC90 B5 AWDは、新しいダンパーを標準装備して乗り心地が向上。プラグインハイブリッドモデルのXC90 T8 AWD Plug-in hybridにはエアサスペンションが装備され、クルマ、路面、ドライバーを1秒間に500回モニターするアクティブ・シャシーと連動し、最も快適な乗り心地を提供するとともに、道路と走行条件に合わせて最適な車高を保ち、ダイナミックな走りと洗練された乗り心地を両立した。また、どちらも車体の一部に遮音材を追加し、風切り音やロードノイズをさらに低減し静粛性を向上させている。

 XC90のプラグインハイブリッドモデルは一充電でのEV航続距離を73kmとし、多くのドライバーの通勤や買い物、家族の送り迎えなどの日常使用で、排出ガスゼロで移動ができることを意味しているという。ボルボのデータによると、最新のプラグインハイブリッドのボルボ車の走行距離の約半分は電気のみで走行しているとのこと。また、長距離の移動ではモーターと効率的な内燃エンジンを組み合わせることで、航続距離を900km以上に伸ばすこともできるとした。加えて、モード選択によって常時全輪駆動やオフロード走行モードも選択可能としている。

 プラグインハイブリッドモデルでは、プラグインモデルのよさを最大限に活用できるように、ホーム画面に設定される「ドライブモード」を選択すると、「ピュアモード」「ハイブリッドモード」「パワーモード」などシチュエーションにあった最適なドライブモードに簡単にアクセス可能。長距離のドライブでは優れたレスポンスとパワフルな走りを楽しみ、街の中心部に到着したときには電気のみでゼロ・エミッションで走行するなど、ワンタップで切り替えられ、シームレスなドライブ体験を実現した。

新型XC90 B5 AWD

内外装を刷新。次世代ユーザー・エクスペリエンスも導入

 エクステリアデザインはフロントフェイスを一新し、最新EVと共通する要素を反映。2方向から伸びる斜線が重なり合うグラフィカルなパターンを取り入れたフロントグリル、マトリックスデザインLEDでスリムになったトールハンマーヘッドライト、彫刻的なボンネットや改良されたフロントバンパーなどにより、より現代的でダイナミックなスタイルに進化した。また、新しいボディカラーとして、「マルベリーレッド」が追加された。

 スカンジナビアンデザインの粋を集めて大幅に刷新されたインテリアは、フロントキャビン、シート、インナーハンドルなど、細部にまでこだわりぬかれたラグジュアリーで心地よい空間を実現。ダッシュボードは従来よりも直線的な形状になり、100%リサイクル素材を使用したプレミアムなステッチ入りのテキスタイル・パネルとウッド・パネルが組み合わされ、より上質な仕上がりとなった。また、凝ったディテールの新しい縦型エア吹き出し口が採用されるとともに、改良されたイルミネーションが夜間のラグジュアリーな雰囲気を演出する。

新型XC90のインテリア

 加えて、XC90オーナーからのフィードバックに応え、キャビンをさらに実用的に再設計し、センターコンソールに追加のカップホルダーを設けるとともに収納スペースを増設。ワイヤレス充電器をセンターコンソールの前側に移設し、収納エリアと分けることで、より使いやすくした。

 シートは「ファインナッパレザー」に加え、ボルボ独自のリサイクル素材とバイオ素材から作られたキルティング仕上げの「ノルディコ」や、100%リサイクルポリエステルで仕立てた「ネイビー・ヘリンボーンウィーブ・テキスタイル」など多彩な素材を採用し、サステナブルでありながら上質で快適な空間を提供する。

新型XC90のインテリアイメージ
3列目シート
2列目シート
新型XC90のシートデザインのイメージ
新型XC90のシートデザインのイメージ

 オーディオ・システムはスピーカーメッシュ・デザインが一新された「Bowers&Wilkinsハイフィデリティ・オーディオシステム」をオプションで選択可能。1410Wの高出力、19個のスピーカーとサブウーファーが、まるでコンサートホールや音楽スタジオにいるかのような臨場感あふれるサウンドを実現するとした。

 さらに、新型EV(電気自動車)「EX90」「EX30」に採用されている次世代のユーザー・エクスペリエンスをXC90にも導入し、センターディスプレイは従来の9インチから11.2インチに大型化され、ピクセル密度も21%向上。操作性と視認性が大幅に進化した。

 スクリーンに表示される機能は最新EVと同じセットアップとなり、マップ、メディア、電話など、よく使うアプリや操作系をホーム画面に表示。コンテクスチュアルバーには、例えば低速走行時には車外カメラのアイコンが表示されて狭い場所での運転をサポートするように、状況に応じて表示内容が変わり、最近使ったアプリが表示されるなど、パーソナライズされた快適で安全な次世代のユーザー・エクスペリエンスを提供する。また、定期的な無線ソフトウェアアップデート(OTA)で時間の経過とともにクルマが進化していくとした。

オプションで選択できる「Bowers&Wilkinsハイフィデリティ・オーディオシステム」
次世代のユーザー・エクスペリエンスを導入。センターディスプレイは11.2インチに大型化した

 すべてのボルボ車と同様に、XC90は最も安全なクルマの1つといい、先進のセーフティケージに加え、包括的なアクティブセーフティ機能を装備。衝突の危険を回避するため、レーダーとフロントカメラにより対向車線への逸脱を検知し、安全に自車線に戻るよう誘導するほか、不注意による道路からのはみ出しを回避することもできるとしている。さらに、ブレーキとステアリングの機能により、他の車両、歩行者、自転車、ボルボの母国スウェーデンにいるヘラジカのような大型動物との衝突を回避または軽減可能とした。

ラゲッジのアレンジパターン