ニュース

日産、室内高1400mmを誇る新型軽自動車「デイズ ルークス」「デイズ ルークス ハイウェイスター」

自然吸気エンジンのFF車は「バッテリーアシストシステム」などの効果で26.0km/Lを実現

広さと使い勝手を両立したパッケージングで“スーパーハイト軽”市場に参戦する新型デイズ ルークスシリーズ
2014年2月13日発売

124万50円~185万2200円

 日産自動車は2月13日、スーパーハイトワゴンクラスの新型軽自動車「デイズ ルークス(DAYZ ROOX)」「デイズ ルークス ハイウェイスター(DAYZ ROOX Highway STAR)」を発売した。価格は124万50円~185万2200円。

グレードエンジン変速機駆動方式車両価格
S直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,240,050円
X1,338,750円
ハイウェイスター S1,457,400円
ハイウェイスター X1,524,600円
ハイウェイスター X Gパッケージ1,594,950円
ハイウェイスター ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ1,734,600円
S直列3気筒DOHC 0.66リッター4WD1,357,650円
X1,456,350円
ハイウェイスター S1,577,100円
ハイウェイスター X1,642,200円
ハイウェイスター X Gパッケージ1,712,550円
ハイウェイスター ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ1,852,200円

 日産と三菱自動車工業が設立した軽自動車事業会社「NMKV」の第2弾モデルとなるデイズ ルークス、デイズ ルークス ハイウェイスターは、第1弾モデルのデイズシリーズが発売になる前から登場が予告され、日産のホームページ内で内外装の写真や諸元表、主要装備などのデータを公開。さらに2013年11月から開催された「第43回東京モーターショー2013」の会場で参考出品車が一般披露され、車両価格を残して多くの情報が紹介されてあとは発売を待つばかりとなっていた。

 軽自動車の乗用モデルで最も大きいクラスとなるスーパーハイトワゴンのジャンルを担当するデイズ ルークスシリーズは、3395×1475×1775mm(全長×全幅×全高)というサイズのボディーを採用。クラストップとなる1400mmの室内高を持ち、さらに先代にあたる「ルークス」で好評だったオートスライドドアを備えるなど、ユーティリティを徹底的に追求したモデルとなっている。

 エクステリアデザインではデイズシリーズと共通性を感じさせるフロントマスクが与えられたほか、サイドビューでは乗員が座るシート横を低くして視界を広げながら、前後をキックアップさせた「シュプールライン」を採用。ウエストラインに個性を持たせながら、後席乗員にプロテクト感を生み出す配置としている。

デイズ ルークス
デイズ ルークス ハイウェイスター
デイズシリーズと同じように2種類の外観デザインを設定。デイズ ルークスは横長のヘッドライトとスッキリしたバンパーデザインで上質感を演出、デイズ ルークス ハイウェイスターは幅の広いメッキバーのフロントグリル、フロントタイヤの存在感を際立たせるバンパー形状とフェンダーアーチなどで力強さをアピールしている
ハイウェイスター系はバイキセノンヘッドライトを全車標準装備。ポジションランプにはLEDを使用する
前後をキックアップさせた個性的な「シュプールライン」。ピラー類をブラックアウトしてフローティングルーフとしていることも外観の特徴
ハイウェイスター系はクリアタイプのLEDリアコンビネーションランプを採用

 ボディーカラーには新開発の「モカブラウン」「アゼリアピンク」「ピンクゴールド」の3色を含めた8種類をラインアップ。ただし、外観デザインや車両イメージなどとの兼ね合いで、デイズ ルークス ハイウェイスターにピンクゴールドと「シルキーローズ」は設定されず、6色展開となる。

「モカブラウン」
「アゼリアピンク」
「ピンクゴールド」
「シルキーローズ」
「プレミアムパープル」
「クールシルバー」
「ブラック」
「ホワイトパール」
ハイウェイスター ターボとハイウェイスター X Gパッケージに標準装備される15インチアルミホイール。タイヤサイズは165/55 R15
ハイウェイスター Xとハイウェイスター Sに装着される14インチアルミホイール。タイヤサイズは155/65 R14
XとSは155/65 R14サイズのタイヤとフルホイールキャップ装備のスチールホイールを設定

 搭載されるエンジンはデイズシリーズと同じ直列3気筒DOHC 0.66リッターの3B20型で、最高出力36kW(49PS)/6500rpm、最大トルク59Nm(6.0kgm)/5000rpmを発生させる自然吸気と、最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgm)/3000rpmを発生させるインタークーラーターボの2タイプを設定。トランスミッションは副変速機付きのエクストロニックCVTで、2WD(FF)と4WDの駆動方式を用意する。

 このほかに走行関連のメカニズムでは、自然吸気エンジン搭載車にブレーキを踏んでスピードが9km/h以下になるとエンジンを自動停止させるアイドリングストップを装備し、さらに自然吸気エンジン搭載車は燃費向上アイテムとして「バッテリーアシストシステム」を新採用。減速するときに高効率・高出力オルタネーターを回転させて発電し、通常の鉛バッテリーと合わせて搭載するニッケル水素電池の回生用アシストバッテリーに充電。蓄えた電力をオーディオやメーターなどの電装品の稼動に使い、オルタネーターの使用頻度を減らしてエンジン負荷を下げ、ガソリンを節約するシステム。日産車での搭載はモコに続き2車種目で、NMKVモデルとしては新登場となっている。

 これらの装備により、最も燃費が良好な自然吸気エンジンの2WD(FF)モデルでは26.0km/LのJC08モード燃費を実現。自然吸気エンジンの4WDモデルでは、車両重量が軽いSで25.4km/L、そのほかのグレードは24.6km/Lとなり、ターボエンジン搭載車では、2WD(FF)で22.2km/L、4WDで20.8km/Lとなる。エコカー減税は自然吸気エンジンモデルが免税(100%減税)、ターボエンジンモデルが50%減税となっている。

 また、勾配が5%以上ある坂道でブレーキを2秒間保持する「ヒルスタートアシスト」、60km/h以上で走行しているシーンでABSが作動するような急制動を行ったときにハザードランプを自動点滅させる「エマージェンシーストップシグナル」なども全車に標準装備している。

3B20エンジンとエクストロニックCVTでパワートレーンを構成。写真の自然吸気のほか、インタークーラーターボも用意。全グレードに2WD(FF)と4WDを設定する

 インテリアでは高さ方向のゆとりに加え、大きくラウンドさせたインパネ形状を使って視覚面で広がり感を演出。センター部分はオーディオエリアとシフト&エアコンパネルで上下に分割し、すっきりコンパクトに見える形状としている。デイズ ルークスとデイズ ルークス ハイウェイスターで基本的なデザインは共通しているが、内装色ではデイズ ルークスにアイボリー(象牙色)を使い、ルーミーでソフトなイメージを演出。デイズ ルークス ハイウェイスターはエボニー(黒檀色)の内装色で、シックな高級感とシャープさを表現している。また、メーターパネルもデイズ ルークスは大型一眼式、デイズ ルークス ハイウェイスターは中央にデジタル表示パネルを組み合わせた2眼式を設定している。

デイズ ルークスのインテリア
内装色はアイボリー。背もたれ下半分と座面部分ではピンク系のアクセント糸を使ってわずかに縦縞を入れ、優しさと暖かさを表現する
デイズ ルークス ハイウェイスターのインテリア
内装色はエボニー。ガンメタリックカラーのアクセント糸で不規則なラインを刻み、シャープさと高級感を演出する
車速の視認性を優先した一眼式メーターを採用するデイズ ルークス
デイズ ルークス ハイウェイスターのメーターパネルに装着されたマルチインフォメーションディスプレイには瞬間燃費などの情報を表示可能
デイズシリーズから受け継いだ静電式タッチパネルを使うオートエアコン
ピアノブラックのパネルを使うタッチ式オートエアコン
一番価格が安いSはマニュアルエアコンを装備する
インパネアッパー部をフラットな形状にして、細い2本のAピラーと大きめなフロントクォーターガラスなどにより、運転しやすい広い視界を確立
フロントシートの背もたれのショルダー部分を丸い形状にして、振り返ってリアシートとやり取りしやすいよう工夫されている
セレナの1380mmを上まわる1400mmの室内高により、車内で子供が着替えたり、27インチの自転車を立てて収納することが可能
リアシートは左右別々に稼働し、前後に260mmスライド可能。座面ごと前方にダイブダウンさせてフラットなラゲッジを作り出したり、シートのフラットアレンジなどにも対応する
助手席シートアンダーボックスは前後どちらにも引き出せる使い勝手のよいアイテム
軽自動車初採用のベビーマグ専用ホルダー付き助手席シートバックテーブル
助手席背面には回転格納式の買い物フックも設定
インパネ中央のリッド付き収納スペース
グローブボックス上部のオープントレイ
グローブボックス
ドリンクホルダーを多彩に備えるほか、リアシートの両サイドには500mLの紙パック飲料を収納可能なリアボトルホルダーを設定
運転席のステアリングコラム下にも折りたたみ傘などを収納できるスペースを用意
ポケットティッシュなどを入れておけるオーバーヘッドコンソール
フロントドアとフロントクォーターガラスに紫外線(UV)を約99%カットする「スーパーUVカット断熱グリーンガラス」を採用。合わせガラスのフロントウインドーは約100%、リアドアガラスも約90%のUVをカットする
Sとハイウェイスター S以外のグレードではリアのスライドドアにロールサンシェードを内蔵する
ルーフから風を送り、フロントにあるエアコンの冷暖房を後席まで循環させる「リヤシーリングファン」も、Sとハイウェイスター S以外のグレードに標準装備
デイズシリーズに引き続き、ルームミラーディスプレイを利用する「アラウンドビューモニター」を採用。Sとハイウェイスター S以外のグレードに標準装備
ディーラーオプション設定されているナビやディスプレイ付きラジオなどの画面にも、アラウンドビューモニターの映像を表示できる
インテリジェントキーの側面にオートスライドドアの開閉スイッチを用意
ドアキーの施錠/解錠とドアミラーの電動格納を連動させる設定も可能。車両のキーロック状態が離れた場所でも確認できるようになる
SRSサイドエアバッグはハイウェイスター X、ハイウェイスター X Gパッケージ、ハイウェイスター ターボに標準装着。Xにもオプション装着できる
ウインカーレバーに軽く1回触れるとウインカーが3回点滅する「コンフォートフラッシャー」
後席専用モニターは全車にディーラーオプション設定

ハイウェイスターをベースに内外装の存在感を高めたライダーシリーズ

メッキ仕上げの横桟グリルがライダーシリーズのアイデンティティ

 デイズ ルークスシリーズの発売に合わせ、日産自動車の関連会社であるオーテックジャパンから内外装をカスタマイズした「ライダーシリーズ」、ライフケアビークル(LV、福祉車両)の「マイティグリップ付車」がリリースされている。

ライダー 価格表

ベース車グレードエンジン変速機駆動方式車両価格
ハイウェイスター X直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,682,100円
ハイウェイスター X Gパッケージ1,752,450円
ハイウェイスター ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ1,892,100円
ハイウェイスター X Gパッケージ直列3気筒DOHC 0.66リッター4WD1,870,050円
ハイウェイスター ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2,009,700円
エクステリアカラーは「ホワイトパール」「モカブラウン」「クールシルバー」「ブラック」の4色を設定

 デイズ ルークス「ライダー」は外観に専用のフロントグリル、光輝モール付きフロントバンパー、15インチアルミホイール、バックドアモールなどを装着。インテリアにはジャガード織物の専用シート地、シルバーメッシュ調の専用センタークラスターフィニッシャー、専用ドアトリムなどを採用し、堂々としたイメージとスポーティさでトータルコーディネートしている。

インテリアではグレー主体のジャガード織物シートのほか、シルバーメッシュ調の専用センタークラスターフィニッシャーなどを使って車内の雰囲気を変更している

運転席マイティグリップ 価格表

ベース車グレードエンジン変速機駆動方式車両価格
X直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,391,250円
車いすのユーザーが自分で運転するときに利用する「マイティグリップ」。耐荷重100kgで、全体重をかけて掴まっても問題ないような強度を持つ
助手席スライドアップシート車は2014年夏の発売予定

(編集部:佐久間 秀)