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三菱自動車、欧州向けの新型SUV「グランディス」公開 マイルドハイブリッド/ハイブリッドの2種類

2025年7月1日(現地時間)発表
欧州市場向けの新型SUV「グランディス」を発表

 三菱自動車工業の欧州事業統括会社であるミツビシ・モーターズ・ヨーロッパ・ビー・ブイは7月1日(現地時間)、欧州市場向けの新型SUV「グランディス」を公開した。新型グランディスはスペインのルノー社バリャドリード工場で生産される予定となっており、2025年内より欧州で順次販売を開始するとのこと。グランディスの車名としては13年ぶりの欧州市場投入になる。

 新型グランディスは2023年に欧州で販売を開始したコンパクトSUV「ASX」、コンパクトハッチバック「コルト」に続いて、アライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受けるCMF-Bプラットフォームを採用。ボディサイズは4410×2000×1580mm(全長×全幅×全高)とし、車名はラテン語で「大きい」「雄大な」という意味に由来する。

新型グランディスのボディサイズは4410×2000×1580mm(全長×全幅×全高)

 その新型グランディスではMHEVモデルとHEVモデルの2種類のパワートレーンを設定。1.3リッター直噴ガソリンターボエンジンを搭載したMHEVモデルは、6速MT仕様と7速デュアルクラッチオートマチックトランスミッション(7DCT)仕様から選択でき、エンジンはいずれも最高出力103kWを発生。

 一方、HEVモデルでは最高出力80kWの自然吸気の4気筒1.8リッターガソリンエンジンに36kWの駆動用と15kWの発電用の2つのモーター、2つのインバーターとコンバーターを内蔵したパワーエレクトロニクスボックス、1.4kWhの駆動用リチウムイオンバッテリ、走行状況に応じて駆動を最適化するスマートマルチモードギヤボックストランスミッションを組み合わせ、最高出力115kWを実現。このHEVシステムはリアルタイムで走行状況を解析し、パワートレーンの状態や電力使用量に応じてエンジンとモーターの最適な動力配分を自動で制御するという。

 走行モードはモーターの力だけで走るEVモード、モーターとエンジンの出力を活かしたハイブリッドモード、減速時に回生ブレーキによって減速エネルギーを回収して電力変換し、駆動用バッテリに蓄電する回生モードの3つが用意され、走行状況に応じて最適な走行モードが自動で選択される。さらにドライバーが任意で選択可能な「Eセーブ」モードを搭載し、駆動用バッテリの残量を40%以上に維持することで、EV走行をしたい場面や登坂路などのモーターによるエンジンアシストが必要な場面に備え、電力を確保しておくことが可能とのこと。

 フロントフェイスには三菱自動車のデザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」を採用。ルーフラインが後方まで流れるようなサイドシルエットはダイナミックさと広い室内空間を両立し、新設計の19インチアルミホイールによって大胆でプレミアムな印象を付与した。リアにおいては「スカルプチュアル ヘキサゴン」と呼ばれるデザインアイデンティティを採用しており、彫り込まれたような六角形のモチーフが力強さと三菱自動車のDNAを表現するとともに、水平に配したリアコンビランプが洗練とモダンな印象を表現する。

新型グランディスではMHEVモデルとHEVモデルの2種類のパワートレーンを設定

 インテリアは2列5名乗車仕様とし、リアシートは最大で160mmの前後スライド機能を備え、ラゲッジスペースの積載容量は434Lからリアシートを一番前にスライドさせた状態で566L、さらにリアシートバックを倒すと最大1455Lまで拡大できる。また、スイッチ操作でガラスの透過と調光の切り替えが可能なパノラマガラスルーフ(調光機能付)を用意し、あらかじめ設定されたパターンに基づき全面透過や全面調光に加え、フロント透過・リア調光、フロント調光・リア透過といった調整が可能という。

新型グランディスのインテリア

 また、縦型の10.4インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)を採用するとともに、Google 搭載車として先進的なコネクティッドサービスを提供。音声認識機能を使い、通話や音楽の再生、エアコンの温度調整などができるGoogle アシスタントや、ナビゲーション機能やリアルタイムの交通情報を提供するGoogle マップ、スマートフォンのように音楽やゲーム、ビデオストリーミングなどの100以上のアプリを利用できるGoogle Playの利用が可能。スマートフォンと連携したい場合はApple CarPlay、Android Autoがワイヤレスで接続できる。

 加えてSDAを通じ、ドライバーの好みや走行状況に合わせて「パーソナル」「エコ」「コンフォート」「スポーツ」の4つのドライブモードを自在に選択することが可能で、さらにモバイルアプリ「Mitsubishi Motors」は、スマートフォンから駐車位置の確認ができるカーファインダーや遠隔で車両のロック、アンロックやエンジンを操作できるデジタルキーなどでコネクティッド機能を強化している。

縦型の10.4インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオを採用