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スバル、「レヴォーグ」一部改良で「アドバンスドセイフティパッケージ」を追加

1.6GT EyeSightのJC08モード燃費が17.4km/Lから17.6km/Lに向上

2015年4月21日発売

277万5600円~356万4000円

 スバル(富士重工業)は、スポーツツアラー「レヴォーグ」を一部改良して4月21日に発売する。価格は277万5600円~356万4000円。各グレードの価格に変更はないが、これまでエントリーグレードとして設定されていた1.6GTが廃止され、全車がEyeSight(ver.3)の装着車となっている。

グレードエンジン変速機駆動方式価格
1.6GT EyeSight水平対向4気筒 DOHC 1.6リッター直噴ターボCVT(リニアトロニック)4WD2,775,600円
1.6GT-S EyeSight3,056,400円
2.0GT EyeSight水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター直噴ターボCVT(スポーツリニアトロニック)3,348,000円
2.0GT-S EyeSight3,564,000円

 今回の一部改良では、ボディーカラーの「ライトニングレッド」「ギャラクシィブルー・シリカ」の2色を「ピュアレッド」「ラピスブルー・パール」にスイッチ。ユーザーからの要望が高かったサンルーフがメーカー装着オプションとして新設されたほか、1.6GT EyeSightの燃費性能が高められ、JC08モード燃費が17.4km/Lから17.6km/Lに向上。2020年燃費基準をクリアしたことで、エコカー減税で自動車取得税が60%、自動車重量税が50%軽減される。

 このほか、1.6GT EyeSightと2.0GT EyeSightのサスペンションにフリクションの最適化を図った新ダンパーを採用。上下動するときにフリクションが一定になるよう設定し、微少なストローク時でもダンパーが減衰力を発揮して、路面の凹凸を乗り越えたときの振動を抑制。乗り心地を高めている。また、リアシートの周囲に制振材、吸音材を追加配置。高速走行時に発生する風切り音やロードノイズなどの侵入を減らし、ロングドライブなどにおける居住性を引き上げている。

新色の「ピュアレッド」
新色の「ラピスブルー・パール」
ボディーカラーは既存の「アイスシルバー・メタリック」(写真)などと合わせた7色展開で増減なし
レヴォーグの走行イメージ
1.6GT-S EyeSightのインパネ
サンルーフがメーカー装着オプションとして追加された
シート表皮はファブリック/トリコット(左)のほか、フロントシートヒーターを備える本革シート(右)もオプション設定

 これらに加えて大きな目玉となるのが、新たに先進安全装備としてレヴォーグ全車にオプション設定されることになった「アドバンスドセイフティパッケージ」。レヴォーグから進化型のver.3となり、スバルの象徴的なアイテムの1つとして多くのモデルに採用されている「EyeSight(アイサイト)」は、2014年10月にNASVA(自動車事故対策機構)が実施した「予防安全性能アセスメント」で、評価を受けた全EyeSight装着車が最高評価の「ASV+(先進安全車プラス)」を獲得した先進的装備。

 このEyeSightはフロントウインドー内側に設置するカラーステレオカメラを使い、車両の前方を監視するシステムとなっているが、新設されたアドバンスドセイフティパッケージは、「スバルリヤビークルディテクション」「サイドビューモニター」「ハイビームアシスト」「アイサイトアシストモニター」の4種類の機能により、車両の後方や側面など、EyeSightがチェックしていないエリアについて安全性を高めたり、EyeSightの機能を補助する内容となっている。

アドバンスドセイフティパッケージの機能イメージ
アドバンスドセイフティパッケージのロゴマーク
インパネにあるマルチファンクションディスプレイでのアドバンスドセイフティパッケージ表示

「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援機能)」は、自車の側方や後方の状況をレーダーで観測。ドアミラーで確認しにくい斜め後方に後続車がいるときにドアミラー内蔵のLEDランプを点灯、または点滅させてドライバーに注意をうながす「死角検知機能(BSD)」、隣接車線の遠方から急接近する車両がいる場合にBSDと同じくLEDランプを点灯、または点滅させる「車線変更支援(LCA)」、後退時に接近してくる車両などの存在をレーダーで見つけて、警報音とドアミラーのLEDランプを光らせてドライバーに知らせる「後退時支援(RCTA)」の3種類で危険回避をアシストする。

「スバルリヤビークルディテクション」で使用されるドアミラーのLEDランプ
ドライバーの死角や急接近する車両の存在をランプの光で警告
BSDの作動イメージ
LCAの作動イメージ
RCTAの作動イメージ

「サイドビューモニター」では、助手席側のドアミラーに追加するカメラを使用。ドライバーの死角になってしまう車両前方左側の状況を、インパネ中央のマルチファンクションディスプレイにガイドライン付きで表示する。

助手席側ドアミラーにカメラを追加する「サイドビューモニター」
縦列駐車などのシーンで安全確認をアシスト
マルチファンクションディスプレイの表示映像イメージ
狭い路地でのすれ違いなどのシーンで威力を発揮する

 EyeSightのステレオカメラのあいだにルームミラー一体型の単眼カメラを追加する「ハイビームアシスト」では、単眼カメラが先行車や対向車を見つけてヘッドランプのハイビームとロービームを自動切り替え。また、ハイビームアシストの装着車には自動防眩インナーミラーも装着される。

ルームミラー一体型の単眼カメラで先行車や対向車の存在を検知
対向車などがいる場合にはハイビームからロービームにヘッドライトを自動切り替えする
「ハイビームアシスト」の作動イメージ

「アイサイトアシストモニター」は、運転席の前方に3色のランプを追加し、それぞれの光りでEyeSightの作動状況を表示。追従走行などのシーンではグリーン、走行中の車線からはみ出しそうになっているときなどはイエロー、前方の車両との車間距離が短くなったときなどはレッドの点灯となる。

ダッシュボードの運転席前方に、フロントウインドーに向けて配置された「アイサイトアシストモニター」のランプ。3色の光を使い分けてEyeSightの作動状況をドライバーに知らせる
グリーンが点灯表示される状況
イエローが点滅表示される状況
レッドが点滅表示される状況

(編集部:佐久間 秀)