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三菱自動車、第56回定時株主総会を開催 加藤社長が協業パートナーとの関係について株主に説明
2025年6月19日 17:24
- 2025年6月19日 開催
三菱自動車工業は6月19日、「第56回定時株主総会」を開催。同株主総会に出席した同社取締役代表執行役社長兼最高経営責任者の加藤隆雄氏は、日産自動車、ルノー、本田技研工業、鴻海といった協業パートナーとの関係に関する株主からの質問に、「より協業効果の高いパートナーとの関係が今後一層重要になってくる」との考えを示した。
三菱自動車の協業に対するスタンスについて、加藤社長は「自社の得意とする領域に注力し、自社だけで取り組むことが非効率な領域は、協業パートナーを積極的に活用してまいりたいと考えております。大変革期にある自動車業界において、今後も電動化や知能化などさまざまな分野でより高い技術力が求められてきますが、多額の投資や開発リソースを単独で捻出するのは困難であり、他社との協業は不可欠であると考えております」と話した。
その協業関係は地域別に考えるといい、加藤社長は「このため、地域別の商品ラインアップにおいては、当社は引き続き中核市場であるアセアンに軸足を置き、これを展開してまいります。一方、欧米などの成熟市場においては、自社開発モデルの展開に限りがある中で、さまざまなパートナーとの協業により地域に応じたラインアップの強化拡充を図ります」とした。
三菱自動車が注力する分野について、加藤社長は「電動化については、昨今、バッテリEV市場の成長が鈍化し、踊り場に差し掛かる一方、プラグインハイブリッドやハイブリッド車が再評価をされてニーズも高まりました。その中で、当社としては、まずは当面リソースをプラグインハイブリッド車、ハイブリッド車の開発に注力することとしております」とし、バッテリEVに関して、加藤社長は「一方、バッテリEVが必要な市場においては、従来からの日産ルノーとのアライアンスの枠組みに加えて、先般発表いたしました鴻海との新たな協業を活用し、地域に適したバッテリEVを導入してまいります。さらに、知能化も含めた先端技術分野においては、ホンダ、日産との戦略的なパートナーシップの枠組みも活用し、さまざまな協業の可能性を検討してまいります」とした。
三菱自動車として協力できる分野として、加藤社長は「他方、当社の得意とするアセアン事業、トライトンをはじめとするフレーム車、プラグインハイブリッド技術など、当社の強みを活かせる領域での協業パートナーへの貢献、サポートも協業検討の選択肢としてあります。こういったあらゆる協業を進めるため、今後も新たなパートナーも含め、さまざまな企業との協業検討を鋭意進めてまいります。そうした中で、より協業効果の高いパートナーとの関係、これが今後は一層重要になってくるものと考えております」との考えを述べた。
