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スズキ、上質で快適にアップグレードした新型「アドレス125」商品説明会を開催

2025年9月30日 開催
新型アドレス125商品説明会。写真左からスズキ株式会社 二輪事業本部より、二輪営業・商品部 デザイン課 斉藤航平氏、二輪パワートレイン技術部 エンジン適合実験課 山口純平氏、二輪営業・商品部 チーフエンジニア 田鍬洋介氏、二輪パワートレイン技術部 エンジン設計課 副松春佑氏、二輪管理部 品質評価・監理課 テストライダーの佐久間征耶氏

 スズキは9月30日、新型スクーター「アドレス125」の商品説明会を開催。新型「アドレス125」の開発を担当したスズキ 二輪事業本部 二輪営業・商品部 チーフエンジニアの田鍬洋介氏らが出席して商品の特徴について説明した。

 同説明会には、チーフエンジニアの田鍬氏のほか、二輪営業・商品部 デザイン課 斉藤航平氏、二輪パワートレイン技術部 エンジン適合実験課 山口純平氏、二輪管理部 品質評価・監理課 テストライダーの佐久間征耶氏、二輪パワートレイン技術部 エンジン設計課 副松春佑氏が出席した。

新型「アドレス125」の開発コンセプトは「時を経てもかわらない上質で快適なスタンダードスクーター」

 新型「アドレス125」の開発コンセプトは「時を経てもかわらない上質で快適なスタンダードスクーター」。日本国内での年間販売目標は5000台としているが、インド市場では年間約80万台を生産するモデルに成長しており、新型アドレスは日本だけでなくインドでも人気のある125ccクラスのスクーターとして、これまでのアドレスのよさを継承しつつ、より進化したアドレスに仕上げたという。

スズキ 二輪事業本部 二輪営業・商品部 チーフエンジニアの田鍬洋介氏

 チーフエンジニアの田鍬氏は「スズキのアドレスシリーズは、通勤通学を主な用途とする実用性、軽快な走りが評価され、多くのお客さまに支持されてきました。2022年には、歴代モデルの快適性を追求し、ロングシートや広々としたフロアボードを採用。毎日の生活を快適にするだけでなく、休日のお出かけにも彩りを添えるスタンダードスクーターとして、さらなる魅力を高めて登場しました。そして、今回はデザインをアップデートし、アドレスという名にふさわしい走行性能、日常での扱いやすさ、快適性を妥協することなく、トータルバランスに優れたスクーターとして、開発コンセプトである“時を経てもかわらない上質で快適なスタンダードスクーター”を目指しています」と説明した。

新型アドレス125
新型アドレス125

 開発においては、「アイコニック」「アップグレード」「フレンドリー」という3つのキーワードをもとにデザインが行なわれ、新型「アドレス125」はクラシックでありながら都会的な印象を持つスタイリングに仕上げられた。先代モデルの街になじむ丸みのあるボディデザインを継承しながら、フロントポジションランプ、リアコンビネーションランプの変更などにより上質感が与えられている。

デザインコンセプトは「ワンランクアップしたアドレス125」
「アイコニック」「アップグレード」「フレンドリー」の3つのキーワードでデザイン開発が行なわれた

 二輪営業・商品部 デザイン課の斉藤氏は「従来通り、さまざまなユーザーの価値観に寄り添うグローバルデザインに挑戦しつつ、フォーマルな装いをまとったイメージで、より上質なスタイルへとアップグレードしています。また、これまで同様、おしゃれに街を走りたいという思いを込めて、ヨーロピアンテイストを取り入れた125スクーターに仕上げました。世代を問わず、幅広い皆様に受け入れていただけるデザインを目指しています」とデザインの特徴について話した。

30km/h〜60km/hの速度域に最適化したCVTを採用

 新型アドレス125に搭載される空冷単気筒2バルブ SOHC 124cm3のSEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンは、カムシャフトの変更により、低中速域でのトルクを先代モデルより向上。また、30km/h〜60km/hの速度域に最適化したCVTによるスムーズな加速性能、WMTCモード燃費53.4km/Lという高い燃費性能を実現させている。

 二輪パワートレイン技術部 エンジン適合実験課の山口氏は「新型モデルはCVTの設定を30km/hから60km/hの速度域に最適化することで、車速の上昇に伴ってエンジン回転数が右肩上がりとなる特性としています。従来モデルですと、車速の増加に伴ってエンジン回転数と車速が少しマッチしないところがあったのですが、新型モデルでは車速の上昇とエンジン回転数の上昇が連動するため、これによりスムーズで気持ちのよい加速フィーリングを得ることができます」と説明した。

 そのほかにも、新型アドレス125では、取り回しやすさと操縦性を兼ね備えた軽量な新設計フレームを採用するなど基本性能も見直しが図られ、上質感に関わる部分では、エンジンは始動方式を常時嚙み合い式に変更することで、始動時の高い静粛性を実現している。

 また、シートを開けずに給油できるフューエルリッド付き燃料タンクを採用し、燃料タンク容量は5.0Lから5.3Lへ、シート下収納の容量は21.8Lから24.4Lへそれぞれ増加したほか、デュアルフロントポケット、デュアルユーティリティフックなど使い勝手のよい装備を充実させている。

新型モデルと従来モデルのフレーム構造
エンジン始動時の高い静粛性を実現するためエンジン始動方式を常時嚙み合い式に変更
センタースタンドやリアキャリアを標準装備する

 二輪管理部 品質評価・監理課 テストライダーの佐久間氏は「従来型アドレス125と比較して、ぜひ体感していただきたい利便性の向上ポイントもございます。例えば、集中ロック式キーシリンダー採用により、給油時のキーの抜き差しが不要となり、日常の操作性が大きく向上しています。また、フロントインナーラックを左右に配置し、収納スペースもさらに充実しています。日常使いにおける実用性がより一層高まっている使い勝手や進化したポイントを実際に確かめていただきたい」と強調していた。

新型アドレス125商品説明会