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住友ゴム、ファルケンモータースポーツチームが「ニュルブルクリンク耐久シリーズ」開幕戦で総合優勝 他3クラスでも優勝

2025年3月31日 発表
ニュルブルクリンク耐久シリーズ開幕戦で優勝したファルケンモータースポーツチームの「Porsche 911 GT3R」3号車(前)と4号車(後)

 住友ゴムは3月31日、ドイツで3月22日(現地時間)に開催された「ニュルブルクリンク耐久シリーズ」の開幕戦となる4時間耐久レースにて、最高峰クラスSP9 PROに参戦していたファルケンモータースポーツチームの「ポルシェ911 GT3R」の3号車が総合優勝。また、SP8Tクラス、AT2クラス、AT3クラスに参戦するファルケンタイヤ装着車もそれぞれ優勝したと報告した。

 2024年シーズンにNLS Speed-Trophy部門で初のシリーズチャンピオンを獲得したファルケンモータースポーツチームは、今年も最高峰のSP9 PROクラスに「Porsche 911 GT3R」の3号車と4号車の2台体制で参戦。午前中に行なわれた予選では、アクシデントやそれに伴う長い速度制限の影響で思うようなアタックができず、3号車は15位、4号車は11位と後方からのスタートとなった。

 迎えた午後の決勝前、突然の豪雨がコースを覆い、路面はそれまでのドライから一転し、ウエットへと様変わり。3号車、4号車ともにウエットタイヤでスタートしたが、チームは路面コンディションとタイヤ性能を見極め、2台共1周終えてすぐにスリックタイヤへの交換を決断。

左からDorian Boccolacci選手、Sven Müller選手、Morris Schuring選手、Nico Menzel選手

 まだ濡れた路面が大半で滑りやすいコースコンディションにもかかわらず、FALKENのスリックタイヤは安定したグリップを発揮し、コースが乾くにつれて徐々にペースをアップ。チームの的確な判断で、2台はみるみるうちにポジションを上げ、2時間を過ぎるころには3号車と4号車がレースをリードするワンツー体制を構築。その後も2台のポルシェは順調なペースでリードを築き、最終的には3位以下に1分以上の大差をつけ、開幕戦をワンツーフィニッシュで飾った。

 また、ファルケンタイヤヨーロッパがタイヤを供給するAT3クラスの元ドイツ代表のサッカー選手Max Kruse氏が率いる「Max Kruse racing」の333号車、76号車、819号車が1位、2位、3位独占のワンツースリーフィニッシュ。

AT3クラス優勝の「Max Kruse racing」の333号車

 AT2クラスも「Max Kruse racing」の644号車が優勝。加えてSP8Tクラスに参戦する名門チームBLACK FALCONの「Team BILSTEIN by BLACK FALCON」の150号車が後続に6分以上の大差をつけてクラス優勝を果たした。

AT2クラス優勝の「Max Kruse racing」644号車
SP8Tクラス優勝の「Team BILSTEIN by BLACK FALCON」の150号車

 なお、住友ゴムはモータースポーツ活動を研究開発の場と位置づけていて、ファルケンモータースポーツチームと協業し、自動車の車輪速解析技術をベースとする独自のセンサーレスのセンシング技術「センシングコア」を、ニュルブルクリンクで行なわれるレースに投入。現在はレース中のスローパンクのタイヤトラブルを早期に検知するシステムの開発を進めているという。