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ポルシェ、新型「マカン」公開イベントを増上寺で開催 来日した“ミスター・マカン”イェルク・ケルナー氏がプレゼン

2025年3月27日 開催
大本山 増上寺で新型「マカン」の公開イベントを開催

 ポルシェジャパンは3月27日、BEV(バッテリ電気自動車)となった第2世代の新型「マカン」の公開イベントを大本山 増上寺(東京都港区芝公園)で開催。イベントでは書家/アーティストの岡西佑奈氏が、新型マカンを日本伝統の書道によるアートで表現した作品を公開するとともに、ポルシェ本社からマカン製品ライン統括責任者のイェルク・ケルナー氏が来日し、新型マカンのプレゼンテーションを行なった。

 フル電動SUVとなった新型マカンは、後輪駆動仕様の「マカン」とともにフロントとリアのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを搭載する4WD仕様「マカン4」「マカン4S」「マカンターボ」を展開する。マカンは360PS、マカン4は408PS、マカン4Sは516PS、マカンターボは639PS(いずれもローンチコントロール時オーバーブースト出力)を発生。100kWhのバッテリを搭載し、最大536~641kmの航続可能距離を有する。

新型マカン

 増上寺前にはマカン4およびマカンターボが並べられ、先代マカンオーナーでもある書家/アーティストの岡西佑奈氏がライブパフォーマンスを実施。新型マカンがフル電動SUVであることを表したelectricの文字を重ねたキャンバスに、華やかな金色で「雅(みやび)」と漢字一字を躍動的に、また岡西氏の作品の象徴的な特徴である曲線美を活かして描き上げた。

 岡西氏は今回の作品について、「最新のポルシェのドライビング体験をした上で、そのインスピレーションを書に採用したアートで表現するという提案をいただいてから、ついに本日それが実現し、何物にも変えられない高揚感に包まれております。今回の作品は、新型マカンの最大の魅力の1つ”electric”の文字を入れ、『雅』という日本最古の伝統的な美的理念の表現の1つである言葉を選びました。性別問わず、乗る人を雅やかに彩ってくれるのが私のマカンのインスピレーションです。マカンの持つ気高さや洗練された様子を表現するために金色で『雅』の文字を描きました。私自身がマカンオーナーでもあり、未だにマカンのシルエットの『曲線と直線のバランス』に魅了され続けています。作品の『雅』という文字にもまさにその『心象』を感じていただけると嬉しいです」とコメントを寄せている。

書家/アーティストの岡西佑奈氏がライブパフォーマンスを実施し、金色で「雅」と描き上げた。マカンの持つ気高さや洗練された様子を表現したものだという

 マカン製品ライン統括責任者のイェルク・ケルナー氏がプレゼンテーションを行なう前に、ポルシェジャパン マーケティング&CRM部 執行役員のダニエル・フォイヒト氏は「新型マカンはポルシェのDNAを受け継ぎ、パフォーマンス、デザイン、そして日常の使い勝手を新たに定義する1台です。日本ではありがたいことにすでに多くのお客さまが新型電動マカンの納車を心待ちにされており、ありがたいことにその期待の高さがうかがえます。これは新型マカンが日本市場で成功をおさめ、ポルシェファンコミュニティをさらに拡大していくという私たちの確信を裏付けるものです。そして私たちポルシェはお客さまの利便性を最優先に、日本において急速充電ネットワークの整備を進めてまいりました。充電設備の数、それと充電速度の両方においてその整備を強化してまいりました。その中心となるのがプレミアム チャージング アライアンス(ポルシェ、フォルクスワーゲン、アウディの各ブランドがディーラーネットワークを中心に展開するオーナー向けのプレミアム充電サービス)です。ポルシェが中心となりながらその運営を実施し、アライアンス全体で150kW級の充電器を約400か所設置しております。さらに充電パートナーの拡大にも力を入れており、先日発表させていただきましたレクサスさまとの協業もその一環とし、今後さらに充電ネットワーク拡大を目指していきたいと思います」とコメント。

ポルシェジャパン マーケティング&CRM部 執行役員のダニエル・フォイヒト氏(右)

 また、ポルシェAG 東アジア担当マネージャーのセバスチャン・ホーゼル氏は「日本はポルシェにとって常に特別な存在であり、重要なマーケットです。ポルシェ356クラブ・オブ・ジャパンやポルシェクラブ ジャパン、今年で25周年を迎えるカレラカップにいたるまで、情熱あふれるオーナーやファンの皆さまが私たちとともに物語を紡いできてくださいました。その思いの集まる場所の1つが、木更津にあるポルシェエクスペリエンスセンター東京です。そこでは多くのお客さまやファンの皆さまが自分だけのポルシェの夢を形にし、その走りを体感していただいています。そして、日本での投資の成功を支えているもう1つの大きな柱が、全国に広がる正規販売ネットワークです。私たちとビジョンを共有し、情熱を持って支えてくださっているパートナーの皆さまとその献身とご支援があるからこそ、今のポルシェがあります。私たちにとって欠かせないのがメディアの皆さまとの強く、そして温かい関係です。皆さまの深いご理解と発信力が日本におけるポルシェブランドの存在感をはぐくんで下さいました。こうした信頼あるパートナーシップの積み重ねこそが、私たちの継続的な成功を支える大きな原動力となっています。今回ご紹介するポルシェ初のフル電動SUVによって、私たちは日本との絆をさらに強めてまいります。日本文化が伝統と革新を見事に調和させてきたように、電動マカンもまたポルシェのスポーツカーブランドとしての伝統を受け継ぎながら、最先端の技術を融合させたモデルとなっています」と述べた。

ポルシェAG 東アジア担当マネージャーのセバスチャン・ホーゼル氏

 そして新型マカンを率いてきた“ミスター・マカン”ことイェルク・ケルナー氏は、ポルシェジャパン プロダクトスペシャリストの山田レン氏とのトークセッションで登壇。ケルナー氏は新型マカンがスポーツカーブランドとしての伝統を守りながら革新を追求し続けるポルシェのゆるぎない姿勢が体現されていると説明するとともに、新型マカンにどういった魅力があるのか聞かれ、「フル電動化プラットフォームへの移行によって、特に走行ダイナミクスの面でこれまでにない可能性が広がりました。低重心化、最適化された重量配分、そして電動モーターによる瞬時のパワー供給により、新型マカンは極めて高いレスポンスを実現しており、純粋に走る楽しさを感じていただける1台に仕上がっています。さらに最大641kmという航続距離を備え、日常の移動はもちろんのこと、長距離ドライブも安心してご利用いただけます」と回答。

 また、デザインについては「新しいプラットフォームの大きな利点の1つとしては、デザイン面での自由度が格段に広がったことです。従来の内燃エンジンによる制約がなくなったことで、より印象的なシルエットを実現できました。例えば力強く張り出したフロントフェンダーや、すっきりとしたフラットなボンネットがその象徴であり、新型マカンの存在感ある佇まいを際立たせています。ひと目でポルシェと分かるデザインでありながら、電動モデルならではのこのモダンなエッセンスがしっかりと加えられています」とし、インテリアについては「ホイールベースが延長されたことで後席の足下スペースが広がり、またトランスミッショントンネルが不要になったことでより開放感のある空間が実現しました。それによって理想的なコクピットレイアウトの構築が可能となり、直感的かつドライバーを中心とした運転体験を提供できるようになりました。マカンは、それぞれのオーナーの皆さまの個性を映し出す存在であり、今回さらに多彩なカスタマイズの選択肢もご用意しました。例えば特別なボディカラーからオーダーメイドのイルミネーション付きシート、細部に至るまでお客さまご自身のスタイルに合わせた仕様に仕立てることが可能です。マカンに限らず、細部までこだわったカスタマイズが可能であることは、ポルシェというブランドの大きな魅力の1つだと私自身も強く感じています」とアピールした。

ポルシェ本社からマカン製品ライン統括責任者のイェルク・ケルナー氏が来日

 そして新型マカン最大の魅力は何か問われたケルナー氏は、「新型マカンが持つスポーティさ、そして実用性の絶妙なバランスこそが最大の魅力だと思います。ポルシェらしいダイナミックな走りをしっかりと感じられる一方で、日常使いにも耐えられる快適性、さまざまな用途で使える万能性もしっかりと備えている、まさに真のポルシェに仕上がっているのです。新たな時代を切り拓くこのマカンとともに、ポルシェの未来を、そして皆さまの毎日をさらに彩る時間。それが広がることを強く心から願っています」と述べ締めくくった。

当日、大本山 増上寺は東京タワーと共に新型マカンのコミュニケーションカラーであるプロヴァンスに装飾され、桜の季節に日本らしい演出で会を彩った