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住友ゴム、資源循環型カーボンブラックをレース用タイヤに採用 2025年中に一部乗用車向けタイヤにも採用予定
2025年7月29日 18:54
- 2025年7月29日 発表
住友ゴム工業は7月29日、タイヤ事業における循環型ビジネス構想「TOWANOWA(トワノワ)」の取り組みの1つとして、資源循環型カーボンブラックを採用したレースタイヤを一部車両に採用することを発表した。
このレース用タイヤは、8月2日~3日に静岡県富士スピードウェイで開催される「2025 AUTOBACS SUPER GT 第4戦」のGT300クラスに投入される予定。
資源循環型カーボンブラックは、2025年1月から三菱ケミカルと協業で取り組みを進めており、今回のGT300クラス用タイヤに加えて、2025年中には一部乗用車向けタイヤへの採用も予定している。
資源循環を支える協業体制「タイヤからタイヤへ」
住友ゴムと三菱ケミカルは、両社の協業体制のもと、タイヤの主原料であるカーボンブラックにおける資源循環の取り組みを推進。住友ゴムは、タイヤ製造過程で発生するゴム片や使用済みタイヤの粉砕処理品を三菱ケミカルに提供。三菱ケミカルは、それらをコークス炉に投入し、使用済みの資源を化学的に分解し原料に変えてリサイクルする方法であるケミカルリサイクルを行うことで、資源循環型カーボンブラックを製造する。
現状では燃焼され熱源として再利用されているゴム片や使用済みタイヤを、資源として再利用するシステムの構築によって、二酸化炭素排出量の削減が期待される。
「TOWANOWA」が目指す持続可能なモビリティの未来
TOWANOWAは、タイヤのライフサイクルを5つのプロセスに分けた「サステナブルリング」と、そこから得られたデータを連携、活用する「データリング」から構成されている。2つのリングの間でデータを共有し、分析・活用することで、新たな価値提供を目指していく。
TOWANOWAに基づき、これまでもサステナブル原材料の活用推進など、環境負荷低減に向けた取り組みを進めており、今回のレース用タイヤへの実践投入は、このTOWANOWAの構想がもたらした成果の1つとされている。
住友ゴムは今後も、TOWANOWAの実現を通じて、環境負荷の低減、タイヤの高性能化と安全性の向上、さらにソリューションサービスの拡大に取り組んでいくとのこと。こうした活動を通じて、持続可能なモビリティ社会の実現と新たな価値を提供をしていく。



