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パナソニックの戸建てEV所有者向け「おうちEV充電サービス」 とは? アプリやIoT、EVコンセントで電気代を節約してくれる!

2025年2月25日 提供開始
上が充電制御するIoTモジュール、下は普通充電コンセント。充電コンセントの手前に挿入して充電の入り切りや充電状態を監視する

 パナソニック エレクトリックワークス社は、EV(電気自動車)の充電管理を最適化する戸建てEV所有者向け「おうちEV充電サービス」を2025年2月25日より提供開始した。

 同社はEV用の普通充電器を多く提供しているが、今回提供を開始した「おうちEV充電サービス」では、家庭の電気代節約をサポートする専用アプリでのサービス拡充が狙い。アプリで必要事項を入力すると、料金面で適したサービスが紹介され、IoTモジュールも設置することで充電時間の管理などができる。

アプリの利用だけも可能、EVの夜間充電で料金を抑えられるプランを紹介

 アプリは電力会社の紹介や、IoTモジュールによって充電時間の管理を行なうことが現在がメインの機能。アプリをダウンロードし、現在の電力会社の契約状況やEVの種類や利用見込みなどを入力すると、適した電力プランが紹介されそのまま申し込みができる。

マイページ画面。充電設備であるIoTモジュールは未登録の状態
シミュレーションの数値入力画面

 電力プランによっては夜間(=オフピーク)の電力料金を安く設定しているのもあり、EVの充電をその時間帯に設定することで、電気代を大きく節約できる。

 アプリで紹介する電力プランは提携の電力会社から選べ、なかにはEVユーザー専用のオリジナルプランも用意。オフピーク充電を活用することで、パナソニックは年間で平均約5000円電気代を安くできると試算している。

適当な数値を入れて試算してみたところ、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bに対して、年間で1万円近く安くなるプランもあった
このアプリから電力乗り換えをして、指定の条件を満たすと5000ポイントもらえるキャンペーンを実施

 そして、専用のIoTモジュールを使うことで、充電プラグをずっと挿しておいても、料金が安い時間帯に充電するなど、充電の管理ができるようになる。さらに、アプリの提供開始を記念して、アプリからの電力会社変更で5000ポイントをプレゼントするキャンペーンも実施している。

 パナソニックによれば、これまでEVの購入後に電気料金プランや電力会社を変更した人はこれまでは約3割にとどまる。ところが、3割の変更した人の92%が年間で1万円以上節約している実績もあるという。

IoTモジュールでお得な電気料金の時間帯に充電

 IoTモジュールはNatureが製造し2025年5月の発売予定。アプリの充電管理に関する機能も5月に提供を開始する予定。

戸建て住宅にIoTモジュールと普通充電コンセントを設置したイメージ。茶色の壁についている縦長の黒っぽいものがそれだ

 普通充電コンセントと電力線の間に設置することで、充電コンセントへの電気供給を制御し、充電プラグを挿したままにしておいても、料金が安い時間帯になってから充電を開始するなど、充電の制御と管理ができる。

 ただし、制御は入り切りのみとし、充電量を可変するなどの細かな制御はできない。充電量を計測する機能もあり、充電レポートとしてユーザーが充電状況を確認できる。

 また、充電電力をリアルタイムで監視することにより、設定した充電開始時刻になっても充電が開始されないことで、充電ソケットの挿し忘れも分かるという。

IoTモジュールはLTE対応で設置を容易に

 IoTモジュールの通信についてはLTEの通信に対応する通信モジュールを搭載し、インターネットとの通信もIoTモジュールだけでできるようにする。

 例えばWi-Fiを使った場合、電気工事店による機器設置があり、インターネット回線開通後に設定という2度の作業が必要になる。インターネットの回線やWi-Fiの設定は電気工事店の担当外ということも多く、工事店にとっては手間のかかる作業となる。このIoTモジュールの場合は設置するだけで通信回線との接続も完了するため、ネット設定に長けていない工事店でも工事がしやすくなる。

おうちEV充電サービスのアプリ画面。IoTモジュールを登録していない状態
IoTモジュールはアプリでシリアル番号など登録すると使える

 機器の登録はユーザーがアプリからQRコードを読み取り、シリアル番号などを入力することで完了する。機器代にはLTEの通信料も含んでいるため、別途、通信回線の契約も必要ない。

IoTモジュールはオープンプライス、東京都は補助金で全額負担も可能

 IoTモジュールの価格はオープンプライスだが、設置にかかるコストは工事費まで含んで、パナソニックのELSEEVシリーズの充電制御ができるモード3対応充電器の設置よりも安くなるという。

 パナソニックでは全く制御しない普通充電コンセントの設置と、モード3対応充電器の設置の中間を埋める存在にしたいという。

 ちなみに、東京都では令和6年度の場合で戸建住宅向け充電設備に補助金があり、通信機能付き充電器の場合は30万円までの補助金があったため、すべて補助金でまかなうことも可能だった。

EVや充電設備に関わる補助金についての特集ページにアプリからアクセスできる

公衆向け充電器の検索、保険やEVそのもの購入までもサポート

 アプリがサポートする機能はこれだけではない。自動車保険の紹介、EVに乗り換えた場合のコストの変化や、現在のクルマの下取りシミュレーションなどもある。

EV乗り換えのシミュレーション。燃料費の試算ができる。
車種の目安を選び
充電設備を選ぶと
年間の燃料費の比較ができる。月間500km走行の場合、年間で3万2990円安だそうだ。ちなみにガソリン車は18.9km/Lの燃費でガソリン単価は180.7円/Lで計算している

 特に自動車保険では、事故時のサポートは基本的にガソリン車などと変わらないが、自動車保険に不可欠となったロードサービスの機能では、電欠時のサポートといったEV特有のトラブルにも対応した自動車保険を紹介するという。

自動車保険の案内もある
一般向けの充電スポットの検索もある

 さらに一般に提供される充電スポットの検索や、検索した結果から充電スポットまでを道案内してくれるナビゲーション機能も搭載する。

 なお、今回のサービスの企画などを担当したパナソニック エレクトリックワークス社の山下悠斗氏によれば、まだサービスを開始したばかりで改善の余地が大きくあるとのこと。さらなるサービス拡充にも期待が持てそうだ。

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 電材&くらしエネルギー事業部エネルギー・IoTソリューションセンター 山下悠斗氏