「アウディチャージングハブ芝公園」オープン 充電中に使える「e-tronラウンジ」を2階に併設

国内初のスイング式アーム採用で充電を簡単に

　アウディ ジャパンは、ラウンジで充電時間を有意義に過ごせるプレミアム充電体験を提供する「Audi charging hub（アウディ チャージング ハブ）芝公園」を4月24日9時にオープンし、サービスを開始する。アウディ チャージング ハブの開設は、国内は紀尾井町（東京都千代田区）に続く2拠点目、グローバルでは8拠点目。

　アウディ チャージング ハブ芝公園は、ドイツのニュルンベルクで2021年12月からサービスを提供している「Audi charging hub」のスタイルを踏襲した2階建て施設で、1階に2台同時に充電できる最大出力150kWの蓄電池型急速充電器を1基設置。2階には床面積50m ² の「e-tronラウンジ」を併設する。

アウディ チャージング ハブ芝公園の外観

　設置している急速充電器は、アウディ チャージング ハブ紀尾井町と同様に、2023年に事業提携を結んだパワーエックス製の「Hypercharger（ハイパーチャージャー）」を採用。2口の充電ポートを備え、最大出力は150kW。

　BEV（バッテリ電気自動車）2台同時充電も可能だが、2台同時に充電する場合は、最大出力が120kWとなる。ただし、仮に1台の充電量が80％に近くになり充電速度を落としはじめたら、その余力をもう1台に割り振るといったように、それぞれの充電状況をチェックしつつ、常にコンピュータ制御で最適な充電速度を確保する。

パワーエックス製の「ハイパーチャージャー」を採用し、2口の充電ポートを備える

大きな箱の中には30kWのバッテリが8個入っていて、最大240kWを2口に割り振るため、2台同時充電の最高出力は120kW×2となる

　充電は、アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ以外にも、さまざまなBEVモデルに対応するが、CHAdeMOアダプターは非対応。料金はPCA（プレミアムチャージングアライアンス）月額会員、PCA都度会員、PCA非会員、アウディ チャージング ハブ会員と設定があり、PCA非会員が利用する場合は、パワーエックスのアプリをダウンロード後、アウディ チャージング ハブメンバーとしての会員登録が必要となる。

PCAとは、加盟ブランド（現時点はアウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ）のBEVオーナー向けに提供している、90kW～150kW級出力のCHAdeMO規格急速充電器ネットワークを統合したプレミアム充電サービス

アウディ チャージング ハブ芝公園では、PCA月額会員、PCA都度会員、PCA非会員と3つの料金設定がある

　また、今回のアウディ チャージング ハブ芝公園には、ヨーロッパでアウディが採用している特許取得済み技術の1つである「スウィブルアーム」というスイング式アームを、日本で初めて充電器の上部に設置。欧州とまったく同じ仕様ではなく、日本専用にカスタマイズされた独自設計仕様となっている。

　これにより、普通充電用コードと比べると太くて重い急速充電用コードでも、地面に触れる機会が少なくなり、クルマのボディや自分の洋服を汚す心配が減らせるとともに、車両の充電口の位置に合わせて比較的軽い力で動かせるので、女性や力の弱い人でもスムーズな急速充電が可能となる。

軽い力で充電ポートまでコードを取りまわせるので、クルマを駐車する向きを気にしないで済む

女性や力の弱い人でも急速充電がスムーズにできるのが特徴

2階のe-tronラウンジではくつろぎながら充電完了を待てる

　2階に併設されたe-tronラウンジへは、充電器の奥にある螺旋階段から移動。室内はアウディのブランドアイコンショールームなどと同じコンセプトで設計してあり、壁や床の色使いやチェアなど装備品も合わせている。立地は日本最初の都市公園である芝公園や歴史のある増上寺、東京のシンボルである東京タワーなど、観光客が多く訪れるエリアに近接しつつ、周辺には緑があふれ、大きな窓からは四季折々の景色を楽しめる。

2階に併設されたe-tronラウンジ

夜になると雰囲気が一気に変わる

　1階で充電を開始すると、そこで使用した携帯端末に2次元（QR）コードが配信され、そのQRコードを入り口の端末に読み取らせるとラウンジに入室できる。ラウンジには自動販売機が設置してあり、オープンからしばらくは無料提供するという（原則1人1本）。

充電を開始する際に使用したスマホ端末にQRコードが送られてくるので、それを2階のラウンジ入り口の横にある端末に読み込ませれば扉が開く。QRコードはコピーや譲渡ができない仕様となっている

ラウンジには自動販売機が設置してあり、オープンからしばらくは無償提供するとのこと

　また、2階のラウンジには1階を映すモニターが壁に設置してあり、愛車の状況を確認できるほか、1階にも2階のラウンジを確認できるモニターがあり、様子を見てからラウンジを利用するかを判断できるよう配慮されている。さらに、24時間営業でいつでも誰でも利用できることから、ラウンジには警備会社直結のカメラを配備。万が一の際に緊急ボタンを押せば警備員が駆け付けるなど、セキュリティ面も万全を期している。トイレも1つ設置されていて、中には緊急ボタンもあるので簡易的なシェルターにもなるという。

　なお、現状e-tronラウンジを利用できるのはアウディオーナーのみで、今後利用状況などを鑑みながら拡大や運用方法の変更などを検討していくとしている。

2階ラウンジに設置されているモニターで1階の状況を確認できる

1階にも2階ラウンジの様子を確認できるモニターが設置してある

広くてきれいなトイレ

　ちなみに、2024年4月にサービスを開始したアウディ チャージング ハブ紀尾井町では累計2500回以上の利用があり、そのうちの4割がPCA以外のBEVユーザーとのこと。今回のアウディ チャージング ハブ芝公園をオープンすることで、都市部における充電拠点の不足の解消と、急速充電による充電時間の短縮など、BEVの課題解決に貢献しながら、さらなるBEV購入の動機づけと、BEV利用者の利便性向上につなげたいとしている。

アウディ チャージング ハブ芝公園は東京のランドマークの1つ東京タワーのすぐ近く

「アウディ チャージング ハブ芝公園」概要

所在地：〒105-0011 東京都港区芝公園4-6-8
営業時間：24時間利用可能
定休日：年中無休
利用方法：充電器に設置の2次元コードをPCAアプリまたはスマートフォンのカメラで読み取ることで利用可能
利用料金：
PCA月額会員は75円/分
PCA都度会員は200円/分
PCA非会員は、105円/kWhの純再エネ100％のプレミアムプラン、95円/kWhの純再エネ70％のレギュラープラン、85円/kWhの従来の電力のエコノミープランのいずれかから選択
アウディ チャージング ハブ会員は85円/kWh～（従量課金制）

アウディ チャージング ハブ芝公園は4月24日9時よりサービス開始