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FIAとフォーミュラE、開催権を2038年から10年間延長

2025年7月25日(現地時間) 発表
フォーミュラEの開催権が2038年から10年間延長

 FIA(国際自動車連盟)とフォーミュラE・ホールディングスは7月25日(現地時間)、フォーミュラE(ABB FIA フォーミュラ E世界選手権)の開催権について、現在の契約終了後となる2038年から10年間延長する複数年契約を締結したと発表した。

 2014年に北京で初開催されたフォーミュラEは、現在、ポルシェ、ジャガー、日産、マセラティ、ステランティス、マヒンドラ、ローラ・ヤマハといった自動車メーカーが参戦、FIA公認の電動シングルシーター世界選手権として唯一のシリーズとなっている。

 2025年初頭に登場した「GEN3 Evo」マシンは、パフォーマンス面で飛躍的な進化を遂げ、0-60mph加速は1.82秒(約0-100km/h加速1.86秒)と現行F1マシンより30%速く、最高速は200マイル/h(約320km/h)を実現する。レース中に必要なエネルギーの約50%をレース中の回生によって補うことを可能とし、持続可能性を重視した設計として、タイヤには35%のリサイクル素材を使用。ボディワーク(車体外装部)には再生カーボンファイバーや天然繊維が取り入れられている。

 現行の計画では、フォーミュラEは引き続き段階的かつ野心的なマシン開発戦略を展開し、最高速の向上、加速性能の強化、空力性能の進化、タイヤ性能の向上などを実現していくとしている。

写真左から、リバティ・グローバルCEOのマイク・フリース(Mike Fries)氏、FIA会長のモハメド・ビン・スライエム(Mohammed Ben Sulayem)氏、フォーミュラ E CEOのジェフ・ドッズ(Jeff Dodds)氏

 今回の契約は、すべてのマシンが電動であるシングルシーターカテゴリーにおけるFIA世界選手権の地位を、今後も継続的に支えるものとするとともに、新たな合意により、選手権の成長を加速し、さらなる投資を呼び込み、世界的な影響力を高めるとともに、自動車産業における持続可能なイノベーションの推進にも貢献するための、力強い舞台を提供するためのものとしている。

 フォーミュラE CEOのジェフ・ドッズ(Jeff Dodds)氏は「フォーミュラEは創設以来、世界中の数億人のファンに支持され、トップクラスのチームとドライバーが電動レーシングを選ぶという、まさに驚異的な成長を遂げてきました。今回の長期契約の延長により、私たちはブランド強化、製品投資、そしてフォーミュラEの代名詞となった魅力的なレースの提供を、より一層推進していくことができます。この合意によって、フォーミュラEが世界のモータースポーツに与える影響は、真に変革的なものになるでしょう」とコメントしている。

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