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メルセデス・ベンツ、全車2.2リッターターボディーゼル採用の新型「Vクラス」発表会
先代の3.5リッターV6搭載車から最大125%向上の15.3km/Lを実現。全長の異なる3タイプを用意
(2015/10/10 19:58)
- 2015年10月10日発表
- 535万円~730万円
メルセデス・ベンツ日本は10月10日、3列シートを備える7人乗りミニバンとなる新型「Vクラス」を発表。同日から受注を開始した。発売は2016年1月を予定しており、全車右ハンドル仕様で価格は535万円~730万円。
モデル | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
V 220 d トレンド | 直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボ | 7速AT | 2WD(FR) | 5,350,000円 |
V 220 d | 6,200,000円 | |||
V 220 d アバンギャルド ロング | 6,950,000円 | |||
V 220 d アバンギャルド エクストラロング | 7,300,000円 |
フルモデルチェンジを行って3代目となった新型Vクラスに与えられた最大の特徴は、従来まで搭載していたV型6気筒の3.5リッター自然吸気エンジンに替え、9月にCクラスに追加された「C 220 d」でも採用する651型の直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボエンジンを導入し、エンジン排気量の大幅なダウンサイジングを行っていること。パワートレーンとしてはトランスミッションに「7G-TORONIC」と呼ばれる7速ATを組み合わせ、後輪を駆動させるFRレイアウトを採用している。
エンジンパワーはC 220 dからわずかに下げ、最高出力120kW(163PS)/3800rpm、最大トルク380Nm(38.7kgm)/1400-2800rpmに設定。従来型のV型6気筒エンジンと比較すると、最高出力は95PS下がったが、最大トルクは40Nm上まわっている。この新しいパワートレーンを手に入れたことにより、JC08モード燃費は全車15.3km/Lを達成。先代比で最大125%アップという飛躍を果たしている。さらにディーゼルエンジン規制の「ポスト新長期規制」にも適合し、エコカー減税によって自動車取得税と自動車重量税が免税(100%減税)となる。
また、ボディータイプは全長などが異なる3タイプを用意。コンパクトなサイズとなる「V 220 d トレンド」と「V 220 d」では全長が4905mm、ホイールベースが3200mmとなり、「V 220 d アバンギャルド ロング」ではリアオーバーハングを800mmから1045mmに拡大し、全長を5150mmに延長。さらに「V 220 d アバンギャルド エクストラロング」ではホイールベースが230mmアップとなる3430mmとして、全長は5380mmまで伸ばしている。なお、このほかの全幅1930mm、全高1880mmという数値は共通となっている。
東京 お台場・船の科学館駅周辺などで開催されている「東京モーターフェス2015 with みんモー」の会場内で開催された記者発表会では、メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長 兼 CEO 上野金太郎氏から。新型Vクラスの商品概要や新たに与えられた魅力などについて解説が行われた。
まず上野氏は、この発表会場にお台場を選んだ理由として「クルマの楽しさとテクノロジーを体験してもらおうというコンセプトで本日午後から開幕する“東京モーターフェス2015 with みんモー”を盛り上げ、ひいては自動車業界全体の活性化に微力ながらも貢献したいという思いと、週末をショッピングやスポーツなどでアクティブに過ごす方々が集まるこのお台場という場所が、新型Vクラスを発表する場としてふさわしいと考えたからです」と解説。Vクラスについては「私たちメルセデス・ベンツ日本は、1998年にヨーロッパのミニバンとして初めてVクラスを日本に導入しました。ワイドでスクエアなスタイリングと、広く上質な室内空間。自在にアレンジできるシートを備えた初代Vクラスは『プレミアムミニバン』というセグメントを作り出しました」とする。
新型Vクラスの魅力としては、前出の新世代クリーンディーゼルによる動力性能よ燃費、3種類のボディータイプを用意して快適な室内空間を備えることなどに加え、駆動方式を後輪駆動のFRとしたことにより、高いハンドリング性能と前輪切れ角の大きさによる取りまわしのよさ、多人数乗車などによる高負荷時でも路面に駆動力を伝えやすく、走行安定性が高いこともメリットであると紹介した。
このほかに走行安全性では、ミリ波レーダーセンサー5個とカメラを組み合わせて活用し、緊急ブレーキ機能斜線逸脱防止機能などによって乗員を守る安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」を採用するほか、走行中に強い横風を受けたときに車両片側のブレーキを効かせて直進性を維持する「クロスウインドアシスト」、70以上のパラメーターからドライバーの眠気や疲労を検知して注意力低下を警告する「アテンションアシスト」といった新装備を全車に標準装備している。